こんにちは、寝袋!です。
山を愛する人間の1人として、
「山での出会いっていいものだよな」
と感じます。
私は山に登っているときは、あまり他人と積極的に話すほうではありません。
ですが、ふとしたタイミングで会話を交わすと、後々まで思い出に残る、良い出会いになることが多いです。
価値観が似ている人が多いから?
苦労してその場所にたどり着いた者同士の仲間意識?
私自身の経験のなかから、今でも忘れられない出会いを、
【異性編】と【同性編】
にわけて、いくつか紹介します。
今回は【異性編】。
読み物として気楽に読んで、楽しんでいただければ嬉しいです。
若くて美人な外国人登山者がすごかった!
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/10/OVRB1804.jpg)
ある無人小屋に泊まる日のことでした。
最初は私1人だったのですが、薄暗くなってから外でガヤガヤと声が聞こえてきました。
入ってきたのは、若い男性2人組と、ソロの女性外国人でした。
お互いに笑顔で話していたので、てっきり3人組かと思ったのですが、違うようでした。
その外国人女性は20代前半で、正直ドキッとするくらい可愛らしい人でした。
日本語もかなり話せました。
男性2人組と話すうちに、どうやら別パーティーなんだと気づいたのです。
「途中で会ってから、目的地が一緒だったので、自然に同行してきたんです」
うーん、外国の人は苦手だけど、日本語ペラペラだし、可愛いし、正直うらやましいと思いました。
しかし、その男性2人が、声を小さくしてこう言いました。
「じつは、とても困っています。あの人、ジェシーっていうんですけど、ずっと話し続けるタイプなんですよ」
「後悔したくなければ、話さないほうがいいですよ」
え? そうなの?
そう言われると、小屋に近づいてくるまでの間に聞こえていたのは、女性の声だけだったかも。
その夜、私は寡黙を通して過ごしていました。(最初はちょっと惜しい気もしましたが)
そして、そのジェシー、もう、ずっと男性2人組に話しかけていました。
かなりの日本通らしく、日本文化のこととか、学校のこととか話題は幅広かったです。
そしてなんと、一番長く話していたのが『角打ち』についてです。
『角打ち』って知ってますか?
酒を購入し、その場ですぐ飲むことのできる酒販店である。個人経営の小規模な店で、酒販店の一角にカウンターテーブルを備え、そこで飲むことができる形態が多い。サービスはなく、酒代は酒屋の販売価格のみとなる。
角打ち発祥の地と言われる北九州地域において、工場や炭鉱、港湾等で働く労働者が、仕事帰りに酒屋で酒を飲んでいたことが「角打ち」として定着した。
もう、ずっと角打ちの素晴らしさとか、経験とか、話し続けていました。
男性2人も、日本人特有の「外国人に冷たくできない」性質のようで、我慢してずっとうなづいていました。
時々目線が会うたびに、うんざりした表情をしていました。
「あんな若い美人、しかも外国人が、角打ちについて語るってすごいな(笑)」
ある意味感心しながらも、私は無言を通し、寝袋に潜り込んでいました。
いくら可愛くても、せっかくの山で、あんなにマシンガントークされたらかないません。
若者たちにすまない気持ちでいっぱいな夜でした。
指輪・・・山に何しに来てるんだ?
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/09/OVRB0104.jpg)
これは、上でジェシーと遭遇したのと、同じ無人小屋で、違う年での出来事です。
私はその小屋に連泊していて、2日目の夕方、女性3人組が到着しました。
40代以上の、失礼ながら「おばさん」御一行でした。
おばさんたち、小屋に着いた後、荷物を整理したりしていました。
私も食事の準備などしていましたが、ふと目をやるとおばさん、上着を脱いで着替えを始めようとしていました。
そこで私は、調理を中断して、気を利かせて小屋の外に出ていきました。
カメラを持って、写真でも撮る体をよそおいました。
女性はこういうときに大変なのは知っていましたし、正直言えば、見たくもないですから。
まあ、マナーってやつです。
10分ほど経って、小屋の中に戻りました。
すると、おばさんたち、すっかり着替えは終わって、食事の準備をしながらペチャクチャ話していました。
私は中断した調理の続きをはじめましたが、ビックリするような言葉が耳に飛び込んできました。
「ちょっとあの人に声かけてみなさいよ」
「なかなかいないわよ?」
「ダメダメ、指輪してた」
「え、さすが見てるわねえ」
「そりゃそうよ、フフフ」
おばさん、全部聞こえてますがな(笑)
それでヒソヒソ話してるつもりなのか?
