こんにちは、寝袋!です。
登山は長い時間歩き続けるハードな運動です。
3時間とか4時間当たり前にかかってしまう、持久戦です。
ただ、マラソンなどとは違って記録もかかっていませんし、勝ち負けもない世界です。
ですから、登山は、休憩しながら歩いていいんです。
「やったー!」
喜んだあなた、登山では休憩もちょっと気をつけてくださいね。
「休めば休むほど楽になる」というわけではないのです。
登山における休憩に焦点をあてて、ノウハウを解説していきます。
いつ、どこで、なんのために、どのように休憩するのか?
登山上手は、休憩も上手。
仕事では許されない、「休憩のプロ」目指してください。
『ミニチュアで撮影した全休憩パターン写真集』も見て楽しんで!
目次
上手に歩く人は休憩もうまい
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2020/05/IMGP1490.jpg)
「あいつ、ちょっと目を離すと、すぐにサボってやがる」
そういう「巧妙さ」はいりませんが、
「あの人、ちょっと休んだだけなのに、もうアクセル全開だわ」
そういう「上手さ」は必要です。
登山では、サボるなんていう感覚はありません。
自分自身が歩かないと、前に進みませんからね。
ですが、「休憩の上手下手」はちゃんと存在するんです。
休憩の方法
「上手な休憩」といいますが、考えてみると休憩1つをとっても、いろいろな要素がからんでいることに気づきます。
「いつ休んだらいいの?」
「やっぱり座ると楽なの?」
とかですね。
休憩をいくつかの要素に分けて、分析してみましょう。
WHEN?いつ休憩をとるか
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山でスイカという贅沢
休憩は「いつ」とればいいのでしょうか?
「1時間ごとに10分休む」とか「50分歩いて10分休む」とか一般的に言われます。
そういうペースはだいたい頭に置いておいてもいいのですが、あまりとらわれないでいいですよ。
狭い急坂で「時間だから」と途中で休憩する必要はなくて、「ちょっと早いけど」急坂が始まる前に休んでもいいのです。
大切なのは・・・
疲れる前に休憩しよう
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山頂でゆっくりと。ちょっと危ない場所ですね。
「もう限界! 休まないと一歩も動けない!」
となる「前」に休憩することが大切です。
疲れてくると、どんどん体に蓄えられたエネルギー、ガッツのようなものがギューンと減ってしまいます。
ですが、そんなに疲れる前に休憩すると、そんなに消耗しないんです。
「まだまだ行けるぜ!」
じゃなくて、ね。
私はよく、学校のトイレ休憩に例えます。
ちゃんと1時限ごとにトイレ行っとけばいいのに、1回飛ばして授業中にトイレしたくなったら、ものすごく消耗しますよね。
汗水ダラダラ、膀胱ギリギリ、冷静さも失われ・・・(笑)
登山の休憩は似ています。
したくなる「前」にトイレ行っとけってことです。
1回目はすぐに
これもよく言われる基本なんですが、案外やっていない人は多いです。
それは、歩き始めて1回目の休憩は早めにとるということです。
私は20分ぐらいで1回目の休憩をします。
休憩といっても、なにもザック下ろして、座り込んで弁当広げろと言ってるわけではないですよ。
休憩の体勢に関しては後で詳しく書きますが、立ったまま、ちょっと足を止めるだけでもいいんです。
靴ヒモは緩んでないかな?
忘れ物はないかな?
調子はどうかな?
そういう確認の時間です。
WHERE?どこで休憩をとるか
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営業小屋があるとラーメンだって食べられます
休憩は「どこで」とればいいのでしょうか?
まあ、難しく考えることはなくて「どこでもいい」と言いたいところです。
1つだけ、
他の登山者の邪魔になるところだけはやめよう
というのだけは守りましょう。
避けるべき邪魔になる所とは?
他の登山者の邪魔になるところ、わかりますか?
- 登山道の真ん中
- 山頂の看板のまわり
です。
登山道の真ん中をふさぐことはもちろんですが、なぜ山頂看板のまわりはダメなんでしょうか?
みんなそこで写真を撮りたいんです。
その日に登った人の記念写真すべてに、あなたがオニギリ持って写ってるんです。
山頂看板のまわりは開けておくのがマナーというものです。
あとは、場合によって考えてください。
他人を思いやればわかることですから。
開けた場所
さて、話は戻って、休憩に適した場所です。
休憩するなら、登山道をふさがないこととも通じますが、開けた場所がいいでしょう。
とくに、人数が多いときは、そこそこ広くないといけません。
時間にとらわれず、良い場所があったら休憩するのをおすすめするのは、そういう理由もあります。
平らな場所
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ザック背負って腰掛けて
その場所が平らなら最高です。
せっかくの休憩なのに、ずっと足が踏ん張ったままというのでは辛いですよね。
平らな場所では腰もおろせますし、荷物が転がっていく恐れもありません。
お茶もこぼれないですしね。
見晴らしの良い場所
できれば見晴らしの良い場所を選びたいものです。
展望が開けない樹林帯とかでは、ややつまらないです。
休憩しながら、しばらく風景を見ながら一服したいですよね。
今まで歩いてきたルートを見てもいいですし、山頂はどこかと探してもいいですし。
登山道には時々「展望台」と称して、そういう場所があるものです。
山頂
最大の休憩場所は、なんといっても山頂でしょう。
休憩に適した条件をすべて満たすのが山頂(だいたいね)です。
そもそも登山の折り返し地点ですし、そこへ来るために登ってきたわけですから当たり前です。
ご飯を食べたり、写真を撮ったり、その日の最大の休憩が山頂になるでしょう。
たっぷりと楽しんでください。
ただ、ゴールではないことをお忘れなく。
WHY?なぜ休憩するのか
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ザックを背負って立ったまま
そもそも、「なぜ」休憩するのでしょうか?
