こんにちは、寝袋!です。
薬師岳、水晶岳、三俣蓮華岳、黒部五郎岳、そして雲ノ平。
黒部源流域は多くの登山者のあこがれの地域です。
しかし、秋も深まってくると、多くの営業小屋が小屋閉めしてしまいます。
そこで、貴重な宿泊地として利用できるのが、黒部五郎小舎の冬期小屋です。
この小屋が使えると、秋から春の登山計画にも幅が出ます。
今回は、黒部五郎小舎の冬期小屋の使い方を、水場情報とともに説明します。
オフシーズンの黒部五郎岳登山をお考えの方は、ぜひ読んでください。
目次
黒部源流域の小屋閉め時期について
黒部源流域には、たくさんの山小屋があります。
しかし、小屋によって小屋閉めの時期は違っていて、とくに秋の登山では気をつけなければいけません。
山小屋 | 小屋閉め目安 | 山小屋 | 小屋閉め目安 |
三俣山荘 | 10/15 | 薬師沢小屋 | 10/10 |
双六小屋 | 10/20 | 太郎平小屋 | 10/25 |
水晶小屋 | 9/25 | 高天原山荘 | 9/30 |
雲ノ平山荘 | 10/10 | 黒部五郎小舎 | 9/30 |
※年によって前後します。必ず現地に問い合わせて確認してください。
ちょうどこの頃、秋の紅葉がきれいで、降雪前のいい登山シーズンです。
しかし、利用頻度の低い山小屋から順番に、小屋閉めされていきます。
時期が微妙にずれているので、よく調べてから計画しなければいけません。
「え!? 三俣山荘やってるから、この小屋もまだ営業していると思った!」
となっては、最悪遭難の危険もあります。
小屋閉め後の利用について
次に、黒部源流域の山小屋で、小屋閉め後にも宿泊出来るところを並べてみます。
山小屋 | 宿泊の可否 | 水場 |
三俣山荘 | テント場あり | ◯ |
双六小屋 | テント場、冬期小屋あり | ◯ |
雲ノ平山荘 | テント場あり | ◯ |
黒部五郎小舎 | テント場、冬期小屋あり | ◯ |
※必ず現地に問い合わせて確認してください。
小屋閉めされる頃の黒部源流域は、寒いですし降雪の危険もあります。
テント泊での利用は可能ですが、奥深い山域です。
十分に対策して計画してください。
さて、上の表の中で、ひときわ目立つのが『黒部五郎小舎』です。
あの山深いところで、避難小屋が使えるのがありがたいです。
悪天での計画変更時などのため、この小屋の存在を覚えておくといいと思います。
黒部五郎小舎冬期小屋の使い方
それでは、黒部五郎小舎の冬期避難小屋の使い方について説明します。
ここは、夏の間はスタッフさんたちの宿泊所として使われているようです。
三角屋根の建物が2つあるのですが、黒部五郎カール側のものが冬期小屋です。
トイレは使えません
黒部五郎小舎本体の建物は閉鎖されますので、トイレは使用できません。
これは、テント場利用の場合も同じです。
水場はあります(夏とは違います)
水場は、水量の豊富な小沢がありますので、そちらを使うことになります。
夏場は小屋前に引かれていますが、それは使用できなくなります。
登山道を、冬期小屋から黒部五郎カール方面に歩いて5分で、沢を横切りますので、そこが水場です。
ジャバジャバ流れていて、枯れる心配がないのが嬉しいところです。
外のはしごで2階から出入り
冬期小屋は、積雪後にも使用できるように、高い場所に入り口があります。
2階に出入り口があって、そこへは外部の鉄はしごで登ります。
はしごから入ると2階です。
積雪がない時期は、重い荷物を持って登るのはなかなか大変です。
当然ですが、入り口のドアは、必ず戸締まりしましょう。
ドアが開いていると、次に使う人が困っていまいますから。
せまい2階と広めの1階
入り口になっている2階は、3~4人が寝ることが出来ます。
中央に1階へ降りる階段が付いています。
1階はかなり広くて、10人は寝れるでしょう。
土足で中を歩いて、床を汚さないように気をつけましょう。
利用料の支払い方法
冬期小屋の利用料は1,000円です。
これは後日、双六小屋事務所へ支払います。(送付で可)
事前の申込みは必要ありませんが、利用前提の登山計画の場合は、連絡しておくのがいいでしょう。
※料金、支払い方法については、ご確認ください。
黒部五郎は貴重な避難小屋です
どこから歩いても時間がかかるのが、黒部源流域の山々です。
営業小屋が小屋閉めしたあとは、人も少なくて、トラブルがあった場合は危険度が高くなります。
その点で、黒部五郎小舎の冬期避難小屋は、貴重なポイントになります。
悪天時に、逃げ込める場所があるというだけで、心強いですよね。
登山計画を立てる際に、この小屋のことを頭に置いておくといいでしょう。
黒部源流域の山々、安全に楽しんでください。