こんにちは、寝袋!です。
私が現在持っている登山用スリーピングマットは、4種類でした。
- サーマレストZライト
- モンベル コンフォートシステムパッド90
- エバニュー EXPマット99
- ニーモ テンサー20R
です。
それぞれの特長や、私なりの使い分けを書いています。
まずはこちらをお読みください。
そのなかで、最後に買って以来、主役に躍り出たのが、
ニーモ テンサー20R
でした。
圧倒的な寝心地と、エアマットの欠点をなくした素晴らしいマットです。
そのテンサーがモデルチェンジしました。
ちょうど、
「寒い季節用に、テンサーのもっと温かいタイプを欲しい」
と思っていましたので、ゲットしました。
新型モデル ニーモ テンサー インシュレーテッド
新型と旧型の違いも含めて、詳しくレビューします。
冷たくないというか、反射熱で暖かさまで感じるマットです。
目次
あらためて大きさ比較を
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1384.jpg)
コンパクト!
まずは、あらためて、各マットの大きさを比較してみます。
左から、
- ニーモ テンサーインシュレーテッド レギュラー(2019型)
- モンベル アルパインコンフォートシステムパッド90
- エバニュー EXPマット99
- サーマレスト Zライト
となります。
テンサーは全長180cmで、モンベルは90cmなのに、この大きさです。
エアマットがコンパクトさに秀でているのは当たり前なのですが、比較するとやはり違いますね。
テンサー付属品の説明
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1360.jpg)
付属品のすべて
まずは、テンサーインシュレーテッドの付属品を紹介しましょう。
スタッフバッグ、本体、ポンプバッグ、バンド、になります。
ポンプバッグは新型から付属したもので、簡単にふくらませるための道具です。
使い方はあとで詳しく書きますね。
一応、それぞれの重さを計測しておきます。
本体 | 410g |
バンド | 8g |
ポンプバッグ | 61g |
スタッフバッグ | 17g |
合計 | 496g |
公式サイトに書いてある410gは、本体だけの重さでした。
重さの比較
各マットの重さを比較してみました。
名称 | ニーモ | モンベル | エバニュー | サーマレスト |
重さ | 496g | 384g | 81g | 410g |
マット自体の大きさ、種類が違いますので、厳密な比較にはなりません。
モンベルのはとくに長さが90cmですから、やはりセルフインフレータブルのマットは重いですね。
あと、サーマレストZライト、意外と重いと思いませんか?
2019年新型の変更点
それでは、2019年モデルになって、どこが変わったのか見ていきたいと思います。
形状は同じ?
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1374.jpg)
形状は変わっていないと思います。
テンサーシリーズの特徴でもあります、丸いボールを連結したような形状は、変わっていません。
やっぱりこれこそがテンサーが最高たるゆえんだと思っていますので、変えてはいけませんね。
逆に言えば「変える必要がない」ということです。
この形状が優れているので、体がずり落ちないし、一箇所だけ潰れるようなこともないのです。
一番の違いはバルブ
一番大きく変わったところは、バルブの形状です。
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1362.jpg)
新型のバルブ
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/tensor11.jpg)
旧型のバルブ
旧型のピョンと飛び出たバルブは、邪魔だし、グイッとひねって根本に負担がかかる場合もありそうで、なんとなく怖い感じがしてました。
エアマットは「漏れたら終わり」ですから。
新型は、ペタンとフラットな形状になりました。
ポンプバッグが使えるように
バルブの形状が変わったことによって、新しくポンプバッグが付属するようになりました。
これはなにかといいますと、空気を入れてふくらませるのを簡単にする道具です。
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1364.jpg)
右の黒いところが開いて、空気を取り込みます
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1366.jpg)
本体のバルブにポンプバッグの口を差し込みます
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1367.jpg)
ポンプバッグに空気をためます
黒いところを開いて空気を送り込むと、あっというまにポンプバッグが膨らみます。
そして、端から丸めるようにして、空気を本体に送り込んでいくのです。
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1370.jpg)
巻くように空気を本体に押し込んでいきます
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1371.jpg)
繰り返していきますが、4回目の途中でパンパンになります
本体がパンパンに膨らんだら、バルブから外します。
バルブは逆流しないので、しぼむことがありません。
かなり楽ちんに、マットをふくらませることが出来ますよ。
インシュレーテッドの違い
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1380.jpg)
ノーマルにはないものです
バルブの中をのぞくと、銀色のシートが上下にぶら下がっています。
これが、テンサーのノーマルとインシュレーテッドの違いです。(さらにシートを増やしたものがアルパインです)
このシートが内部での空気の循環を抑え、熱を反射させ、暖かさを生み出しているのです。
タイプ | 快適耐用温度 |
テンサー | 2~7℃ |
テンサーインシュレーテッド | -12~-7℃ |
カタログによると、こういう数値が載っています。
私の体感的な違いをお話しますと、もともとのテンサーで感じなかったことといえば、
「背中がポカポカしてくる」
感覚です。
「断熱していて冷たくない」
のを期待しているのに、
「背中が自分の体温で暖まってくる」
感じなのです。
反射熱ってすごいですね。
ポンプバッグは必要か?
