こんにちは、寝袋!です。
「登山道でゴミを見つけたら拾うべきですよね?」
こう聞かれたら、
「そうですね。山をキレイに保つために拾いましょう!」
と教科書どおりに答えるしかないのですが、実を言うと、
「もっと時間をかけて答えたい、考えたい」
そんな問題です。
ゴミにもいろいろありますし、拾った状況にもよりますし、答えは1つじゃない!
いろいろな角度から山のゴミを考えます。あなたの結論はどうでしょうか?
目次
教科書通りの答えなら誰も質問しないでしょ
そもそも、「落ちてるゴミを見つけたら拾うべき」なんていう答えで納得するなら、誰もそんなこと聞かないはずです。
子供じゃないんだから。
「山に落ちてるゴミは拾うべき・拾いたい」
という表の気持ちと、
「いや、でも、汚いし邪魔になるし・・・」
という裏の気持ち、両方あるいはもっといろいろな感情があるから迷うのだと思います。
正直なところ、自分も同じでした。
ゴミ問題につきまとう心の問題
山のゴミに関する揺れ動く心の中を、もう少し詳しく考察してみます。
ゴミを拾ってキレイにしたい
登山者は山が好きで登っているわけで、山の自然を汚すゴミはみんな嫌いでしょう。
自分がゴミを落とさないように心がけをするのはもちろん、誰かが落としてしまったゴミを、拾いたい気持ちはみんな持ってると思うのです。
これはモラルという意味でもありますが、
「山はずっときれいであって欲しい」
という願いもあるのではないでしょうか。
「見かけた人が拾ってあげれば、山はきれいに保たれるでしょ」
という素晴らしい意識だと思います。
汚い・臭いものを背負って歩きたくない
対して、誰が落としたかわからない汚いものを、拾うのも嫌だと思います。
地面から持ち上げるのも嫌ですし、それをあなたの登山中、ずっと背負って歩かなくてはいけませんからね。
すぐ横にゴミ箱がある下界ではラクなのですが・・・。
汚いものに触りたくないという気持ち、これも当然のことだと思います。
拾わないと後ろめたい気持ちになる
もしもゴミを拾わない場合をもう少し考察しますと、
「ゴミは拾うべき・拾いたい」
という気持ちがあるので、もしも拾わないと後ろめた~い嫌な気分になってしまうでしょう。
これは私も経験ありますが、
「ゴミを拾わなかった・拾えなかったダメな俺」
「やっぱり拾うべきだったよなあ?」
という気持ちが、登山中ずっとついて回ると思うのです。
私は見るからに触りたくないゴミを見逃したときに、せっかくの楽しい登山中、喉に小骨が刺さったような、そんな気分でした。
直後にすれ違った人に自分が落としたと思われる
またさらに、こういう場合もあると思います。
ゴミを拾わずにスルーしたとき、その直後に誰かとすれ違ったとしましょう。
「あのゴミ、自分が落としたと思われると嫌だな」
なんて気にしちゃうのは考えすぎでしょうか。
「さっきのあの人、このゴミを拾わなかったんだな」
と思われるのも嫌ですね。
みんなはどうしてるの?
さて、それでは他の登山者さんたちはごみ問題どうしているのでしょう。
これまで私が知っている例をあげてみます。
ゴミ袋を準備していく
「ゴミを拾うための袋」を最初から持っていく人もいます。
自分もどうせゴミを出すので、それを兼ねれば負担にはならないでしょう。
トングや割り箸を準備する人も
汚いものに触りたくないので、小さなトング(100均でも売ってる)やゴミ拾い専用の割り箸を持っていくという人もいます。
これは積極的にゴミを拾う準備をしているわけで、すごいなと思います。
拾いたくないもの以外は拾う
「拾っても良いと思うものだけ拾うけど、嫌なものは拾わないよ」
こういう人もいました。
こういう考えもありですね。
自分が触っても気にならない物を拾うだけでも、美化につながっていると思います。
ゴミ袋に入るまでは拾う
自分のゴミ袋に入るまでは拾うけど、それ以上は拾わないという人もいました。
この人は前提としてすごく積極的にゴミを拾う人ですからそう言うわけで、普通はゴミ袋にいっぱいになるほどゴミと出会いませんよね。
そんな山があったら嫌だ。
数を決めて拾う
面白いなと思ったのは、拾うゴミの数を決めているという人です。
「全部拾うほど聖人じゃないしさ・・・ハハハ」
なんて言ってるその人は、5個だけ拾うことにしているようです。
「自分も落とすと思うけど、5個以上落とすことはないだろうし、貢献してるでしょ?」
うん、いいと思います。
特殊な落とし物「ストックのキャップ」
ちょっと話は変わりますが、登山で多い落とし物の1つに、ストックのゴムキャップがあります。
どんどん増えるキャップ
ストックのキャップって落としたことありませんか?
外していて落とすというよりも、ハメてたはずなのに、いつの間にか失くなってる経験あるんじゃないでしょうか。
ぬかるみに突いて引き抜いた時や、木の根の隙間に挟まって取れたり、よくあることです。
私はザックの腰ポケットの左側を、拾ったキャップを専用に入れる場所にしています。
自分も落とすことがあるし、その時のためと集め始めたのですが、在庫が増えて仕方がないくらいです。
ストックのキャップって意外といろいろな形があるんだなと驚きもします。
私は配ってます
私は登山中もキャップを配るようにしてます。
キャップが取れてしまっている人って意外といるもので、声をかけて教えてあげると、喜んでくれます。
ストックのキャップは登山者の間を巡り巡るのかもね。
私はこうしてますよ
さて、「じゃあ実際あんたはどうしてるんだい?」と言われるかもしれないので、私の場合を書いておきます。
正しいかどうかはわかりません。
下山時に拾う
私はピストン登山の場合、登りでは拾わず、下りだけ拾うことにしています。
- 登りで拾うとゴミを運ぶ時間が長いから
- 山頂のご飯の時間にゴミ袋をザックから出す(袋をゴミ袋にする)から
- 誰も拾わなければ下りでもそのゴミは残っているから
です。
下りで見落とすこともあるでしょうし、本当は見つけたらすぐに拾うのがベターだと思います。
自分のゴミ袋に入るだけ
私はゴミ拾い専用の袋は持っていきません。
ただ自分用のゴミ袋は必ず持っていくので、それに入る分は拾います。
無理してそれ以上は拾わないですし、そんなにゴミとも出会いません。
枝とかで拾います
専用の道具も持っていきません。
触りたくないようなゴミの場合は、枝などを探してそれで拾います。
触りたくないものってあるんですよね。
ティッシュとか最近だとマスクとか。
ゴミはきっと自分も落としてる
「ゴミを落とすなんて登山者失格だ!どうして俺がそんな奴のゴミを拾わなくちゃいけないんだよ!」
とおっしゃる人もいるでしょう。
無理して拾えとはいいません。
ただ、ゴミって誰でも知らないうちに落としてる、そんなものだと思うのです。
不法投棄が相次ぐ下界ではともかく、山に来ている人はわざとゴミを落とす人はいないはず。
そう思ってます。信じてます。
みんな、ついうっかり、偶然、気付かないうちに、落としちゃってる。
きっと自分も、あなたも。
だから、目についたゴミを拾うことで、山にあるゴミの総量を減らすことに協力したいと思います。
私が誰かのゴミを拾って、誰かが私のゴミを拾う。
そう思えばゴミを拾う手間なんて、大したことじゃないですよ。
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