「ヤマレコのダメなところ」登山におけるSNSの弊害




こんにちは、寝袋!です。

SNS全盛のこの時代、登山という狭い趣味の世界でも、例外ではありません。

フェイスブックのグループもありますし、ヤマレコやヤマップといった、登山に特化したものも普及しています。

たしかに、他人の山行日記というのは、読んでいて参考になります。

きれいな写真も見せてもらえますし、近々の登山道の状況もわかるという、素晴らしい面がありますね。

しかし、やはりSNSというものは、

短所や弊害も、知っておかなくてはいけない

と思います。

とくに、初心者の人は、ヤマレコなどを鵜呑みにして山に登ると、とんでもないことになりますよ?

そもそも、ヤマレコとは?

ヤマレコ」は、登山者のためのSNSです。

山に登ってきた一般登山者が、GPSのログ、所要時間、写真、登山日記を公開しています。

全国各地、季節を問わず、初心者から上級者まで記録を載せています。

そのおかげで、自分がこれから行こうとしている山の情報であったり、好きな山の現在の情報を知ることもできます。

また、登山者同士が積極的に交流(フォロー、コメント、いいね!)する場所として利用されています。

ヤマレコのいいところ

まずは、ヤマレコのいいところを考えてみましょう。

写真が見れる

登山者が山で撮ってきた、素晴らしい写真を、見ることが出来ます。

「自分が行った時はガスってたけど、本当はこんなにいい景色なのか!」

とか、

「この人たち、楽しそうに登ってるなあ」

でもいいでしょう。

中には、プロ並の腕を持っている人もいるので、感動的な写真に出会えることもあります。

近々の状況がわかる

これから行く登山道の様子、山の様子を調べることが出来ます。

「お、もう紅葉始まってるじゃない。今週末、良さそうだな」

とか、

「今年は残雪多いな。花が咲くのが遅れそう」

とか、とても参考になります。

マイナーな山になると、欲しい情報が得られないことも多いですが。

ヤマレコのダメなところ

次に、ヤマレコのダメなところを書いてみます。

誤解してほしくないのは、ヤマレコというシステム自体が悪いわけではないということです。

SNSは交流の場所とツールを提供しているだけですから、

使っている人たちの問題

です。

また、他にもSNSはあるのに、代表としてヤマレコに登場してもらっているのは、最大手だということに敬意を評して(?)です。

どこも、似たような特徴を持っています。

記録自慢が多い

もう、これに尽きます。

たとえば、1泊2日で登るのが一般的な、北海道の山を例にします。

実際には、95%の人が1泊2日で登っている山なのに、なぜかヤマレコには「日帰り登山」の記録が多いのです。

ここ数年の記録を調べると、なんと120件中57件が日帰り!

おいおい。

当然それらの記録を載せている人は、トレランだったり、超人的体力を持っている人です。

素晴らしい体力に拍手を送りたいところですが、記録の書き方がいけません。

「日帰りに挑戦! 思ったより楽勝だった」

などと書きます。

これほどの上級者なら、分別をもって、初心者のことを考慮して書いて欲しいと思います。

しかしじつは、これなら「まだマシ」なのです。

読む方もアホじゃないので、その人の他の記録を読めば、

「いかにすごいペースで登れる人か」

というのはわかりますから。

「この人のは参考にならないな」

と、たいていの人は理解できます。

でも、

「体力のない自分でも行けた! ◯◯山日帰り」

という人が、じつは多い。

自分をやや下げつつも、いかに苦労して、この大変なことを成し遂げたか?

そういう書き方をするのです。

そして、ほとんどの人は同じような体力の人ですから、

「こいつでこれぐらいなら、私でも行けそうだな」

と勘違いしてしまいます。

また、そういう面白可笑しいヘロヘロ記録のほうが、どうやらSNS的には人気を集めるようですね。

本人は褒められて大満足、読んだ方は勘違い。

無理な山行をする傾向

上のことに通じますが、ヤマレコでは、

「他人とは違う私を知ってほしい! 注目されたい」

とばかりに、やや無理気味な計画を立てる人が多いです。

そして、注目されればさらに上の(無理な)計画を立てますし、注目されなければ、これまたさらに無理な計画を立てるのです。

「無茶してんな~」

と、見ているほうが心苦しくなってきます。

工夫を凝らす

これはあまり害はない(私が嫌いなだけ)のですが、

「記録で注目されないなら、なにか別の特徴でやってやるぜ!」

という人も多いです。

  • カッコつけた自撮りマニア
  • ぬいぐるみ記念写真
  • お料理自慢
  • 奇抜な山頂ポーズ

などです。

人の楽しみですから、迷惑じゃなければいいのですが、

「山頂看板」と「三角点」を丁寧に扱わない人

は、ヤメてくれよと思います。

「おれは、到達した三角点は全て足で踏む主義!」

などと言って、大切な石を踏んでいる写真を撮る感覚、個人的には許せません。

自己アピールは、良識をもって、ほどほどにするべきです。

ヤマレコのうまい使い方

ヤマレコはいい情報が集まっていますから、使い方によっては、とてもいいものです。

信頼できる人を探そう

ヤマレコの記録を読んで、

「この人はペースもレベルも自分に似ているな」

「話している内容が信用できる」

と思ったら、その人を覚えておくか、その人のブログやHPへ行きましょう。

つまり、ヤマレコの膨大な情報の中から、有益な情報をくれる人を選び出すわけです。

語り部を探す

もっとシンプルに、たんなる読み物として、面白い語り部を探すのも1つの楽しみです。

登山情報としてではなく、登山日記として、割り切りましょう。

とても面白い文、引き込まれる文を書く人がいますから、山に行っていないのに一緒に楽しめます。

GPSのログを使おう

ヤマレコには、GPSのログをアップロードしている人が多いです。

前に書いたように、時間は参考にすると問題ですが、ルートとしては参考になります。

ログをGPS端末やスマホに入れておき、ルートをロストしないことに利用できます。

とくに、雪山や、災害でルート取りが変わった山など、地図ではダメな場合に有効な手段です。

最後に

私のように、SNSに対して堅苦しく考える必要は、ないのかもしれません。

「SNSってそういうものでしょう? これだからおっさんは」

自由に記録を載せ、自由に読み取り、自由に使う。

そこには、明確なルールがないのかもしれません。

でも、登山というものが、危険を伴う趣味・遊びである以上、

日常生活とは違うSNSのありかた

が必要ではないかと思います。

上級者は、初級者のことを思いやり、勘違いさせないこと。

初心者は、情報を鵜呑みにせず、正しい情報を判断すること。

同じ登山を趣味とする人として、山は、そういう良識ある人がいるフィールドであってほしいと思います。

初心者向け登山ガイド 全記事まとめ

2019年1月1日

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