意識せずにと思っていても、かえって意識してしまうものです。
なんだか、針のむしろに座らされているような、そんな夜でした。
「おばさんたち、山へ何しに来てるんかなあ?」
おっさん、キュンときちゃったよ
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/IMGP1694.jpg)
北海道大雪山系を縦走しているときのことです。
縦走装備の私は、テント場からピストンでピークを登りに行った女性と、道中をともにしました。
装備が軽いこともあって、私より足が速い彼女は、私を追い抜いてどんどん先に進みました。
私より若く、可愛らしい人だったのですが、前日のテント場で話が合いました。
この日も、先に行く彼女を私が追いかけて、時々追いついては少し会話をするといった感じでした。
さっそうと歩く姿は魅力的で、どこか魅せられるものがありました。
途中、私はサングラスを拾いました。
「汚れていないし、他には誰もいないから、彼女のかな?」
と、そのまま持って歩いていきました。
縦走の私と違い、彼女はピストンなのでどこかですれ違うはずです。
そこで渡せばいいと思っていました。
それから数時間後、ピークから帰ってくる彼女とすれ違いました。
サングラスを見せるとやはり彼女のものだったらしく、お礼を言われました。
しばらく、その場で別れを惜しんで立ち話をしました。
そして彼女が、
「私、仕事の関係で平日しか山に登れないんですが、もしよかったら、今度一緒に登ってくれませんか?」
と言ってきました。(その日は平日でした)
若い女性にこんな事言われたら、ちょっとドキドキしませんか?
とくに、私もどこか気持ちの良い子だなと思っていましたから、余計です。
フェイスブックやブログなどを聞かれましたが、そこはぐっと踏ん張り、
「ごめんなさい、なにもやってないんです。あと、山は1人で登りたいので・・・」
とお断りしました。
でも、もうそれからの数日は、ずっと頭から離れませんでしたよ。
だって、男の子ですから(笑)
ああ、10年早かったら・・・なーんてね。
ミジンコ飲んでお嫁に
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/05/OVRB1918.jpg)
これはおたまじゃくし?
これは、私の知り合いの女性が、山での出来事をきっかけに結婚したというお話です。
彼女は20代で、山仲間と一緒に北海道の山を縦走していました。
季節は夏、残雪の雪解け水も少なくなり、水の確保が重要課題になる時期です。
あるテント場で水場が思ったより枯れていて、しかたなく水たまりの水を使うことにしたそうです。
その水たまりはまさに溜まり水で、どこからも流れ込まず、流れ出ず、見るからに不健康そうな水だったそうです。
ミジンコが多数、ピョンピョンと泳いでいたそうです。
浄水器を使うし、他に水場がないから仕方がないとはいえ、彼女にとっては一線を越える体験だったようです。
「ミジンコ飲んだら、いよいよお嫁に行けないなあ・・・」
山が大好きで、夏も冬も山浸りだった彼女は、男友達と毎週山に入る生活でした。
普通に生活していれば、かなりモテたと思うのですが「結婚とは縁遠いかな」と、私も思っていました。
しかし、ミジンコを飲んだそのとき、その場所で、山仲間の1人が彼女にプロポーズしたのです!
「オレがもらうから大丈夫!」
みたいな言葉だったと聞きました。
かくして、彼女はミジンコの泳ぐ水たまりの水を飲み、結婚を絶望視した直後に結婚することになりました。
あれから数年、彼女は出産し、まだ山の世界には戻ってきていません。
初デートに最適?
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/03/OVRA1451.jpg)
山男というわけではないのですが、時々山も登る友達の話です。
ふと紹介されて知り合った女性と、初デートで山へ行こうと思ってるんだけどと相談されました。
「いきなり山って変ですかね?」
女性の方もハイキングが好きだということでした。
「絶対にデートに山は最高ですよ」
と答えました。
私は常々考えていたのですが、登山ってデートに最高だと思うのです。
- 歩いているだけで、話すネタが尽きない(景色、花など)
- 2人とも心が優しい状態で時間を過ごせる
- 良いところも見えやすい
- 悪いところも見えやすい
- 次に行く山など、次のデートに繋げやすい
彼は、あまり女性付き合いのうまい方ではなかったのですが、何度かハイキングに出かけて、1年ほどで、めでたく結婚しました。
彼と山へ行く機会は激減してしましましたが、やっぱり山はデートに最高なんだと、確信できた出来事でした。
山での出会い【異性編】まとめ
今回は、山での出会い、しかも異性との出会いについて書いてきました。
異性編と言っても、私自身は既婚者ですし、ご期待に答えられるようなロマンスはありません。
きっとこれからもありませんが、新しい出会いがあったら、随時追加更新していきますね。
個人的に、山は異性との出会いには、とてもいい場所だと思っています。
あなたにも良い出会いがありますように。
出会いは同性だけではありません。むしろ、同性の人との出会いのほうが多いかも?
あわせてどうぞ。