【最高の女房役】クライマー中島健郎を徹底紹介【絵がお上手】




こんにちは、寝袋!です。

可愛らしい童顔と、「ケンロー」という呼びやすい愛称のクライマー、

中島健郎

さんを記事にしたいと思います。

テレビなどで姿を観る機会が増えてきた彼ですが、彼の雰囲気はクライマーたちのなかでも独特なものがあります。

彼が誰とどのように山へ登っているのか、それを調べていくと、彼の個性が見えてきます。

これからもっと活躍していくクライマーでしょう。

(写真はドイター公式サイトよりお借りしております)

登山家としての実績

彼は、平出和也さんと組んだシスパーレ北東壁登頂の功績が認められて、

ピオレドール賞(登山界のアカデミー賞)

を受賞しています。

他にも、エベレスト、マッターホルン、デナリ(マッキンリー)など登っています。

私たち一般人から見るとすごいですが、クライマーとしては特色があるものではないです。

テレビ番組に同行したり、先鋭的クライマーたちのパートナーとしての登頂が多いからです。

私も彼のことを、人柄などを好んではいましたが、

「クライマーとしては平凡なのかな?」

などと侮っていました。

平出和也さんと一緒に登頂した、シスパーレ北東壁の新ルート開拓で、

「正直、彼を見直した」

のです。

ダウラギリのエピソード

左が竹内氏、右が中島健郎

2014年、竹内洋岳さんが、8,000m峰14座完登をかけて、ダウラギリ(8,617m)に挑みました。

8,000m峰14座完登とは?
地球には、標高8,000mを越える山が14座あり、それをすべて登ることは、登山家の目指す目標の1つです。

竹内岳洋さんは、2014年にこのダウラギリが14座目でした。

そこで、彼のパートナー兼カメラマンとして同行したのが、中島健郎だったのです。

中島健郎は体調が悪く、7,000m付近で動けなくなってしまいます。

本人はもっと登る意志を示していたのですが、

「これから上に行って、調子がよくなることはないよ。悪いけど、ここで引き返して欲しい」

と竹内洋岳さんに説得され、引き返すことになりました。

竹内洋岳さんは一人で登頂し、疲労困憊で帰ってきたときに、

「ケンローがいないから、苦労しちゃったよ(笑)」

と、穏やかに声をかけていました。

その時は、竹内洋岳さんの優しさを感じたシーンでした。

このときの印象から、

「中島健郎は、クライマーとしてはまだ見劣りするのかな?」

と思ってしまったのかもしれません。

デナリのエピソード

デナリ(マッキンリー、6,168m)にテレビ番組「世界の果てまでイッテQ!」でカメラマンとして登りました。

主役のイモトアヤコが登頂したときは、悪天で景色が悪かったため、翌日、1人でもう一度登って山頂からの景色を収めて帰ってきたのです。

「2日連続で登頂って・・・」

近所の山でさえ「2日連続で登れ」と言われたら嫌なのに、仕事とはいえすごいなと思いました。

中島健郎はクライマーでありカメラマンでもある(平出和也さんと同じ)ので、自分だけで行って撮影できるという強みがあります。

「1人で登った2回目の方が、山を楽しめたんじゃないの?」

と、本人に聞いてみたいところです。

シスパーレのエピソード

シスパーレに登ったときの様子は、NHKの番組で詳しく観ることができました。

平出和也さんの記事を書いたときに、そちらは詳しく書いていますので、そちらも読んでいただけると嬉しいです。

【最強クライマー】平出和也さんのエピソード【服部文祥を助ける】

2019年2月5日

今回は、それ以外の中島健郎さんの様子を書いてみたいと思います。

お好み焼きをふるまうシーン

登山の天候待ちの間に、彼がお好み焼きを作って振る舞うシーンがありました。

関西人だけあって、お手の物なのでしょう。

とても楽しそうに作って、食べていました。

「暇さえあれば懸垂」というナレーション

平出和也さんとともに、暇さえあれば懸垂していたようです。

しかし、どちらかというと、平出さんが習慣的にやっているのを「後輩の彼が無理やりやらされていた感」もあって、微笑ましかったです。

苦しそうに笑っているのが、こちらも楽しい気分にさせてくれます。

彼は、そういう雰囲気の人なんだというのが、伝わってきました。

本題の登攀ですが、今回、最後のほうは平出さんがかなり体力を消耗しているのに対し、中島健郎さんは最後までタフで強かったです。

「彼がパートナーじゃなかったら、登頂は難しかったんじゃないだろうか?」

そう思えました。

とくに、テレビでは収録されていない「下山の様子」が、ブルーレイのほうでは観ることができます。

平出さんは消耗しきっていて、

「俺、バテてるから、しっかり確保してくれ」

とお願いして、2人でなんとか下山したのです。

中島健郎、強し!

