【移住経験者から】登山のために移住するメリットとデメリットを語る




こんにちは、寝袋!です。

私は夫婦で本州から北海道へ移住して20年以上がたちました。

北海道の自然が好きで、そのための移住でしたが、決して登山のための移住ではありませんでした。

ところが、北海道の自然を楽しむうえで、私に合ったのが登山という世界でした。

昔と違い、現在は移住ということに対する異端感も、違和感もない時代です。

自分の趣味のために移住するという考えを聞いて、怒鳴り散らして反対するような人も少ないでしょう。

「登山のために移住するということ」

移住者としての経験と、登山者としての思考回路で、メリット・デメリットを考えてみます。

私は北海道への移住者ですが

私は自然や山を楽しんではいましたが、決して登山のために北海道という土地へ来たわけではありません。

それこそ、北海道という大地のすべて、海も山も川も歴史も生活も、全部を味わうつもりで移住しました。

そのなかで、特別自分に合ったのが北海道の野性的な山々だったというわけです。

今となっては、山とは切っても切り離せない人生ですが、最初はそういう感じだったのです。

その頃は、大会社をやめて、故郷でもない土地へ移住するなんていうのは、異端でした。

「なにかやらかして逃げてきた?」

という視線も少なからずあったんです。

今は違いますよね?

サーフィンしたいから海へ、登山したいから山へ、釣りのために川へ。

それぞれの世界で生きるために、自分でフィールドを選ぶことが、先進的でもなく当たり前に近い時代になってきたと思っています。

登山のために移住するのはアリ?ナシ?

私は、移住することは良いことだと思っています。

会社の命令で全国各地へ転勤するより、自分の意志で住む場所を決めるほうが、いいに決まってます。

そこに仕事などのいろいろな問題は発生するでしょうが、それはデメリットではなくて、乗り越えるべき壁というだけです。

山に登っていて、山頂直下のきつい上りは、「デメリット」ではないでしょう。

その山の1つの特徴で、それがあるからその山なんです。

移住に関して仕事や環境が変わるのは、移住の一部です。

頑張って乗り越えるのみ。

それはさておき、登山を趣味にする人が、

「もっと山の近くに住めたら、山へ行くのに便利なのにな」

「あの山の麓に住んで、年に何度も登りたいな」

と思うこと、けっこうあるんじゃないですか?

登山のために登山環境の良いところへ移住する。

そのことのメリット・デメリット、まとめてみました。

登山のために移住するメリット

登山者にもいろいろあるように、移住にもいろいろな考えがあるでしょう。

ですから、あくまでも私個人の考えとして(こう書くと変な通販みたいで嫌ですが)、参考になればと思います。

好きな山域に登りやすくなる

やっぱり1番のメリットはこれでしょう。

そもそも、移住してまで手に入れたい第一目標は、これが一番多いんじゃないでしょうか。

遠方から電車や車で出かけていって、往復する手間は大変です。

1泊2日で登れる山でも、往復の交通手段を考えると3連休が必要になったりするんじゃないですか?

無理すれば週末で可能でも、体も気持ちも疲れそうです。

好きな山域の近くに住むということは、その問題が解消します。(その山域に関しては)

みんなが年に何度かの連休に計画して、天気予報を気にするのに対して、あなたは毎週末がチャンスになります。

天気が良ければ山に登ることにして、悪ければ家の窓から霞みのむこうの山を眺めていればいいのです。

ホームマウンテンが手に入る

私なら、その山域のなかの比較的身近な山の近くに住みたいと思います。

標高が3000mを越えるわけでもなく、有名でもなく、ちょっと気が向いた時に、すぐに登りに行ける山です。

いわゆる、ホームマウンテンというやつでしょうか。

夏だけじゃなく冬でも、年中登れる山があることの幸せ。

季節を変えて何度も登る山というのは、ホームマウンテンならではの良さでしょう。

体力の維持にも便利ですよ。

「○○岳はおれの裏山だよ」

というのは、山の近くに住む人だけの特権です。

山がいつも目に入る

山の近くに移住すると、その山をいつも見て過ごすことになります。

「あら、今日は雪で白くなってる」

「今日は見えないな、曇ってるからなあ」

家の窓から、車の窓から、朝も昼も夕方も視界に山があるって幸せだと思いませんか?