水分をとる
登山では、どんどん水分が出ていきますから、水分を補給しないと脱水状態になってしまいます。
グビグビと一気にたくさん飲んでも、吸収できるのは少しです。
チビチビと少量ずつ飲むのがコツです。
エネルギーを補充する
使ったエネルギー、汗と一緒に出ていったミネラルを補給しましょう。
行動しながら食べるので、行動食と言われます。
塩分を意識して摂るのが、バテないコツです。
服装の乱れチェック
歩いているうちに乱れた服装や装備をチェックして、元の状態に戻すことも休憩の役割です。
ヒモやジッパーやボタンのチェック、ウェアが濡れていないか。
また、気温に合わせてウェアを調整するのも、休憩のときに済ませておくといいですね。
HOW?どのように休憩するのか
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ザック下ろして座って
休憩は「どのように」すればいいのでしょうか?
休憩と言うと「ザックを下ろしてどこかに座って」とイメージしますが、たくさんのパターンがあるんです。
体勢だけでもこんなに種類が
登山者の体勢だけで分けても、次のような表になりました。
それがさらに、ザックをどうするかで分けられます。
ざっと8パターンですね。
体勢 |
ザック | |
背負ったまま | 下ろす | |
立ったまま | ○ | ○ |
寄りかかる | ○ | ○ |
腰掛ける | ○ | ○ |
座る | × | ○ |
寝る | 変態 | ○ |
立ったまま
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立ったまま
一番手軽で、立ったまま休憩する方法です。
ザックを下ろす場合と、背負ったままの場合があります。
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立ったままだけどザックは下ろす
寄りかかる
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そのまま寄りかかる
立ったままに近いですが、木の幹や、大きな岩、壁に寄りかかって休憩することもあります。
直立で立ったままより、なんとなく楽です。
「2本足で立つって大変なことなんだな~」
と感じる瞬間です。
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ザック下ろして寄りかかる
腰掛ける
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腰掛ける
腰掛けるのは、石とか切り株とかベンチです。
腰掛けるからといって、ザックを下ろすとは限りません。
場合によっては、岩の上にザックだけを下ろし、体からザックを浮かせて肩への負担を抜いてやるということもします。
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ザック下ろして腰掛ける
座る
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そのまま座る。立ち上がるのキツそう
地面にベタンと腰を下ろして座る休憩は、そこそこ時間をかける場合にやることが多いです。
ずっと2本の足で立っている時間が長いので、座る(&腰掛ける)というのは、唯一足に負担がかからない時間です。
ただそれだけなのに、足が楽で気持ちよーくなるものです。
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座るときはザック下ろすよね
ザックを背負ったまま座るというのは、あまり見ないです。
次に立つときに辛いですからね。
寝る
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寝る
時間に余裕があるなら、完全に力を抜いてリラックスして、寝るのも1つです。
暖かい太陽を浴びながら、目を閉じていると、気持ちいいですよ。
ほんの5分・10分でも、目を開けたときの世界の「青さ」「まぶしさ」がイイ!
平らな岩があると、岩の暖かさも感じれてとくに最高です。
寝すごしは厳禁(笑)
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これは変態orひっくり返った
ザックについて
ザックを下ろすということは、
「すぐには歩き出さないよ」
という意思表示、体への宣言みたいなものです。
スイッチオフ!です。
1、2分程度の休憩(写真撮影、景色を眺める、水を飲むなど)では、ザックは下ろしません。
私はだいたい10分以上休む場合に、はじめてザックを下ろしますね。
それ以外は、ザックを背負ったまま、立っているか腰掛けるかの場合が多いです。
休憩まとめ
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寝る
「何分休むときはザックをこうしろ」とか「座るのはこういう場合だけ」とか、細かいことは不要だと思います。
人によって違いますし、正解なんてわかりません。
「休憩時間が長くなると、次に歩く時がつらい」
というのは、よく言われる注意点ですが、それもどうだか・・・。
まずは他人の邪魔にならないこと、疲れる前に休憩することだけを意識して、自分なりの休憩ペースをつかんでいってください。
1時間で10分休むのが楽なのか、2時間歩いて20分休むのが楽なのか?
山頂で1時間過ごす人もいれば、おにぎり食べて写真1枚撮ってすぐに下山する人もいます。
いろいろな休憩があることだけ、知っておいてください。
登山上手は、休憩上手。
最初にそうは書きましたが、登山は競技ではありません。
「歩き方さえしっかりすれば、休憩ぐらいは自由にしてもいい」
これも真実だと思うわけです。
今回の出演者。タカラのミクロマンは、動きが自由で幅広くポージングが得意。ブログ用の写真に使えます。