こんにちは、寝袋!です。
登山に持って行くカメラ機材、悩む人は多いと思います。
「あまり大きなものは嫌だけど、画質も求めたい」
「雨のことを考えると、防滴性能は欲しい」
「いろんな物を撮れるように、レンズも数本持っていきたい」
カメラという趣味自体、答えのないドロ沼の世界なのに、その舞台が「登山」となると、いよいよわけがわからなくなってきます。
私も同じように悩んで、何度も何度もカメラを買い替えてきました。
しかし、ようやく私なりの答えが出ました。
オリンパスのOMーDシリーズを買っておけば間違いない!
ということです。
私が使っているのは、2013年10月に発売(現在2019年1月)されたOM-D E-M1です。
もう6年目(2020年現在7年目)になります。まだまだ不満なく使えそうです。
私が、登山に持っていくのに最適と考えて、愛用している理由など、書いていきます。
サッと取り出せて、しかも写りが良く、しかも雨でもOKとなると、登山で写真を撮るのにストレスがなくなります。
目次
私の登山用カメラ遍歴
まずは、私が買い替えてきたカメラの遍歴をご覧ください。
メーカー | 機種 | 素子 | 買い替えた理由 | |
1 | キャノン | Powershot 720 | ? | もっと画質をよく |
2 | キャノン | Powershot G9 | ? | コンデジでは限界 |
3 | キャノン | 5D markⅡ | フル | デカくて重い |
4 | ペンタックス | K-5 | APS | もう少し軽量に |
5 | オリンパス | OM-D E-M5 | MF | ファインダーをよく |
6 | オリンパス | OM-D E-M1 | MFT | 現在も愛用中 |
7 | 富士フィルム | X70 | APS | 現在も愛用中 |
(MFT・・・マイクロフォーサーズ)
(X70は、旅行用に買い足したコンデジです)
最初は、その辺に転がっていたコンデジを使っていたものの、
「せっかくなら、いい風景を、ちゃんとした画質で撮りたい」
と思いました。そこで、下手なのに当時のハイアマチュア機である、キャノンの5DmarkⅡを買いました。
「うわっ、さすがフルサイズは違う!」
と大喜びしていました。
ところが、どんどんその重さと大きさが、邪魔になってきたのです。
しかも、APS-Cなど、もっと小さい映像素子のカメラでも、自分より素晴らしい写真を撮っている人が大勢います。
写真って結局センスなんだな・・・
「腕の悪い自分には、大きくて重いカメラはいらない」
と、そこから小型化への道が始まりました。
ペンタックスのK-5は素晴らしいカメラで、小さいながら画質もよく、さらに登山では安心な防塵防滴性能でした。
正直不満はなかったのですが、ちょうどオリンパスの新型シリーズ(E-M5)が発売されるのを、雑誌で知ってしまったのです。
衝動的に、OM-D E-M5を買ってしまいました。
さらに、それからしばらくして、フラッグシップ機として、OM-D E-M1が発売されたのでした。
すっかりオリンパスのカメラに惚れ込んでいた私は、発売と同時に手に入れたのでした。
とまあ、私の遍歴を書いてきましたが、きっと同じようなことを、たくさんの(写真好き)登山者さんも経験してきていますよね。
みんな、考えることって同じだと思います。
OM-Dシリーズが登山に向いている理由
私が使用しているのは、旧型のE-M1ですが、現在はE-M1markⅡ、E-M5markⅡ、さらに続々と後継機種が改良発売されています。
ここでは、OM-Dシリーズとして、共通の特徴を紹介していきます。
旧型2機種を使用してきて感じていることですから、その後の改良型も、当然備えている特徴です。
軽量コンパクト
まずはなんといっても、軽量でコンパクトなことでしょう。
マイクロフォーサーズという、小さめの映像素子を使っているミラーレス機なので、カメラ自体が小さく軽量になります。
カメラだけの重さを比較すると、
オリンパス | E-M1markⅡ | MFT | 574g |
オリンパス | E-M5markⅡ | MFT | 497g |
ペンタックス | K-3Ⅱ | APC | 785g |
キャノン | 6DmarkⅡ | フル | 765g |
と、もしかすると、あまり大きな差には感じないかもしれません。
しかし、あとでレンズのところで説明しますが、レンズも含めた機材全体になると、かなり変わってくるのです。
登山では、軽量化はとてつもないアドバンテージです。
優れた防塵防滴性能
オリンパスの防塵防滴性能は、とても優れています。
たとえばこの動画をどうぞ。
初代OM-Dシリーズ、E-M5が発売された当初から、あまりにすごい防滴性能なので、わざと水を掛けたりした動画があふれていました。
当時は、
「わざわざそこまで・・・」
というような、ひどい試練を与えている人も、たくさんいたんですよ?
