こんにちは、寝袋!です。
東北には、たおやかで雄大な山が多いと感じますし、私は好きです。
安達太良山・栗駒山・森吉山など、お手軽に登れるわりに素晴らしいお花や紅葉を楽しめる山があるのが特徴でしょうか。
秋田駒ヶ岳もそのひとつで、初夏は高山植物、秋は紅葉を目当てに、大勢の方が訪れる山です。
ところが、ご当地秋田県は熊の多い土地なんですよね。
人が多い秋田駒ヶ岳でも、じつは熊と遭遇することはあるんですよ。
「え?あんなに人が多いのに?」
登ったことがある人なら、驚くかもしれません。
人が多くても熊が現れやすいスポットというのがあって、そこだけは注意してほしいんです。
地図で詳しく解説しますので、秋田駒ケ岳に登られる際は、覚えておいてくださいね。
目次
秋田駒ヶ岳について
花と紅葉の山
秋田駒ヶ岳は、花と紅葉で人気の山です。
東北にはそういう山が多いのですが、秋田駒ケ岳はシンプルな往復コースもあれば、周回コース、縦走コースもバリエーションが多く、幅広い人に楽しまれています。
いくつかのピーク、大きな池、景観の良いムーミン谷など、魅力的なポイントを自由に組み合わせて歩くことが出来ます。
アプローチも良い
週末や繁忙期には麓の温泉からシャトルバスが出ていて、とてもアプローチがいいです。
8合目までシャトルバスや自家用車で行けますし、駐車場もありますので、便利です。
ただ、一つ注意点として、平日に自家用車で行く場合、林道はとっても狭いです。
急坂のうえ、すり替えが大変なので、運転に自信のない方はシャトルバスのほうがおすすめです。
シャトルバスが運行するときはマイカー規制。シャトルバスが運行しないときだけマイカーで行けます。
意外と複雑な地形
秋田駒ヶ岳は、森や谷、いくつものピークで、意外と地形が複雑です。
そのおかげで、いろいろな景色が楽しめます。
田沢湖を見下ろすところも素敵です。
熊が出るスポットはここです
そんな素晴らしい秋田駒ヶ岳、一般的に人が歩くコースを赤く示してみました。
これを全部歩いても半日ぐらいで楽しめます。
正式名称ではないですが、上の図で青く塗ってあるあたりは、ムーミン谷と呼ばれていて幻想的な場所ですよ。
大人気スポット!
ここはぜひ行ってほしい。
ちなみに私のオススメは、南から北へ、壁に向かう歩き方です。
熊が出る詳細な場所
本題に入りましょう。
秋田駒ヶ岳で一番、熊に会いやすい場所はここです。
ムーミン谷と大焼砂とをつなぐあたりです。
大焼砂というのは、文字通り細かい砂(火山灰)で出来ている殺風景な場所で、逆にムーミン谷は緑豊かな谷地形です。
その間は上の写真のように、砂の斜面をトラバース(横断)して降りていくことになります。
熊が出るところはまさにここです。
トラバースしていると、登山道を横切るように、熊の足跡があるのを見つけるでしょう。
新しいものも、古いものもありますが、ご覧の通り砂地ですから、長い間残っているのでどうしても目に入っちゃう(笑)
どうしてここを熊が通るの?
どうしてここを熊が通るのかと言いますと、大焼砂から見下ろした広い台地を見てくださればわかるでしょう。
稜線から一段低くなって風も当たらず、広くて平らな台地。
人が通らず(登山道がなく)、食べ物も豊富で、熊にとっては住みやすそうな場所でしょう?
ここへ出入りする熊が大焼砂側へ(から)移動する場合に、この斜面を通っていくわけです。(上の図で赤い↔)
熊だって歩きやすい所がいいですからね。
人がいても油断しないで
地元の方でよく登る人なら、
「ああ、あそこはいつも出るよね」
とご存知でしょう。
私もそうたくさん登っているわけではないですが、一度すごい状況を見たことがあります。
それは、30mほど前を歩いていた人と、私の間を熊がダーッと駆け下りていったのです。
私から見ていると、前の人が「やられた!」と思ってゾワッとしました。
でも熊はその人の背後を素通りしていったのです。
砂地で音がしないので、その人はなんと気づきもせず、うつむき加減で歩いていきました。
あとで、「背後を熊が通っていったんですよ」と話したら、ビックリしていました(笑)
その人は気づかず、私は目撃して、じつは私の後ろから来ていた人も気づきませんでした。
みんな足元に集中しやすい場所なんですよこれが。
秋田駒ヶ岳はいい山
恐ろしいことを書いてきましたが、秋田駒ケ岳はとってもいい山です。
初心者でも安心して歩けますし、変化があって面白いと思います。
ただ、特別熊が出やすい場所があるので、そこだけは、頭を上げて周囲に気を配りつつ、歩いてほしいなと思うわけです。
時間にして下りなら10分、上りなら15分ほどでしょう。
そして、秋田駒ケ岳を満喫していただけたら嬉しいです。