こんにちは、寝袋!です。
2019年に新発売された登山靴、スカルパのマルモラーダプロを、現在まで使い込んだ感想をレビューします。
マルモラーダは、
「靴下を履くような、包み込まれているような履き心地」
と紹介されています。
「まあ、宣伝文句はなんとでも書ける」
と思っていますが、はたして結果はどうでしょう?
お店で初めて履いたときのファーストインプレッションから、実戦で使っての感想まで、長所も短所もまとめてみます。
軽めの登山靴をお探しの人は、ぜひ一度お店で足を入れてみてください。
履き心地の良さに驚くんじゃないかな? 試して損なし!
読むだけじゃ信じられない人、とくに試してみてほしいです(笑)
目次
スカルパの登山靴の特徴
スカルパは、イタリアの登山靴ブランドです。
軽めのトレッキングシューズから、本格的アルパインブーツまで幅r広く展開しています。
外国製の登山靴は幅が狭く、なかなか日本人の足にはマッチしにくいのが困りもの。
しかし、スカルパやシリオといったブランドは、日本人向けのサイズを作ってくれているので助かるのです。
マルモラーダプロの位置づけ
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2020/05/DSCF2068.jpg)
スカルパは、日本人登山者には人気ですから、山でもよくみかけます。
そのなかでマルモラーダプロは、2019年に新発売されたモデルです。
登山靴はモデルチェンジはしますが、全く新しい名前で売り出すのは少なめです。
マルモラーダプロは、日帰り登山から縦走まで幅広く使えるモデルとして作られました。
もう少し上級モデルになりますと、やや固めになってしまうので、低山やトレッキングでは使いづらくなってしまいます。
マルモラーダプロと同時期に発売された新モデルで、ZGトレックというものがあります。
同じく低山から縦走まで幅広く使えますが、その違いはあとで詳しく書きますね。
マルモラーダプロを選んだ理由
軽めの登山靴が欲しかった
私はガチガチの固めの登山靴は好きではなくて、軽くて柔らかめの登山靴をよく使います。
登山靴のカタログで「日帰り登山から小屋泊まりまで」と書いてあるくらいのものですね。
私の考えでは、
「その靴でテント泊はダメなのか? 何が変わるの?」
と思っていまして、
「多少荷物が重くなろうが、岩場があろうが、軽くて柔らかい登山靴で充分」
という使い方をしてきました。
今までモンベル、シリオ、キャラバンの軽登山靴を使ってきましたが、不足はありませんでした。
たとえば剱岳・三大キレット・北鎌のような、一般的な岩場ルートでも大丈夫なものです。重くて固い登山靴は私は疲れます。
その前まで使っていたモンベルのツオロミーブーツというのが壊れまして、新しいものに買い換えようとお店へ行ったのでした。
選ぶときの候補になった登山靴
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2020/05/maruhika02.jpg)
同じくスカルパのZGトレックGTX
お店へ行く前に、いろいろ各ブランドの登山靴を調べました。
お店で手当たりしだいに試すのは時間がかかりますからね。
私が候補に選んだのが、
- スカルパ マルモラーダプロ
- スカルパ ZGトレックGTX
- ザンバラン パスビオ
でした。
これでいいのがなければ「またモンベルかシリオにしようかな」と考えていたはずです。
選んだ決定打
試した順番は、パスビオ⇒マルモラーダプロ⇒ZGトレックでした。
結果的にはどれも私の足には合って、どれでも問題はありませんでした。
ただ、
マルモラーダプロに初めて足を入れて、ヒモをシュッと引っ張ったときの締まり具合
が感動的に素晴らしく、心はそこで決まりました。
ZGトレックは、マルモラーダプロよりやや価格が抑えめで、お店の人もオススメしてくれました。
でも、履き心地が圧倒的にマルモラーダプロのほうが柔らかいんです。
登山靴全体の柔らかさは、
ZGトレックGTX > マルモラーダプロ
なのに、
足を入れた時の履き心地の柔らかさは、
マルモラーダプロ > ZGトレックGTX
と逆転してしまうのです。
これは、ソックフィットという構造が、マルモラーダプロのほうだけにあるからです。
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2020/05/OVRD2843.jpg)
皮革部分を柔らかい布地で一体化したソックフィット構造
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2020/05/OVRD2844.jpg)
足を入れて、ヒモを引くと、足先まできれいに締まります
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2020/05/OVRD2845.jpg)