私の土地では、

「あの山が近くに見えると今日は雨が降る」

「この時期にあの山の雪がないと、畑の雑草が伸びないんだよ」

とか、山と生活が結びついていることがあります。

きっと移住しないとわからない、その山の素顔が見えてきます。

交通費がかからない

上で書いた山への往復の手間と重なりますが、交通費がかからないのもメリットでしょう。

同じように、住宅などの費用も下がります。

私は田舎に住んで感じるのですが、田舎移住の壁のひとつ「収入減」は、これでカバーされることも多いです。

収入が減ったぶん、出ていくお金も減るので、自由になるお金は大差ない場合があるんです。

山へ出かける出費は、山へたくさん行く人ほど負担が増えるものですが、近くにいればそんなこと考えずに登りにいけます。

おそらく生活環境がいい

どこにでも言えることではないですが、山が近い環境というのは、きっと自然が豊かで生活環境が良いところが多いのではないですか?

特に最近はインターネットの時代で、買い物も情報も、昔ほど差がありません。

都会のような刺激はないかもしれませんが、そのぶん、自然の刺激が増えます。

動植物との距離が近くなって、時間が余るようになって、人も穏やかになって、生活のストレスが減ると思いますよ。

山に関する仕事もあるかも

もしかすると、山に関係する仕事につけるかもしれません。

山の近くって、例えば登山ガイドさんが多いのですが、その人達はけっこう移住者が多いです。

他の山には詳しくなくても、その山域のことならおまかせというような、専門的なガイドをしているひと、多いんですよ?

林業も人手が足らず困っていますし、山に関係した仕事って案外あるものなんです。

登山のために移住するデメリット

仕事を変える必要

先程も書きましたが、「仕事が変わる」「環境が変わる」「収入が減る」というのは、移住のデメリットと考えがちです。

でも、私はそうは思わないのです。

一番心配で、一番悩み、一番苦労するところでしょうが、そんなの移住の一部です。

それを乗り越えるかわりに、好きな環境で人生を送れるのが移住です。

ここに挙げはしましたが、これをデメリットとして考えているうちは、きっとあなたは一歩を踏み出しません。

ですから、移住のデメリットにはならないのです。

山に興味のない家族

あなたに家族やパートナーがいる場合、そちらのことを考えてあげなくてはいけません。

あなた自身は、

「山があればそれで幸せ!」

と思ってても、周りの人がそうとは限りませんよね。

「あなたについていくわ」

と思ってくれる人でも、いつかツラい思いをするかもしれません。

個人的には、

「山に興味がなくても、きっと田舎の生活は気に入ってくれる」

と思うので、過剰な心配はいらないと思います。

ですが、そのあたりはしっかりと話し合って決めることが大切だと思います。

登山をいつまで最優先にできるのか

あなたは今は登山に夢中ですが、はたしてそれはいつまで続くでしょうか?

ケガや病気で、山に登れなくなるかもしれません。

年齢とともに体力が落ちて、山登りが嫌いになるかもしれません。

そのときに、あなたはどう思うか、考えてみてもいいかも。

ホームマウンテンを眺めるだけで幸せなのか、見るだけでは意味がなく、そこに住んでいる意義を失うのか?

どちらでしょうか。

そのときに、「やっぱり東京に戻りたいな」と思う予感がするなら、かなり大きなデメリットかもしれませんね。

でも、私ならこう考えます。(今も考えてます)

「私は転勤族。山の麓への勤務が終わって、また都会に転勤になっただけ。そこで生活できた時間は良かったな」

また都会での生活を作り直せばいいんです。

田舎に移住できた人なら、都会へなら簡単なんじゃないですか?

「山のために移住」まとめ

私は移住することに関しては、昔から絶対的に肯定派なので、ついつい背中を押したがります。

メリットを書くと力が入りますし、デメリットを書いても最後には反論も書いてしまいます。

移住して失敗したと帰っていく人は多いです。

でも、それはそれで仕方がないかな。

夢のような話だけではないのですから。

時々耳にする「田舎暮らしへのあこがれ」「地方への移住」を考えている人のなかで、山が好きで登山のために移住を考えている人は、ハッキリとした目的があって、具体的だと思います。

そういう人は、きっと失敗しません。

移住につきものの困難は、山頂直下の急登を見て「なにくそ」と登るごとく、解決できますよ。

登れなかったら? そりゃー下山するだけです。

でも、遭難するわけじゃありません。

がんばってください。

 

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