こんにちは、寝袋!です。
欠けてしまった九谷焼のカップを、金継ぎで直している。
前回、初めて塗ってみて、乾燥を待っていた。
長く見積もっても1週間もあれば乾燥するはずだったが、2週間たってもまだ乾燥しない。
「北海道の冬だから? 厚く塗りすぎたから?」
と不安になってきた。
表面だけが
乾燥しないと書いたが、もう少し正確に状況を説明する。
表面は乾燥が進んでいて、触っても手に付かない。
だが、まだ中のほうが乾燥していない様子で弾力があり、爪で軽く押すと爪の跡が筋になって残るのだ。
「あ、やばいやばい」
と思って指の腹で抑えると、筋は消えて元通りになる。
その状態から進まないのだ。
聞いてみよう
ネットで調べていてもいまいち私の望む情報は得られなかった。
そこで、製造販売している東邦産業さんに、直接問い合わせてみたのだ。
状況を説明し、どうすればいいかをアドバイスもらいたかったのだ。
「このまま待っていればいいですか? それとも一度剥がして塗り直したほうがいいですか?」
すると、丁寧に返事が帰ってきた。
「当社の合成うるしは、酸素と結びついて固着していきます。なので、表面に塗膜が出来てしまうと、もう中はいつまで待っても固まりません。一度剥がして塗り直してください」
アッチャー、やってしまった。
「厚塗りしたらそのぶん乾燥が長くなるだけ」
と、根拠もなく甘い考えでいた結果、ただ2週間待ちぼうけで無駄にしてしまった。
横着はいかんね、横着は。
削り取る

剥がした
硬めのヘラで削るようにすると、まだ固着していないところがごっそりと剥がれた。
薄い端っこの方は乾燥して固いのでそのままだ。
塗り直し

ほんの少量ずつ
薄塗りでいくのだから、合成うるしもほんの少しでいい。
金粉で色を付けたが、相変わらず混合する割合がわからないので困る。
塗るたびに混合割合が変わるだろうから、重ね塗りで色ムラが出来るかもしれない。

まず1回
ついつい一気に塗りたい気持ちになってしまうが、なるべく薄くを心がけて我慢して塗った。
これではたしてどのくらいで乾燥するものなのだろう?
どんどん重ね塗りしていきたいので気持ちは急く。
そして塗りが終わったら磨いていくわけだが、きれいに磨けるものなんだろうか?
焦る気持ちとの勝負だ。じっくり構えてやっていく。