こんにちは、寝袋!です。
今回は、登山に行くために、必ず準備しなければいけないものの一つ、
登山用ザック
について解説します。
- ザックの各部の名称と、その役割
- ザックのカテゴリー(目的別)
- ザックの選び方
- サイズについて
- 目的別のおすすめモデル
を、詳しく説明していきます。
目的にあっていて、背面パネルや各ベルト類のフィット感がいいものを選べれば、長く愛着のあるザックになることでしょう。
登山ザックに関する基礎知識を知って、良いザックを選んで下さい。
目次
ザック各部の名称
まずは、ザック各部の名称を書き出してみます。
たくさんあるので覚えるのも大変ですが、使い方さえわかっていればOKです。
ザック各部の役割
雨ぶた | ザック上部を覆って雨の侵入を防ぐ。収納の意味も強い |
フロントポケット | 一時的に何かを入れておく収納 |
サイドストラップ | 本体の厚みを調整したり、長いものを固定する |
サイドポケット | 水筒、ストックなどを入れる |
ピッケルホルダー | ピッケルやストックを取り付ける |
グラブループ | ザックを片手で持ち上げるための持ち手 |
ショルダースタビライザー | ザック本体の重心を体に引き寄せる |
ヒップベルト | ザックの重さを腰で支えるためのベルト |
ショルダーベルト | 肩にかかるベルトで、荷重に耐えるためクッション性がある |
背面パネル | 背中に接する面。背負いやすくする機能が満載 |
チェストストラップ | ショルダーベルトがずりおちないようにする |
ショルダーストラップ | ショルダーベルトの長さを調整する |
一番知ってほしいのは、登山用のザックは、
「肩でなく、腰で背負う」
ということです。
荷物が重くなればなるほど、ヒップベルトが重要になってきます。
ヒップベルトを見れば、そのザックがどの程度の重さを想定しているのか、わかりますよ。
ザックのカテゴリー
ザックを選ぶ際に、まずはザックのカテゴリーを知っておきましょう。
ザックの容量は、リットルで表します。
現在はザックも多様化して、容量だけでは区別できなくなっていますので、あくまでも目的別に選ぶべきです。
ハイキングザック(20~35㍑)
日帰り行動を基準にしたザックです。
背面パネルにメッシュを使ったり、形状を工夫したりして、快適に山を歩くことを目的に作られています。
小物の収納に便利なポケットが、多く付けられている傾向です。
バックパッキングザック(50~100㍑)
重くかさばる荷物を、長時間背負って歩くことを目的に作られています。
日本では、縦走登山にあたります。
ショルダーベルト、ヒップベルトともに分厚いパッドを使用して、肩などが痛くならないように工夫されています。
ザックのサイズ調整に必要な、背面長(背中にあたり部分の長さ)を細かく調整する機構が、ほとんどのモデルについています。
アルパインザック(30~50㍑)
軽量速攻の登山で、いかに安全に登って降りてくるか、を目的に作られています。
バランスを取りやすいように横幅も狭く、余計なポケットなどは付いていません。
多少の快適さより、質実剛健でシンプルさを重視した作りです。
初心者が、最初に買うべきザックではありません。
ザック選びのポイント
目的をはっきりとさせる
上で書いたように、ザックはその目的によって、容量だけでなく基本コンセプトが違います。
「日帰り登山でも使いたいし、いずれはテント泊でも使いたい」
と考えるより、
「まずは、日帰り用を買おう」
と決めて、あとで買い足したほうがいいですよ。
サイズ
サイズとは、容量のことではなく、背面長のことです。
ザックの正しい背負い方というのは、
- 肩の上端と、ザックのショルダーベルトの縫い付けてある箇所との差が、5~10cm程度
- ヒップベルトの中心線が、腰骨(出っ張ったところ)の上に来る
です。
人によって体型は違うので、実際に背負ってみて、
「正しい背負い方」
が出来るかどうか、確認しなければいけないのです。
ザックには、背面長を調整する機構が付いているので、ある程度融通が効きます。
お店で店員さんに見てもらって、自分に合ったザックかどうか、聞いてみるのがいいでしょう。
背面パネルの形状
背面パネルは、ガッシリとしたものから、メッシュ、ネットを使ったもの、いろいろあります。
「剛性をもったまま、いかに通気性を確保するか」
メーカーごとの、工夫の見せ所でもあります。
ポケット類
ポケットの数、大きさは、好みが分かれるところです。
初心者は、素早く必要なものを取り出せるように、ポケットが多くて分別できるほうが、使いやすいと思います。
サイドポケット
サイドポケットは、上のようにいろいろな形状があります。
個人的に、左右どちらかが前向きになったものがあると、便利だと思います。
体が固い人でも、ザックを降ろさずに水分補給が出来ます。
レインカバー
雨が降ったときにザックにかける、レインカバー。
モデルによっては、標準で内蔵されています。
別途買わなくていいのは、お得感ありますね。
色とデザイン
登山道具は、機能だけではありません。
やっぱり、カッコいいデザイン、色のものを使いたいですよね。
機能やサイズを重視するのはもちろんですが、格好よくないと愛着もわきません。
お恥ずかしながら、私、デザインだけで買ってしまった経験があります。
「ちょっとぐらいの不便さは、格好良さで急上昇中の『心の筋力』で乗り切る!」
案外、重要なことかもしれません。
【初心者向け】人気ハイキングザックのおすすめ
ここでは、3つのモデルを紹介します。
どれも人気で、間違いなく定評あるザックです。
初心者でも使いやすいように、あまり癖のあるモデルは選んでいません。
背負心地もよくて、頑丈で、とてもいいザックです。
私の日帰り用ザックは、すべてドイター製です。
オスプレーは軽量なザックが得意です。
大型ザックは多少頼りない感じですが、日帰りではこの軽快さが大人気です。
ストックをワンタッチで取り付けられたり、独自のアイデアが詰まっているモデルです。
カリマーは昔から伝統あるブランドで、渋いながらいいザックを作っています。
「お、カリマー使ってるんだ!」
と、ベテランほど思うブランドです。
私は昔、クーガーという80㍑以上の大型ザックを使っていましたが、とてもいいザックでした。
真面目で安心できるブランドです。
【初心者向け】人気大型バックパッキングザック、1つだけ紹介させてください
大型のバックパッキングザックは、初心者が、一番最初に買うケースは少ないでしょう。
ですが、ここでは、1つだけ紹介させてください。
大型ザックは高価ですから、2個も3個も、ポンポンとは買えないですが、これを使えば失敗はないでしょう。
グレゴリーは、
『Don’t Carry,wear it(パックは背負うのではなく、着るものだ)』
というコンセプトのもと、優れた背負い心地のザックを作っています。
他のブランドよりザック自体は重いのに、背負うと軽く感じる。
そんなグレゴリーの名実ともに最高峰がバルトロ(女性用はディバ)です。
私も、グレゴリーのトリコニ60(バルトロの前身)を、長年愛用しています。
グレゴリーは、一度使うとやめられません。オススメです。
最後に
ザックの選び方は、
- 目的をはっきりさせる
- 実際に背負ってみて、サイズを確認
- ポケットなどは自分好みか
- デザイン、色が好みか
で決めていくことになります。
初心者の方は、まず日帰り用のハイキングザックを買うことになるでしょう。
- 25㍑から35㍑ぐらい
- ポケットがたくさんある
- 軽量
- 格好いい、かわいい
ものを選んでください。
ザックは、その日に必要なものを全部入れて運んでくれる、大切な相棒です。
しっかりと選んだザックは、長い間、愛着をもって使えますよ。