こんにちは、寝袋!です。
沢登りで使うことが多い言葉ですが、登山でも時々使われる「へつる」「へつり」という言葉。
登山者は当たり前のように使いますが、一般の方は知らない言葉だと思いますので、これからどんどん登山にハマっていこうという人は、耳にして戸惑うかもしれません。
初心者向けに「へつり」「へつる」を説明します。
覚えたらなんとも使いやすい言葉なんですよ。
あなたも明日から「へつる」連発!
目次
「へつり」を「へつる」
まず具体的な話に入る前に、言葉としての説明をしておきたいと思います。
「へつり」は場所の様子
「へつり」は場所の様子を表している言葉です。
「へつり」というだけで表すこともありますし、「へつりが必要な場所」という言い方もあります。
「へつる」はそこを進むこと
そして「へつる」は、そこを進んでいく様子をを表している言葉です。
山でよく使う他の言葉で言えば、「急登」と「急登していく」みたいな感じでしょうか。
「へつり」とはどんな場所?
それでは、具体的に「へつり」とはどんな場所、どんな様子のことを言うのでしょうか。
最初に(下手な)絵で説明します。
「へつり」とは、落ちたらダメな底(地面でも川でも)と、それにそって壁がある場所のなかで、いくつかの条件を満たすと「へつり」といいます。
条件の1つが、水平な場所に2本足で楽に歩けないということ。
上の図のように、川と崖があるのは同じですが、左のように両手を使って進んでいくような場所です。
足元は、小さな足の置き場を見つけながら、慎重に進んでいくことになります。
そして、そういう場所を、上に登っていく(崖登り)のではなくて、川に沿って横に進んでいくところです。
つまり、合わせると、
「壁にへばりつくようにして、横移動して越えていく場所」
を「へつり」と言うのです。
そして、「へつり」を進むことを「へつる」と言います。
「へつる」写真例
上の写真では、手前の方は比較的平らな場所があるので歩けますが、上部の方は岩が川ギリギリまできていて、岩を「へつって」いくしかないようです。
(実際は川に入って泳ぐでしょうから、へつりはしませんが。例です)
雪渓の上を進みたい(青矢印)ところですが、かなり薄くて落ちる可能性もあるので、横の斜面をへつる(赤矢印)ことにしました。
このように、沢以外でも使うことがあります。
「トラバース」とは違うの?
ところで中には「トラバースとはちがうの?」と思う方もいるでしょう。
同じような横切ることですからね。
「そこの岩は越えられないから、トラバースして進もう」
と言っても、間違いではないかもしれません。
でも、登山では「トラバース」はもっと大きな視点で言うことが多いです。
「この斜面はずっとへつって・・・」
とは言わないで、トラバースするといいます。
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