こんにちは、寝袋!です。
「山登りって、ダイエットに良さそうですね」
「私も山登りしたら、痩せるかなあ?」
ほんとうによく聞かれる話題です。
現代は「国民総ダイエット時代」と言えるくらい、みんなダイエットに多少なりとも関心ありますからね。
たしかに山では、スラッとした人が多いです。
デブってあまり見ないですよね。
「登山は痩せる」っていうイメージが、あるのかもしれません。
私はいつもこう答えます。
『あなたが体重減らしたいんだったら、登山はダメかも。
でも、
スラッと締まった体型になりたいのなら、登山は効果的ですよ』
これには自信あります。
ダイエットは数字じゃない!見た目だ!
という人は、ぜひ登山してください。
登山は痩せるのか痩せないのか? その質問の答えはこうです。
目次
登山での消費カロリー
ダイエットを考えるとき、やはりカロリーのことを考えないわけにはいきません。
登山は、どれくらいのカロリーを消費するのでしょうか?
一般的に、体重60kgの人が10kgの荷物を背負って登山すると、
1時間あたり、450kcal
消費します。
往復6時間登るとすると、450kcal×6時間=2,700kcalも消費するということです。
マラソンでさえ2,000~2,500kcal消費すると言われていますから、山登りってすごいですね。
1時間登ると、体重何g減る?
脂肪は1gあたり、9kcalです。
そのうち20%は水分なので、9kcal×0.8=7.2kcalということです。
1時間山登りすると、450kcal÷7.2kcal=62.5gの脂肪が、減る計算です。
6時間山登りすると、62.5g×6時間=375gもの脂肪を消し去ることになります。
「私、明日から山登りします!」
と即決しそうになったあなた、ちょっと待ってください。
単純計算ではそうですが・・・
登山でのエネルギーの仕組み
エネルギーを消費したからといって、それがすべて脂肪から減るわけではないのです。
登山(運動)では、最初の15分は糖質が消費されます。
次の15分は、少しのタンパク質と糖質が一緒に消費されていきます。
糖質は、食べたものなどで体に蓄えられているエネルギーですから、ここまでは脂肪は使われません。
30分経ってはじめて、脂肪が燃焼を始めるのです。
脂肪の燃焼には、糖質が必要になります。
ですから、登山では、定期的に糖質を補給するために、行動食を食べるのがセオリーです。
結果的には、1時間あたり200kcalほどの脂肪(約28g)が減る程度です。
まあ、それでも6時間で、168gもの脂肪が減る計算です。
6時間山登りしてきたら、朝より168g脂肪が減っている
そう考えると、登山はダイエットに向いていると言えるかも知れません。
【体験談】それでも体重が減らない理由
ここで、私も含め、登山者がみんな経験していることをお話しましょう。
たしかに、下山した時は体重が減っています。
行動中は、食べても食べても体重は減るいっぽう
ですから。
たくさん行動食を食べても、せいぜい体重維持が精一杯なんですね。
でも、なぜか翌日~数日後には、体重は元通り(もしくは微減)になっていることが多いのです。
食べて回復するから
登山から帰ると、登山者は腹ペコです。
ラーメンとかトンカツとか、コッテリとしたものを体が欲するのです。
しかも、ついつい大盛り!
さらに甘いものも食べたくなる!
それが健康な人間の体というものなんですね。
食べて回復しようとするわけです。
ここで我慢して食べなければ、体重は減ったままだと思いますが・・・。
筋肉がつくから
あと、登山とダイエットの関係を考える上で、見落とせないのが筋肉のことです。
登山は有酸素運動ですから、付くのはマラソンランナーのような、小さな筋肉です。
瞬発型じゃなくて、持久型の筋肉ですね。
山登りは、普段使わない筋肉を使うハードな運動ですから、筋肉が鍛えられます。
脂肪が落ちて、そのかわりに筋肉が付けば、体重は減りません。
脂肪は軽いけど筋肉は重い
さて、みなさんは、
脂肪は軽くて筋肉は重い
という話を、聞いたことがあると思います。
難しい話は省きますが、脂肪は筋肉の80%の重さしかありません。
スポーツ選手の体重が、見た目以上に重いことからもわかります。
同じ重さで比べると、筋肉は脂肪の80%の体積になります。
結論「体重は変わらないけど、体型は変わる」
さて、結論です。
登山では、とても大量のエネルギーを消費します。
それは行動食だけでは補えないので、体の脂肪を燃焼させてエネルギーとして使用します。
それならば体重が減りそうなものですが、残念ながら、下山後に食べることによって回復してしまいます。
しかし、減った脂肪がそのまま帰ってくるのかといえば、そうではありません。
いくらかは、筋肉として帰ってくるのです。
たしかに体重は減らないかもしれませんが、あなたの体はちょとだけ筋肉質になっているのです。
同じ体重だとして、軽い脂肪が重い筋肉に置き換わっていくと、どうなるでしょう?
あなたの体、シャープで、引き締まった体に変わっていきます。
登山でスマート体型を手に入れよう
登山は、心拍数を上げて呼吸量が増えた状態が、長く続く運動です。
負荷のかかりすぎない配慮をした登山が、健康に良いスポーツだと言われるのはそのためです。
脂肪をどんどん消費するので、登山にはダイエット効果があります。
しかし、健康的な作用として、失ったものを回復させようと、私たちは下山後に食べます。
結果、いくらかの脂肪は戻ってしまい、体重も戻るのですが、じつは、筋肉も増えていることを忘れてはいけません。
同じ体重(増えることはない!)だとしても、見た目は違っています。
あなたの体は、シャープに引き締まっていくのです。
さらに、体の大きさだけではなく、かたちも格好良くなっていることでしょう。
ダイエットだけのために登山をするなんて、もったいないと思いますが、間違いなく登山はダイエット効果があります。
しかも、体重を減らすというダイエットではなく、
体を引き締めてシャープに格好良くする
という、ダイエットです。
「登山で体重を減らすダイエット効果は低いけど、見た目をシャープにするダイエット効果は大きい」
自然の中に出かけていって、気持ちもリフレッシュしつつ、体もシャープになってください。