ほんとうに見直しました。(上から目線ですみません)

このブルーレイは本当におすすめです。

BSで放送されたものも素晴らしかったですが、特典映像も含め、いろいろなシーンが追加されていますよ。

中島健郎が付けていた記録の文字が、最後のほうはほとんど読めないような文字でした。

いかにあの下山がキツくて、ギリギリだったのか、よく伝わってくる映像でした。

彼の特徴

私が彼に惹きつけられる個性、特徴を書き出してみたいと思います。

いつも微笑んでいる

彼はいつも柔らかい印象で、あまり前に出てこないシャイな性格です。

登山で起きる様々な過酷な環境を、他の人達は気合と根性で、力づくで乗り切っていくイメージです。

ですが、彼はのほほんと、淡々と乗り越えていく感じです。

もちろん、彼だって辛いのでしょうが、辛さはあまり感じさせないんですよね。

麦わら帽子を被っている(た?)

若い頃(彼は今も30代前半で若いですが)、いつも麦わら帽子を被っていました。

大きなザックに麦わら帽子という格好で、スゴイところを登っていく姿は特徴的でした。

今は、使っていないようですね。

絵が得意

シスパーレでは、彼が登攀ルートの計画や、登山日記を絵で描いています。

登攀計画

テントがスノーシャワーで埋まったときの絵

平出さんがスノーシャワーで埋まったときの絵

私のような絵心ない人間からすると、何気ないこういう絵が、とてもうまく感じます。

高度順応が苦手

彼は、残念ながら、非常に高所に弱いタイプの人間だと思います。

生まれつきで、強い人と弱い人がいるらしいです。

つらそう

さらに、つらそう

かわいそうなくらい、つらそう

平出さんが全然平気なのに、彼だけ、とても辛そうなんです。

上で書いたダウラギリのときも、結局は高度順応がうまく出来ずに体調を崩したのです。

彼にはこれからもどんどん活躍して欲しいですが、この「弱さ」を乗り越えなくてはいけません。

こういう弱点を持っているのも、彼の魅力だと私は感じています。

なぜ彼が選ばれるのか?

彼は、なぜいろいろなクライマー、TV番組でパートナーとして選ばれるのでしょうか?

私なりに考えてみました。

撮影が得意

まずはなんといっても、カメラマンとしての腕がいいので、

「記録を撮ってほしい」

ほうの人間からすると、喉から手が出るくらい魅力でしょう。

かつて、平出和也さんも竹内洋岳さんの登山や、三浦洋一郎さんの登山のカメラマンとして頑張っていました。

登れるカメラマン

は貴重なのです。

じつは登攀技術が優れている

クライマー同士の比較は私などには出来ませんが、シスパーレで平出さんが中島健郎にほとんどトップ(先に登ること)を任せています。

いわゆる、エースの立ち位置です。

これは、少なくとも平出さんが

「中島健郎なら大丈夫」

と、登攀能力を認めているということです。

「俺が俺が」じゃない

一般的に、登山家(とくに先鋭的な人になればなるほど)は、ギラギラしていてリーダー的な存在が多いです。

「俺が登ってやる!」

という意欲が半端じゃないのです。

たぶん、そういう人同士が組むと、うまくいかない場面も出てくると思うのです。

チームワークがとても必要なんじゃないかな?

その点、彼は一歩下がって立つような性格のようですし、温和な雰囲気もあって、彼らに重宝がられるのだと推測します。

一言で言えば、

「先輩を立ててくれる、いい後輩」

なわけです。

彼が「自分の山」を登るときが楽しみ

先日、放送された番組で、平出和也さんが、次の目標を前人未到の

K2西壁

に定めて、偵察に行く様子が放送されていました。

パートナーは、中島健郎です。

クレバスに落下したシーン

2人で逆立ちの図

一筋縄ではいかないルートのようで、平出さんが、

「今ざっと見て、行けて半分」

と話していました。

私は、その挑戦が行われるのを、楽しみに待っています。

しかし、ファンとして、もう一つ楽しみにしていることがあります。

それは、シスパーレにしろ、K2にしろ、あくまでも平出和也さんの登山なのです。

もちろん、リーダーとパートナーとで、功績に差が出るとは思ってはいません。

でも、なんというか、

「彼が自分で行きたいと決めて、計画を立てる登山」

を見てみたいと思っています。

どんな山を登るのかなあ?

期待を込めて、これからの彼を見守っていきたいと思っています。

【超人?変人?世界一】私が好きな有名登山家たち【生きざま紹介】

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