【金言その3】「登山靴のひも、登りはをゆるく」は間違い【理由解説】




こんにちは、寝袋!です。

登山経験を積んできて、今では登山のガイドをしている私ですが、

「初心者の頃の自分に、これを教えてあげたい」

と思うことがたくさんあります。

それらを、当時の私の気持ちを振り返りながら、まとめていきます。

金言その3、

「登りも下りも登山靴のヒモはきつく締めろ!」

というお話です。

ベテランから学べば学ぶほど、間違っている人が多いので、ご注意を。

私が初心者の頃

靴ひもをゆるめろ

今ではもう、誰から聞いたのか忘れてしまいましたが、

「登山靴の靴ひもは、登りでは少し緩めて登れ!」

と教えられました。

下から順番にきつく締めてきますが、くるぶしから上の足首の部分では、ヒモを緩めろと言うのです。

その理由は?

理由は、

「登りで足首を曲げられずに、登りづらいから」

ということでした。

私は昔からそう教えられて、実際に長い間、そうやって登ってきました。

たしかにそのほうが、足首が自由に動くし、登りやすかったのです。

私もそう教えてきました

当然、私も新しく山登りを始める人に、そのように教えてきました。

「下りはきつくしないと、つま先痛めるよ!」

などと、したり顔で言ってきました。

「これが登山靴の履き方だから!」

間違いと気付いた今では、ほんとうに恥ずかしいことです。

私があとで気付いたこと

ベテランほど間違っている

じつは、今書いているこのことを、ベテランの登山者に話したら、

「いや、それで正しいよ! それで正解!」

という人が多いのです。

みなさんはどうですか?

そのように思っている、もしくは、そう教えられている

という人、いませんか?

その理由

これには理由がありまして、

  1. 昔は登山靴の革が厚くて固かった
  2. だから、登りではヒモを緩めないと歩きづらかった
  3. ところが今は、革も薄く柔らかい
  4. 靴ひもを全部きつく締めても、足首が曲がる

からなのです。(後でもっと詳しく解説します)

つまり、

昔は正しい知識とノウハウだった

ものが、

今は間違った知識

になっているのです。

ベテランさんは、正しいと教えられて、正しいと信じている方法を、今でも実践しちゃっているわけです。

そして、それを後輩たちに教えるのも、仕方がありません。

私も、まったく同じです。

正しいと信じている先輩に教えられて、正しいと信じて実践してきて、正しいと信じて伝えてきました。

詳しくお話しますと

昔(昭和中期頃まで)の登山靴は、とても分厚い革を使って作られていました。

夏も冬も同じ登山靴でしたから、アイゼンを付けられるような、

靴全体が固く頑丈なもの

だったのです。

ところが今では、革も薄く、化繊素材も使って、

軽くて歩きやすい登山靴

になっています。

さらに、夏靴と冬靴が完全に分けられているので、それはさらに顕著です。

現在の夏の登山靴は、

完全に靴ひもを締めても歩きやすい

という、優れたものです。

足首もちゃんと曲がりますよね?

登山ガイドからのアドバイス

これで、おわかりでしょうか?

ベテランが、

「昔は正しかったけれど、今は間違っていること」

を、伝えてしまった悲劇です。

現在の登山靴で、ヒモを緩めるということは、

登山靴のサポート力を台無しにする

ことになります。

ちゃんと全部の靴ひもをキッチリ締めて、それでも歩きやすい登山靴の恩恵を活かしましょう。

せっかく良い登山靴を履いていても、無駄になってしまいますよ。

でも、自己弁護になってしまいますが、ベテランさんを責めないでくださいね。

一度正しいと信じ込むと、なかなか気付かないものなんです。

ごめんなさ~い。

こちらもどうぞ

かなりの登山経験を積んだ今になって、初心者の頃を振り返って思います。

「あの頃、これを知っていたら・・・」

登山について、お金も時間も無駄にしてきた私ですが、

「これから誰かの役に立てば、無駄じゃなかった」

と思えます。

初心者・初級者が同じ思いをしないために、恥を捨てて書きまくります。

全記事の目次はこちらです。

最初から読んでみてください。

お役に立てれば幸いです。

【登山ガイドから初心者へ】あなたの登山運命を分けるアドバイス一覧

2019年10月15日

スポンサーリンク






一歩前へ踏み出したい登山者には『パタゴニア』がおすすめ



パタゴニア

patagoniaの通販がオススメな理由!

①製品永久修理保証

②サイズ交換・返品が親切

③絶対に使うべき定番製品が超優秀(キャプリーン、R1、ナノパフ、フーディニ)

④アウトレットで安く買える

⑤新しいアウトドアウェアはパタゴニアから生まれる

くわしくはこちらをどうぞ。