さて、新しく付属するようになったポンップバッグは、必要でしょうか?
楽ちん
空気をいれるのは、とても簡単になりました。
厚みのあるエアマットを、全部口でふくらませていると、ちょっとクラクラしてきます。
休み休みやっていました。
ポンプバッグは、黒い大きな口から空気が自然に入って、それを押し込むだけなので、とても楽ちんです。
目一杯入れられる
エアマットは、なるべく目いっぱい空気を入れて、パンパンにしたいものです。
旧型ですと、最後は全力でフーフー吹き込んで、仕上げとしていました。
それが、ポンプバッグですと、手で押すだけなので簡単にパンパンにできます。
重さ
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1387.jpg)
この59gをどう考えるか
ポンプバッグの重さは59gあります。
この重さをどうとらえるか、ですね。
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1359.jpg)
軽くするならポンプとスタッフバッグはなしでこの状態
口でもいけます
ちなみにポンプバッグなしでふくらませることは、もちろん可能です。
前述の通りクラクラしますので、時間をかけてゆっくりとやります。
それでも5分もかからないので、さて、そのためにポンプバッグを持っていくか?
悩むところです。
私の登山用マットの使い分け
私の現在の、登山用マットの使い分けをご紹介します。
ずばり・・・
ウルトラライト山行にはエバニューEXPマット
ウルトラライト、ファストパッキングの山行を行うときは、圧倒的軽さのエバニューEXPマットを使います。
北アルプスで1週間程度のテント泊縦走で、食料込みで8kgほど(ザックは25リットル)に収めます。
こういう場合、ある程度快適性は我慢するので、マットは軽さ重視です。
外付けするのでコンパクトさも求めません。
軽さ至上主義です。
その他全部1年中ニーモテンサーインシュレーテッド
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1706.jpg)
そして、それ以外は全部、ニーモテンサーインシュレーテッドになりました。
冬期登山を含めて、4シーズンすべてでOKです。(テンサーノーマルだと、冬はちょっと寒いです)
よくあるノウハウで「ザックを置いたりするからマットは短め」などとあります。
私は、
- 軽さを求めるときは、徹底的に軽さ重視
- 快適性を求めるときは、徹底的に快適性重視
で考えていますので、このニーモテンサーインシュレーテッドも、すっぽり全身が収まる180cmをチョイスしました。
それでも他のマットに比べて、じゅうぶん軽いので問題ありません。
最高の寝心地と暖かさが欲しければコレだ
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRD1373.jpg)
細いのにずりおちない
最後に、ニーモ・テンサー・インシュレーテッドの特長をまとめてみます。
もしあなたが、
とにかく暖かく、寝心地の良いマットを探している
ならば、
すべてのマットのなかで、これをオススメします。
エアマット、セルフインフレータブル、クローズドセル、形式を問わず、です。
なぜなら、
- もともと厚みがあって、寝心地の良いエアマット
- ずりおちなどの、エアマットの欠点を解消したテンサーシリーズ
- そのテンサーに、暖かさを付け加えたインシュレーテッド
- 耐久性と使いやすさをプラスした2019年新型
だからです。
断熱性を追加したことによる重量の増加は、もともと軽さには定評あるニーモですから、プラスマイナスゼロです。
欠点は、値段が高いこと(笑)ですが、
1年中、どんな山でも、とにかく暖かく快適に眠れるって、すごいアドバンテージですよ!
ライターは、各メーカーに気を使ってなのか、はっきりとは断言せず、「寝心地は一歩上かも」と微妙な表現をしていました。
「はっきり言えよ!」と一人でニンマリしてました。