こんにちは、寝袋!です。
移住して3年後、私達は予定通り500万円という資金を手に入れました。
次にやるべきは、ペンションをやる土地を手に入れることです。
北海道の土地事情は独自の事情がありました。
試行錯誤の連続でしたが、私達なりに経験したノウハウがありますので、書いていきたいと思います。
不動産屋さんはダメ。直接地主を探すべし。
休日などを使用して、ペンションをやるのに適した場所を探しました。とりあえず私達が考えた条件は・・・
安いこと。
利便性を考えてあまりにも市街地から遠いのはダメ。
まず私達が間違ったのは、「売り土地」などと看板が出ている土地(=不動産屋が扱っている土地)を探してしまったことです。
不動産屋というのは地主と買い手の間に入って中間マージンを取る商売ですから、安い土地は扱いません。安い土地を売っても利益がないからです。
100坪で200万円、300万円なんて言われて買うわけにはいきませんでした。
私達が求めているのは、雑草ぼうぼうの荒れ地でいいから、とにかく安いのが条件でした。整地なんていらねえ!
地主は土地を売りたがってはいない。
不動産屋が当てに出来ないとなると、どうやって地主を探せばいいんでしょうか?
私は3年田舎で暮らしてきて「田舎はとにかくみんな知り合いみたいなもの」と感じていました。
「あの人は誰ですか?」
と聞くと、
「俺は直接は知らないけど、たしか○○さんの知り合いだったかな?」
というように、芋づる式にわかることが多かったのです。
そこで、職場の人や知り合いに、
「そろそろペンションをやる土地を探そうと思っているんだけど、どこか知りません?」
と言いまくることにしました。すると、
「土地のことなら、△△さんがいろんな地主知ってるから、あの人に言えば一発だ」
というアドバイスをもらいました。早速△△さんを訪ねてみると、あそこはどうだ、あそこもいいぞと、出てくるわ出てくるわ。
「よし、すぐに見に行こう」
とあちこち案内してくれるという話の進みよう。
「こんなに土地があるのに、どうして『売り土地』の看板ないんですか?」
と聞いてみたら、
「当たり前だ! 先祖が開拓した土地を積極的に売りたいやつなんていないさ。売って欲しいという人間がいたら売ってもいいと思ってるだけだ」
なるほど、これは開拓して間もない北海道独自の土地事情かもしれない。売ったら先祖に申し訳ないと思っているみたいです。
お金は見ていない。人を見ている。
こうしていくつか土地を見せてもらって、一箇所気に入った場所がありました。
もともと畑をやっていたけど放置された荒れ地で、高台で見晴らしがよく、木々に囲まれた場所でした。
理想に近い土地でした。
地主さんに会うと、いきなりお酒を出されて、どこから来た? 今何してる? 何するんだ? と身辺調査が始まりました。
身辺調査というと語弊があります。初めて合う人同士の単なる飲み会でした。これが田舎流か。
「前にもあの土地欲しいってヤツいたけど、そいつ産婆さんだったから売らなかった。奥さん看護婦だろ?この辺り老人ばっかりだからいざという時助かるわ! ガハハ」
決まった・・・のか? 土地を手に入れたのか? やったーーーっ!
ちなみに・・・土地の値段
私が買ったのは1500坪。値段は25万円でした。
なんなんだ、土地の値段って。
相場よりかなり安い値段だったと思います。
「土地をよくするのは若者、よそ者、バカ者と相場は決まってる」
とても嬉しい言葉でした。
もしこれから北海道の田舎で土地を探す人がいたら、ぜひ地主さんに直接コンタクトをとって、会って話を進めてはいかがでしょうか。
不動産屋を通すより安いですし、いろいろ力になってくれる場合が多いと思います。