こんにちは、寝袋!です。
「登山ウェアで、どれが一番重要ですか?」
と聞かれたら、迷うことなく、
ベースレイヤー
と答えます。
私だけではなく、登山経験者の誰もがそう答えるでしょう。
一番体に近いところに着る、一番目立たない存在、ベースレイヤー。
初心者のみなさんに、その大切な理由を説明していきます。
目次
ベースレイヤーとは?
ベースレイヤーとは、体の上に直接着る、肌に一番近いウェアです。
登山ウェアのレイヤリングについては
を読んでください。
一番重要です
ベースレイヤーは、登山ウェアの中で一番大切です。
ベースレイヤーがダメだと、上に何を着ても「宝の持ち腐れ」です。
もし、私が初心者を登山に連れて行くことになったら、
「まずは服を脱いで、一番下に着ているものを、私に見せろ!」
と、確認するかもしれません。
「セクハラ」と言われようが、やるしかありません。
それだけ重要なものなんです。
素材の特徴を知ろう
繊維 | 長所 | 短所 | 吸水性 | 吸湿性 |
綿 | 乾いた状態では快適 | 濡れやすく濡れると断熱性が低下 | ◎ | ◯ |
ウール | 肌さわりがよく、かゆくない。防臭効果 | かさばる。濡れると乾きにくい | × | ◎ |
ポリエステル | 速乾。軽い。オールマイティー。 | 改善されて弱点が少ない | × | △ |
綿はとにかく濡れやすく、乾きにくいので、ベースレイヤーには不適です。
ベースレイヤーは、
- 肌さわりがよく温かいウール
- 万能なポリエステル
から選びましょう。
厚さで調整
各社のベースレイヤーは、それぞれ厚さ別で数種類ラインナップされています。
夏は薄いもの、冬は厚いもの、といった感じです。
素材を選んだら、あとは厚みで調整するのです。
長袖? 半袖?
初心者のみなさんが最初に登るのは、春から秋の間の温暖な時期でしょう。
その場合にベースレイヤーは長袖がいいのか、半袖がいいのか?
個人的には、ベースレイヤーは長袖をオススメします。
陽射し、擦り傷などから、肌を守りたいからです。
良質なベースレイヤーは、長袖でも汗を吸ってどんどん放出してくれるので、半袖よりかえって爽快感を感じるものです。
購入時のアドバイス
「山の上って寒いって聞くから・・・万一に備えて」
と、ついつい心配して、厚め厚めと選択してしまう人が多いです。
しかし、厚めのベースレイヤーは、より多くの汗をかきますし、濡れて、逆に寒さを感じる原因になります。
迷ったら、薄めのものを選びましょう。
ベースレイヤーが、薄めでもちゃんとしたものであれば、重ね着で寒さはなんとでもなります。
おすすめモデル
パタゴニア キャプリーンシリーズ
パタゴニアのキャプリーンシリーズは、昔から登山者の中では定評があります。
薄い方から、ライトウェイト、ミッドウェイト、サーマルウェイトです。
私も長年愛用していますが、性能がいいのはもちろん、耐久性が高くて長持ちします。
アークテリクス フェーズシリーズ
登山愛好家の中では、パタゴニアのキャプリーンシリーズとともに、双璧の人気なのがアークテリクスのフェーズシリーズです。
一番薄手の「Phase SL」、中間の「Phase AR」、一番厚手の「Phase SV」の3種類があります。
このモデルは、肌さわりがいいのです。
ファイントラック
ファイントラックは、優れたベースレイヤーを作っている国内ブランドです。
ベースレイヤーから独自のドライレイヤー、ソックスや手袋まで、さまざまな下着を展開しています。
最後に
「こんな見えないところに、お金かけたくありませ~ん」
「このお金、かわいい上着に使いたいです」
と思う人もいるでしょう。
じっさい、ちょっと尻込みするくらい、高価なモデル(2万円近く)もあります。
それでも、ベースレイヤーは、いいものを買うべきです。
せっかく気持ちよくなるために行っているのに、山で気持ち悪い思いはしたくないでしょう。
いや、気持ち悪いだけならいいですが、命を危険にさらすことになってしまいます。
ベースレイヤーは、山の上で快適さと安全を手に入れる、通行許可証みたいなものです。
絶対にケチらないこと!
ベースレイヤーの機能を、さらに強化するための方法です。