こんにちは、寝袋!です。
山を愛する人間として、
「山での出会いって、いいものだよな」
と感じます。
私は山に登っているときは、あまり他人と積極的に話すほうではありません。
ですが、ふとしたタイミングで会話を交わすと、後々まで思い出に残る、良い出会いになることが多いです。
価値観が似ている人が多いから?
苦労してその場所にたどり着いた者同士の仲間意識?
私自身の経験のなかから、今でも忘れられない出会いを、
【異性編】と【同性編】
にわけて、いくつか紹介します。
今回は【同性編】読み物として気楽に読んで、楽しんでいただければ嬉しいです。
花の名前を教えてくれた人
私は、高山植物は好きで、山で見かけたお花はじっくり眺めますし、癒やされています。
でも、メジャーな花は名前もわかるけど、姿と名前が一致しないものも、たくさんあります。
写真に撮ってきて、家に帰ってから調べることが多くて、登山の楽しみの1つにしています。
しかし、たまたまその場所に、花に詳しい人がいて教えてくれたりすると、やっぱり名前も覚えやすいですし、印象に残ります。
そして、その花と人が、セットになって記憶に残るんですよね。
例えば、ジムカデを教えてくれた人は、ジムカデの人。
ホソバウルップソウを教えてくれた人は、ホソバウルップソウの人。
という感じです。
違う機会に、その花を見つけるたびに、その人たちのことを思い出します。
昔、作家の川端康成が、
「別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます」
と書きました。
少し意味は違うかもしれませんが、たしかに花と人って結びつくものなんです。
私の場合は、今のところ同性の人ばかりに教えてもらっています。
道に迷ったら一生の友が
3人組の女性グループと話す機会がありました。
「どちらからですか?」
と聞くと、2人は東京からで、1人は群馬からでした。
もともと同郷なのかな?と思ったのですが、じつは違いました。
昔、群馬の1人が、ある低い山に入って、登り始めたそうです。
低山ならではの、いくつかの登山ルートが入り乱れる山だったらしく、山頂に向かっているつもりが、迷って違う登山口に降りてしまったのでした。
すると前から、これから登ろうという東京の2人が歩いてきたそうです。
「あれ? もう降りてきたんですか?」
と声を掛けると「どうやら間違ってしまった」と返事が返ってきたのです。
「じゃあ、これから3人で登ります?」
ということになり、一緒にその山を登って、楽しんだということでした。
「それからもう、10年以上かな? その時の山が楽しくて、ずっと一緒に登っているんですよ」
道に迷ったら、その先に友達になるべき人がいた・・・
そういうお話でした。
山小屋での出会い(姉妹のような)
これは、北海道日高山脈の山を登りに来た、女性2人組の話です。
40代と20代の年の差で、興味が湧きました。
「お二人はどういう関係なんですか?」
と聞くと、面白い答えが帰ってきました。
20代のほうが、
「北アルプスの山小屋で泊まったときに、たまたま同室になったんです。
とても頼りになりそうな人だったので、一緒に山頂に登って、それ以来一緒に登っています」
と言いました。
すると、40代のほうの女性が、
「なんか頼りない感じの子だったから、私が付いていてあげないといけない感じがしてね(笑)」
と続けておっしゃいました。
傍から見ていると、たしかに40代のほうが姉御肌でグイグイ引っ張っていく感じです。
ですが、登山に関しては、どうも20代のほうがしっかりしているのです。
「じつは逆なのでは・・・?」
と思ったのですが、本人たちにしてみれば、そうじゃないみたい。
グイグイいくけどちょっとお間抜けな人と、不安がるけどしっかりしている人。
お互いに補完しあっている感じなんでしょうか。
どこでそういう相棒にめぐり逢うか、わからないものだなと思って見ていました。
同性編まとめ
私は、皆さんと同じように、山でいろいろな出会いを経験します。
加えて、ペンションに泊まりに来た登山者たちを通して、とても多くの登山者と知り合います。
出会いという面では、恵まれた環境にあると思っています。
世の中にはいろいろな人がいますが、山で出会う人とは、濃厚な付き合いになることが多いと感じます。
登山の楽しみの、大きな一面かもしれません。
これからも、随時追加更新していきますので、どうぞお楽しみに。