昔から、カメラ愛好家の中では、
「オリンパス(とペンタックス)の防滴性能はワンランク違う」
という評価があったため、
「新機種出たら、とりあえず水ぶっかけろ!」
という流れがあったようです。
防滴防塵をうたったカメラは他にもありますが、じつは、その性能の「程度」は怪しいものもあるのです。
「防塵防滴に配慮した・・・」
などと誤魔化した表現もあります。
電子ファインダー
これは電子ファインダーでなくてもいいのですが、山では、なんらかのファインダーがないと困ることがあります。
晴天時にファインダーがないと、液晶画面が真っ白で、
「何を撮っているのかわからない!」
ことが多いんですよね。
初代EM-5のファインダーは、なかなか優れていましたが、そこからEM-1のファインダーに変わった時、世界が変わりました。
見える大きさと解像度が、別次元になったのです。
それ以降は、どの機種でも大変見やすくなりました。
E-M5 | 144万ドット | 視野率100% | 倍率0.96 |
E-M1以降 | 236万ドット | 視野率100% | 倍率0.74 |
低温に強い
オリンパスの機種は、伝統的に低温に強いです。
カタログには、マイナス10℃までの使用可を明記してあります。
私の経験では、北海道での冬山登山で、マイナス20℃程度でも問題なく使用できています。
カメラバッグに入れて、保温なしの状態でも大丈夫でした。
ただし、バッテリーの減りは速いです。
超便利レンズ(12-100mmf4.0)を使える
このカメラの軽量コンパクトな特徴は、先程書きました。
ここでは、レンズを組み合わせてみます。
が、その前に、オリンパスの超便利ズーム
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100 F4.0 IS PRO
について、少し説明をさせてください。
このレンズは、12-100mmの焦点距離を持つ、いわゆる「便利ズーム」です。
便利ズームは広い焦点距離をカバーする反面、画質が多少落ちるのが普通で、しかも大型化する傾向があります。
しかし、この12-100は、画質もよく、軽量で、しかも防塵防滴という、
「こんなレンズ出しちゃったら、他のレンズ使わなくなる!」
と、オリンパスユーザーを嘆かせた(?)、スーパーレンズなのです。
では、他のカメラと比較してみましょう。
機種 | レンズ | 重量(g) | 35mm換算焦点距離 |
E-M1 markⅡ | 12-100 | 1,135 | 24-200 |
α6500 | SEL1670Z | 761 | 24-105 |
α7RⅢ | SEL24105G | 1,320 | 24-105 |
EOS 6D MarkⅡ | EF24-105 F4 | 1,560 | 24-105 |
K-3 Ⅱ | DA16-85 | 1,302 | 24-130 |
他機種に比べて、軽量さがわかってもらえると思います。
ちょっとソニーのα6500の軽さが異常ですが。
さて、重量も軽いですが、忘れてはいけないのが、焦点距離の違いです。
24mmから200mmの焦点距離をカバーできて、しかも写りの良いレンズ、じつは他メーカーには存在しないのです。
もう一本、さらに望遠レンズを持って行く必要があるんですよね。
当然、望遠側のズームレンズはさらに重く・・・。
一例ですが、ほぼ同じ場所から撮った写真です。
便利だと思いませんか?
弱点は?
OM-Dシリーズには、弱点もあります。
- ミラーレス機のAF(オートフォーカス)の遅さ
- マイクロフォーサーズのボケの小ささ
です。
高速で動く物へのAF
ミラーレス機の共通の弱点が、オートフォーカスの遅さ。
とくに、高速で動くもの(鳥、車など)へのオートフォーカスは苦手です。
あくまでも一眼レフ機に比べたら・・・という世界で、十分速いのですが。
山では、幸運にもこの弱点は関係ないことが多いのです。
飛んでいる鳥を撮ることは、ないわけではありませんが、少ないですよね。
マイクロフォーサーズのボケ
映像素子が小さい(詳細は省きます)と、ボケは小さくなります。
山でボケが活きる写真となると、お花を撮る時などでしょうか?
たしかに、フルサイズ機に比べると、あまりボカせません。
ただ、山ではどちらかというと、パンフォーカス(全体がくっきり)で撮ることのほうが多いのではないでしょうか?
そうなると、
「絞らなくてもパンフォーカスに近い」
という優位性のほうが、活きてくる場面が多いです。(私程度の写真では)
最後に
オリンパスOM-Dシリーズ(E-M1 E-M5)について、個人的な思い入れたっぷりに紹介してきました。
私はカメラの専門家ではないですので、
「もっと写りの良いものじゃないとダメ」
「どんなに重くても、フルサイズ以外認めない」
とおっしゃるマニアも、当然いらっしゃるでしょう。
ただ、私が山でいくつもカメラを使ってきて、これほど使い勝手の良いカメラはありませんでした。
さらに昨年、12-100 f4.0という便利過ぎるスーパーレンズが発売され、鬼に金棒となりました。
- 写りの良さ
- 軽さ、コンパクト
- 防塵防滴性能
- 低温耐性
すべてバランスよく、高レベルで備えたカメラです。
今のカメラが壊れても、きっとその時のOM-Dシリーズフラッグシップ機を買うと思います。
身軽に山を歩いて、山で観たあの景色を、写真に収めて帰ってきてください!
社外製の互換バッテリーのことについて記事を書いています。
登山に一眼カメラを持って行く方法について、記事を書いています。
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