金言その12「憧れの山にすぐに登るともったいない」




こんにちは、寝袋!です。

登山者のみなさん、あなたの憧れの山はどこですか?

山登りを初めて間もない人なら、例えば・・・

日本で一番高いところ富士山?

北アルプスのランドマーク、すんごく尖った槍ヶ岳?

岩と雪の殿堂、カニのなんとかっていう剱岳?

人気度は知りませんが、人によって様々、いろいろあるでしょうね。

あこがれのあの山に近づくため、いつか登るため、経験を積んだり体力付けたり、頑張るのは登山の醍醐味と言えるでしょう。

でも、一つアドバイスをしたいのです。

「憧れの山には、すぐに登らないほうがいいですよ」

憧れの山に登ることが目標なのに、そこに登るなってどういうことか?

憧れの山に登っていないことの幸せを、あなたはまだ知らないのです。

今ならまだ間に合うよ!

案外登れちゃう憧れの山

目立つね槍ヶ岳

例えば、その空に突き上げるような姿が人気の槍ヶ岳。

北アルプスのいろんなところから目線に飛び込んできて、

「私はここにいます」

とアピールしてくる、まさにランドマーク的存在ですよね。

いつか槍ヶ岳に登りたいと、最初の目標にする人は多いのではないでしょうか。

標高3,000mを越え、あの鋭い姿を本で見ると、

「あんなところ、私にはまだまだ無理だよなあ」

と思うものです。

ところが、誰かに誘われて思い切って登ってみたら、

「あれ? 案外登れちゃったよ」

となるものなんですよ。

じつはそんな遠い存在ではなかったことに、気づくことが多いんです。

案外登れてしまう理由

山小屋は助かります

では、どうしてそんな難しそうな山に、まだ経験も少ない人が登れてしまうのでしょうか?

若者の体力

山登りを始めたばかりの方は、もちろん年齢も様々です。

ただ、若者なら人並みの体力があれば大丈夫ですし、ご年配でも普段から運動されている人ならば、案外体力的には

「なんとかなる」

ものなんです。

技術や経験が不十分でも、力任せに鎖や梯子を握りしめて登れちゃう。

それには理由がありまして・・・

憧れになる山=整備されている

槍ヶ岳のようなメジャーな山は、驚くほど整備されています。

登山道は歩きやすいですし、山小屋はキレイですし、ビールやご馳走だって食べれちゃいます。

昔の登山者が、重い荷物を背負って、技術を駆使して登った時代のような、そんな槍ヶ岳ではないのです。

大げさに言えば、普段運動に慣れている若い人なら、大して苦労もせず登れちゃうかもしれませんね。

情報が多い

さらに、現在はネット上で登山情報を詳しく知ることが出来ることも、大きな理由です。

登山道の様子はどうか?

分かれ道はあるか?

みんなどのくらいの装備を準備してるか?

下手すれば、山小屋の料理はどうか?

たぶん、「前にも1回登ったことがあるような気がする」くらい、見知った光景を登っていくと思います。

もちろん、それでも現実の山をすべて見れるわけではないですがね!

とにかく、槍ヶ岳という難しそうな山でも、ほんの数回目の登山で登れてしまうのが現状なんです。

初めての感動は2度とない

今回私がアドバイスしたいのは、

「憧れの山には、すぐに登るな」

ということでした。

それはどういうことか?

槍ヶ岳に「初めて」登る機会は、誰にでも1度しかありません。

大槍のはしごを登りきって、狭い山頂から直下の山小屋を見下ろしてガッツポーズ!

「自分がこの場所に今立っているなんて・・・!」

と感動し、目に涙を貯める登頂は、じつは最初の1回だけ。

もちろん、何度登ってもいいものですし、それぞれの感動があるものです。

だからこそ登山者は何度も同じ山に登るわけですが、

「残念ながら、1番最初の「あの感動」を超えることは、めったにない」

と言っていいでしょう。

「初登頂」って、とっても大切で貴重なものなんです。

その機会を、

勢い任せに登っちゃうよりも、じっくりとプロセスを踏んで味わいませんか?

というのが、私の提案です。

憧れの山へのおすすめアプローチ

いくつかのステップを踏んで

「いつかあの尖った槍ヶ岳に登りたい!」

想いを胸に秘めて、いくつかのステップを踏んでいきませんか?

まずは装備もそこそこにご近所の手軽な山を登ってみる。

足りなかったものを見つけて、それを補う。

体力だったり、ウェアだったり、技術だったり。

次にもう少しだけ難しそうな山に登ってみて、自分の成長を確認する。

遠くから眺めて

そうしているうちに、ある山の山頂から、遠くにそびえる槍ヶ岳の姿を自分の目で見ることがあるでしょう。

「写真で見たあの槍ヶ岳! なんて目立つんだ! カッコいいんだ! 登りたい!」

憧れだったあの山が、手が届く目標になっていることを感じると思います。

「誰かに連れて行ってもらうのじゃなく、無我夢中で登るのでもなく」

一歩一歩、踏みしめるように自分だけで行ける自信。

槍ヶ岳と自分が1対1で向き合えるようになったことを感じる・・・

登れ!

そうして登る槍ヶ岳は、たまたま登れちゃった槍ヶ岳とは、全然違うでしょう。

これまで登った山々のこと、試行錯誤のこと、失敗の数々・・・

山頂で湧き出る感情は、きっと大きなものになるでしょう。

第一話で最大のライバルを偶然倒すようなもの

時代劇に例えてみましょう。

日本一の剣術使いになることを夢見て旅立った若者が、苦難の果てにライバルを倒す成長物語。

全10話のドラマの予定だったのに、1話目で偶然ラッキーパンチが当たって、ライバルに勝っちゃった。

たどり着いた結果は同じですが、その勝利はどのくらい嬉しいものなのでしょうか?

少なくとも、視聴者の感動は呼びませんよね。

ライバルを倒せるのは1度きり。

その1度の前には、起承転結があるべきなんです。

なにより、自分自身が気持ちがいいから。

そして次の憧れへ

槍ヶ岳に登ったら、また次の目標が出てくるはずです。

その山は槍ヶ岳ほど有名ではないかもしれません。

まず間違いなく標高も低いでしょう。

でも、その頃のあなたには、わかっているはずです。

その山は槍ヶ岳よりもずっと難しく、大変なことを。

登山は、やればやるほど目標の知名度は下がっていくという皮肉な世界。

でもそうやって、登山者は自分だけの目標を決めて、達成していくのです。

あなたがその山に登るためだけに登山するのでない限り、あこがれの山は、すぐに登ってはいけません。

登山人生に終わりはないので、焦る必要はないのです。

憧れの山に登ったことがあるかどうか?

ではなくて、

どのようにして憧れの山に登っていったか?

に価値を感じる登山者を、目指していただきたいなと思います。

「いきなりでも登れるけど、いくつか山登りして、遠くから見て、それから実際に登ったほうが何倍も嬉しいもの」

ビスターリ、ビスターリ。

ネパールトレッキングに行くと必ず聞く言葉「ビスターリ」

こちらもどうぞ

かなりの登山経験を積んだ今になって、初心者の頃を振り返って思います。

「あの頃、これを知っていたら・・・」

登山について、お金も時間も無駄にしてきた私ですが、

「これから誰かの役に立てば、無駄じゃなかった」

と思えます。

初心者・初級者が同じ思いをしないために、恥を捨てて書きまくります。

全記事の目次はこちらです。

最初から読んでみてください。

お役に立てれば幸いです。

【登山ガイドから初心者へ】あなたの登山運命を分けるアドバイス一覧

2019年10月15日

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