こんにちは、寝袋!です。
日本一高い山といえば富士山ですが、日本一低い山は?
興味のある人なら、大阪の天保山や、宮城の日和山を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
でも、実際の標高で比べると、秋田県の大潟富士が一番低いと思います。
だって、標高0mですから!
「そんなの山じゃないでしょ?」
と思いきや、ちゃんと高さもある山です。
どうして大潟富士は標高0mなのか?
そこに秘められたこだわりとは?
日本一低い山、大潟富士を詳しく紹介します。
目次
日本一低い山論争
登山者って、標高が高いところにしか興味がなさそうに思われていますが、案外低いところも大好きです。
というか、日本一が好きなのかな?
ギョウザの消費量でさえ争ってるくらいですしね。
「争い」と言っては語弊があるかもしれませんが、「日本一低い山」という分野においても、論争を巻き起こしてきました。
あとで詳しく紹介しますが、大阪の天保山?宮城の日和山?
いやいや徳島の弁天山でしょう、などなど。
秋田県大潟村の大潟富士は標高0m
どれが一番の日本一低い山なのか、判断はみなさんにおまかせしますが、今回ご紹介するのは、秋田県にある大潟富士です。
日本地理院の地形図にも載っていて、標高は0mです。
私はこれが日本一低い山だと確信していますので、詳しくご紹介しますね。
大潟富士の場所に秘密あり
大潟富士は、秋田県の八郎潟にあります。
八郎潟はもともと琵琶湖に次ぐ日本第2位の大きさの湖でした。
それが干拓により陸地となって、現在は大潟村になっています。
頂上が海面と同じ高さ
山頂の標高は0m。つまり、頂上が海面と同じ高さにあるということになりますね。
「え? じゃあ、地面が海より低い所にあるの?」
と疑問に思うでしょうが、その通りでして、このあたりの地面は海面より低いのです。
ちなみに、八郎潟の周囲を流れる用水は海面より高く、地面はそこより低くなっています。
こだわりの1/1000富士山
ちなみに地面からの見た目の高さは、3.776mとなっています。
人工的に作った山なのに、どうしてこんな細かい数字なのでしょうか?
ピンとくる人も多いと思いますが、この山は「日本一高い山・富士山」の1/1000のスケールで再現されている山なんです。
日本一低い山にも、富士という名前を付けているあたりが、洒落ていますね。
ちゃんと地形図にも載ってます
国土地理院の地形図にも、ちゃんと載っています。
山の麓に三角点があるのですが、その三角点が「-3.8m」と記載されているのがわかります。
そこに、山の高さ3.776mですから、そう、標高0mというわけですね。
日本一低い山あれこれ
ちなみに、日本一低い山ということで、よく耳にする山をご紹介しておきましょう。
大阪・天保山は4.53m
大阪の天保山は標高4.53mで、築山(人工的に作られた山)です。
知名度では一番ではないでしょうか?
「二等三角点がある山としては一番低い」
ということになっています。
宮城・日和山は3m
同じく人工の山です。
どういう理屈をもってしても、これが日本一低い山ということにはならないような気がします。
自然で一番低い山は徳島・弁天山6.1m
徳島にある弁天山は、標高6.1mですが、これは人工で作られた山ではなくて自然にある山です。
「人工の山なんて、山じゃない!」
という考えの人ならば、この山が日本一低い山ということになります。
修験者も訪れてます
私が訪れた時、なんと頂上には修験道の方が奉納したと思われる御札がありました。
今年(2021年)の夏に訪れたようです。
私はとうぜん観光気分で訪れたのですが、なんだか身が引き締まる思いでしたよ。
そう、ここも立派な山なんです。
日本一低い標高0mの山・大潟富士
秋田県周辺には、鳥海山をはじめ、いい山がたくさんあります。
紅葉の名所・三ツ石山や栗駒山、大人気の鳥海山もありますし、秋田駒ケ岳のムーミン谷も年中素敵。
そんな山旅の合間に、もうひとつ、たった1分で登れる山を登っておきませんか?
標高0mで日本一低い山、大潟富士のご紹介でした。