【遭難救助】歩けない女性登山者を助けたのに怒られた経験【私の失敗?】




こんにちは、寝袋!です。

「困っている人を助けなさい」

と言われて育てられ、正しいと信じて生きてきました。

それなのに、こんな悲しい思いをすることになろうとは、思いませんでした。

下山途中に膝が壊れて歩けない女性登山者を、全力で助けました。

ロープを使い、背負って下山し、疲労困憊で登山口に帰り着いたのです。

それなのに、その人から浴びせられたのは、怒りの言葉でした。

快晴の登頂

北海道の利尻島にある、利尻岳を初めて登ったときのことでした。

その日は快晴で、山頂からは、宗谷岬や礼文島がはっきりと見えました。

期待以上の絶景に、感動したのは覚えています。

景色を堪能し、お弁当を食べて、ゆっくりと下山を開始しました。

私が下山開始した時、山頂には残り10人くらいが残っていたと思います。

下山途中に遭遇

7合目ぐらいまで降りてきた時、前方に、ヨチヨチと歩く女性登山者が見えました。

どうやら、膝が痛いような歩き方です。

しばらく様子を見ていましたが、一歩一歩踏み降ろすのも辛そうでした。

「大丈夫ですか?」

と声を掛けると、

「登りの最後のあたりから膝が痛くて、下山になってひどくなってきたんです」

とのことでした。

「もしよろしければ、私があなたのザックも背負いますが・・・?」

と申し出ると、

「ありがとうございます。お願いしていいですか?」

と了承されました。

そこで、私が2人分のザックを背負い、横について歩いていくことになりました。

といっても、日帰りザックですし、それほど重いわけでもありませんでした。

当時の状況

ここで少し、当時の状況を書きます。

当時は、携帯電話は一部の人しか持っていなくて、私もありませんでした。

利尻岳の登山口には、公衆電話があって、そこからタクシーを呼ぶのが一般的でした。

前夜泊したペンション ヘラさんの家は、登山口までの送迎をしてくれます。

「電話してくれれば、迎えに行くから」

と言われていました。

どんどん落ちていくペース

時間はまだお昼を少しすぎたばかりで、余裕がありました。

後ろからどんどん抜かれて、

「あ、もう最後尾になってしまったな」

と考えながら、歩いていたように思います。

あまり遅くなると、宿で待っている相方や、宿の人に心配を掛けてしまいます。

時間とペースと様子を見ながら、いろいろ選択肢を考えていました。

女性の歩くペースは、そのあとも、どんどん遅くなりました。

このままではマズイと思った私は、彼女にこう提案しました。

「このままでは日が暮れてしまい、危ないです。

私が一度登山口まで走って、ザックを置き、同行者に連絡の電話をしてから、戻ってきます。

それから、私が背負って下ろしてあげます。どうですか?」

はじめは、

「暗くなっても、いつかは下山出来るから・・・」

と言っていた彼女ですが、やや薄暗くなり始めた空の様子に、不安になったようでした。

「それでは、ゆっくりでいいですから、下山を続けていてください」

と、私はザックを2つ背負って走り出しました。

まずは登山口まで疾走

少し走ると、最後に私たちを追い抜いていった男性Aさんがいました。

事情を説明して、

「出来れば、一緒に歩いてやってくれませんか?」

とお願いしました。

急ぐ気持ちを抑えながら、気をつけながら走って、登山口にたどり着きました。

そこで、まずは宿に連絡を入れました。

「こういう事情で遅くはなりますが、危険はないので下山したら連絡する」

ということを伝えました。

宿で待っている相方への伝言もお願いしました。

周囲を見渡して、ザックを置ける場所を探しました。

この島はクマがいないので、荷物を放置してもその点は安心です。

ザック2つを、公衆電話の横に並べて置きました。

ザックからロープだけ取り出し、また上へ向かって走り始めました。

空身なのと、テンション上がっているためか、案外ラクに走れたように思います。

登山者の元へ

時間は、どれだけかかったかわかりません。

おそらく4合目付近だったと思いますが、ようやく前方に、女性と、付き添いしてくれた男性Aさんが見えてきました。

登山者を背負う

ロープで背負子のようなものを作り、女性を背負いました。

人を背負う
女性は細身でしたが、人を1人背負うというのは、なかなか大変です。

ロープで背負子を作れないと、けっこう苦労します。

一度練習してみてください。

その時はじめて、足がガクガクになっているのを感じました。

うっ、きつい。

Aさんには、万が一の場合の補助に入ってもらって、コケないように歩いていきました。

無事、下山

それから、どのくらい時間がかかったでしょう?

真っ暗になる前に、無事に登山口に到着しました。

女性は、私とAさんにお礼を言いました。

まあ、無事に下山できて何よりです。

私もAさんと、お互いの健闘をたたえあいました。

「あ、そうだ。ザックを取ってこよう!」

私は、公衆電話の横に置いてあったザックを、2つ取ってきて、女性に渡しました。

すると・・・

怒りの言葉

「ちょっと! もしかして、ザックをそこに置いてたんですか?」

え? そうですけど?

「そのザックには、私の財布とか免許証とか、いろいろなものが全部入ってるんですよ!」

まあ、そうでしょうね。私も同じですけど?

「もし盗まれてたら、どうするんですか!」

はあ?

「ここは登山口ですよ? 山登りをする人が、そんなことしませんよ」

私はめんくらいながら、反論しました。

私のそんな考えは甘いかもしれませんが、そもそも大丈夫だったんだし・・・。

だいたい、それなら先にザックから出して持っておけばいいし、いったい登山口のどこに置いてあれば、彼女は安心だったのだろう?

ロッカーでもあると思ってたのかこのやろう。

女性は怒りを感じているようでしたが、助けてもらったこともあって、それ以上は言ってきませんでした。

女性がタクシーで帰ってから、私も宿のお迎えで帰りました。

よかったこと

無事に下山できてよかったという思いと、自分はやりきったという達成感がありました。

夕食のウニを突っつきながら、相方に出来事を話しました。

それから数日は、足全体が筋肉痛で、まともに歩けませんでした。

痛みを感じるたびに、達成感と苦々しい思いが入り交ざっていたと思います。

私がやったことは、間違っていなかったと思うのですが・・・。

それから、一緒に頑張ってくれたAさんとは、連絡を取り合うようになりました。

Aさんは本州の人でしたが、どこかの山に登るたびに、写真などを送って報告しあっています。

あの女性のおかげで、いい人と知り合うことが出来ました。

あの女性のことは思い出したくもありませんが、Aさんと知り合えたことで、救われたのでした。






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