その状態でここにヒモをかけることで、足先の方と上部の閉め方を別々に調整できます
靴ヒモを引くと、足先までシュッと締めることができます。
これは、ソックフィット構造も含めて、登山靴全体が柔らかいからなんですね。
そして、その状態で靴ヒモを一度固定して、あとは上部まで締めていきます。
この仕組み自体は珍しいものではありませんが、登山靴自体が柔らかいので、より効果を発揮しています。
ここまでお店で試してみてください。
私と同じように「もう決めた!」ってなるかも。
(参考)私の登山靴に対する考え
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2020/05/OVRD2842.jpg)
これもやっぱりビブラムソール
ちょっとここで脱線します。
私の登山靴に対する考えを知っておいてほしいからです。
あなたとは違うかもしれませんので、そのあたりも考慮して選んでください。
私は、
「登山靴の防水性能やグリップなどは、どれも大きく違わない」
と思っています。
ほとんどゴアテックスですし、ほとんどビブラムソールですからね。
つまり、私にとって重要な登山靴のポイントは、
「履き心地がどうか・足に合うかだけ」
なんです。
マルモラーダプロを山で使った感想
それでは、実際にマルモラーダプロを山で使ってどうだったかを、現時点で書きます。
履き心地はいい!
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2020/05/DSCF2060.jpg)
履き心地はよかった
充分にお店で試し履きしても、所詮は30分ほど。
山で使ってみると、お店では気付かなかったことがわかるものです。
「あれ、長い時間歩くと小指側痛いな?」
とか。
この靴は、最初の1回だけ、かかとに軽い靴ずれが出来ましたが、あとは問題なく使えています。
思ったとおり柔らかさは格別で、正解だったと思っています。
靴自体も柔らかめ・・・しかし
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2020/05/DSCF2058.jpg)
基本柔らかい
一般的に、固い靴は平地でゴツゴツと歩きにくく、柔らかい靴はつま先立ちなどが苦手です。
マルモラーダプロは柔らかいので、平地は得意ですが、岩場で立つときなどは苦手と予想していました。
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2020/05/DSCF2067.jpg)
意外・・・けっこう粘り強い
ただ、案外といいますか、まあまあ岩場でも使いやすいです。
公式ホームページによると、靴底の硬さを場所ごとに分けているそうで、そのあたりが関係しているのかもしれません。
まあ、技術的な難しいことはわかりません。
防水性とか
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2020/05/DSCF2061.jpg)
防水性とか
先ほども書きましたが、防水性とかグリップとか、そういう違いは現時点でよくわかりません。
とりあえず、水漏れはしたことありません(笑)
アイゼンは不可!
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フロントのアップ
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2020/05/OVRD2848.jpg)
リアのアップ
前にも後ろにも、当然ながらアイゼン用のコバ(取り付け用の段差)はありません。
また、柔らかい登山靴ですから、本格的アイゼンは不可能です。
似たような軽登山靴でも、皮革が厚めのものはアイゼンも使えるものがあります。
でも、この登山靴はダメでしょう。血行悪くなるまで締め付けてしまいます。
軽アイゼンならば大丈夫ですが、冬山には使わないようにしてください。
マルモラーダプロはこんな人におすすめしたい
以上、マルモラーダプロ、いかがでしたか?
特徴はおわかりいただけましたか?
スカルパは幅広の足型で、日本人の足に合います。
しかも、ソックフィットという構造は、履き心地の柔らかさを生み出しているだけではなく、いろいろな足の人に対応させてくれるという面もあるでしょう。
うまい表現がないかと考えてみたのですが、
靴ヒモを引っ張ると、足を手のひらで包んでいくような感じ
と思いました。
うーん、違うかな?
まあ、お店で一度履いて、試してみて下さい。
登山靴は自分の足に合わなければ意味がありませんが、
「出来ればこれにしたい!」
と思わせる、説得力がある履き心地ですよ。
買わない人でも、試して損なし。
インソールを入れて初めて、自分の登山靴になる!