こんにちは、寝袋!です。
これから、山は冬のシーズンに入ります。
私は、パタゴニアの2つのインシュレーションウェア(防寒着)を愛用しています。
ナノパフジャケットとナノエアフーディです。
今回はナノエアフーディを詳しく紹介して、ナノパフとの簡単な比較をしたいと思います。
「最初から最後まで着たままで過ごせる」
というナノエアを知ると、あなたの冬山は快適になりますよ。
【2019年10月 新型ナノエアに関して追記あり】
ナノエアフーディの詳細
概略
まず、パタゴニアが、数年前にナノエアシリーズを登場させた当時の背景を振り返りましょう。
当時、パタゴニアユーザーは冬山登攀時、主に次のようなレイヤリングをしていました。
・ミドルレイヤー=レギュレーターフリースR1など
・アウターレイヤー=いろいろ
・インシュレーション=ナノパフ
ベースレイヤーの上にR1を着ていれば、行動中はよほど悪天でない限り万能でした。
それほどR1は優れているのです。ちなみにR2はかなり暑いです。
ただ、R1などのレギュレーターフリースは風通しが良かったために、強風のなかの停滞中には、
- ナノパフなどの防寒着を着る
- 風をシャットアウトするアウターを着る
という必要がありました。
当然そのまま行動すると暑すぎるので、停滞が終われば、それらは脱いでザックの中に戻されることになります。
冬山では停滞して荷物を出し入れするのは面倒ですよね。
そこでパタゴニアが登場させたのが、ナノエアシリーズだったのです。
ナノパフのような保温性をもちながら、通気性を同時に持たせることで、行動中も着たまま、停滞中も上に何も着る必要がないとうたっていました。
「一度着たら帰るまで脱がない」
という売り文句でした。
つまり、面倒を少なくしてくれるってことですね。
「適度な〇〇と〇〇との両立」
というソフトシェル的なうたい文句は、私は信じないことにしています。
過去、何度も失敗しました。
眼の前にぶらさがった甘いエサに飛びついて、貴重な小遣いを無駄にしたものです。
結局、中途半端なものに仕上がっている場合が多いんですよね。
ところが、このナノエアシリーズは、たしかにすごいのです。
使用感(レイヤリングなど)
ここで素材の違いがどうのとか、私のような素人が分析して書いても仕方がありません。
あくまでも、使用した実感を書いていきたいと思います。
冬山を登る時、私はベースレイヤーの上に直接このナノエアを着ています。
最初の頃は、ベースの上にR1を着ていましたが、それでは暑すぎると感じました。
「あ、これはR1を着るのを、思い切ってやめなければいけないな」
つい今までの習慣で、R1を着てしまっていたのです。
思い切ってベースレイヤーとナノエアだけにしたら、すごく具合がよかったです。
北海道のマイナス15~20℃ぐらいでも大丈夫。
通気性がよくて、熱気を放出している感じがするのに、
「風がスースー通り過ぎて寒い」
ということが少ないです。
ただし、風が強くなってくると、そうはいきません。
やはりハードシェルが必要になってきます。
あくまでも「ある程度の」防風性能なのです。
逆に言えば、いつでもハードシェルを上から着れる(持っていく)からこそ、他に着るものはいらないのだと言えます。
ハードシェルを上から着れば、通気性を遮断されたナノエアは一気に保温性を上げ、通常のインシュレーションのように働きます。
主に使うシーン
- 冬山での日帰り行動着。性能が一番発揮されると思います。
- 冬山での宿泊登山。行動着としても使って、泊まるときにも使います。もし行動中に着れないような気温での登山で、泊まる時にだけ防寒着が欲しいのであれば、そのときはコンパクトになるナノパフやダウンのほうが向いていると思います。ナノエアはかさばるという欠点があるからです。
2019年秋、ナノエアがバージョンチェンジしました。
初期型と比べて軽くなり、ポケッタブル(小さく収納できる)になりました。
ナノパフシリーズとの比較
写真では伝えにくいのですが、ナノパフはシャラシャラ感のある典型的なナイロン生地です。
ナノエアはテカリもなくシャラシャラしていません。
木綿の布のような柔らかい肌さわりです。
防風性はナノパフのほうが高いですが、逆に通気性はナノエアが高いです。
ちなみに、ナノパフを着て寝袋に潜り込むと、生地のシャラシャラ感でいまいち寝心地は悪いです。
いっぽう、ナノエアの寝心地は個人的に最高ですよ。
フリースよりも肌さわりがソフトで、嫌な感じがしません。
最後にもう一度書いておきます。
ナノエアシリーズは、あくまでも行動着です。
ナノパフのような保温性を持ってはいますが、それが目的ならナノパフを買ったほうが安上がりでいいです。
「行動中にも着れる防寒着」
が必要な冬山登山をしていて、
「そういうものがあったら便利だな」
と思っている人ならば、きっと気に入りますよ。
あなたの冬山登山を、かなり快適にしてくれます。
(写真をクリックすると、公式サイトでより詳細な説明、レビューが見れます)
保温性と伸縮性に加えて優れた通気性を提供し、動いたり止まったりを繰り返す山での激しい有酸素運動でも継続的な着用が可能なフーディ。フルレンジ・インサレーションを採用し、ソフトな肌触りながら耐久性に優れたシェル素材
ナノパフ系との比較記事も、よかったらどうぞ。
ナノエアーのレイヤリングについて記事を書いてます。
参考にどうぞ。