こんにちは、寝袋!です。
前回、愛用している1人用テント「ソウロ」について、登山者目線でのレビューを書きました。
長所も短所もたくさんあるので、
「誰にでもオススメできるものではない」
「でも、理解した上で使うなら最強テント」
という、少々尖った性能のテントです。
今回は、そちらでは十分に紹介できなかった設営方法を、解説していきたいと思います。
写真が多めですので、テントの細部を知りたい方にも参考になるのではと思います。
目次
ヒルバーグ「ソウロ」の設営方法
ヒルバーグを代表する最強ソロテント「ソウロ」について、こちらで説明しています。
まずはこの記事を読んで、長所と短所を知った上で、設営方法を読まれることをオススメします。
雪融けが進む無人のキャンプ場で、こっそりと設営してきました。
砂地のテントサイトで、トレッキングコースもあり、冬場は誰も来ません。
登山道具の撮影によく使っている、私のホームグラウンドです。
「ソウロ」設営スタートです
それでは、ソウロを実際に設営していきます。
ポールを本体に差し込みます
まず3本のポールを伸ばしてみましょう。
ソウロのポールは「長いの2本、短いの1本」です。
右端の短いポールには赤い目印(手前のほう)が付いているのがわかりますか?
すべてのポールが微妙にカーブしていて、設営しやすくなっています。
それでは、テント本体をサイトに広げましょう。
ソウロは、フライシートもガイライン(張り綱)もすべて一体化しています。
ポールを差し込むスリーブには、「青、白、赤」の3色が縫い付けてあります。
ポールの両端を、同じ色のスリーブに差し込むのですが、まずは青と白に長いポールを差し込みましょう。
ポールは長いものならどちらでも一緒です。
同じ色のスリーブに差し込むと、ポールは交差することになります。
この時点では、
「うわっ、なんだか細いテントだな? 大丈夫かな?」
と感じるかもしれません。
ここで最後のポール(短くて赤い目印付き)を、赤いスリーブに差し込みます。
ここでぐっと、テントに幅が出ます。
交差する3本のポール、いかにも強そうです。
ポールにフックを掛けていく
次に、フライシートに付いている黒いフックの部品を、ポールにはめていきます。
下部から順番にやっていきます。
フックはたくさんありますが、どこに掛けるか迷うことはありません。
「何も考えず、適当にはめていく」
と、そこが正解で、間違ったところには付かないようになっています。
簡単なのです。
フックをすべて掛け終わると、これでだいたいテントとして自立しています。
フライシートはピンと張られています。
ちなみにフックは、女性の力でも簡単に掛けられますし、外すときも力は必要ありません。
小さな屋根の取り付け
次に、ソウロ独自の小さな屋根を取り付けます。
フライシートに黒いリングが4つ付いていますので、そのうち2つには棒のような部品(上写真)を差し込み、残り2つにはフック(下写真)を掛けます。
上の写真を見ていただきたいのですが、小さな屋根についているヒルバーグのワッペンが、出入り口の方向と同じになります。
この屋根が付いているのは、格好いいから・・・ではありません。
この下には、雨のときでも開けられる通風孔があって、それを守っているのです。
ただ、私も含めて、ソウロに惚れている人は、
「この屋根があるから格好いい! 唯一無二のチャームポイント!」
と、思っているんじゃないかな? うっとり(笑)
あとは、ペグを打ってテント本体を固定して、ガイライン(張り綱)を張るだけです。
ダブルウォールのテントなのに、簡単ですよね?
これが、一体式の設営なんです。
ペグは12本、張り綱も6セット12本!
ソウロは、ペグを12本使います。
本体を固定するのに6本、12本のガイラインを固定するのに6本です。
ソウロのガイラインは、1方向につき上下2本で1セットです。
2本のガイラインを、1本のペグに掛けられます。
ここで唯一の注意点なのですが、上のガイラインは、張る前にポールを一周させて巻きます。
これによって、屈強なポールとテント本体との連結を、確実なものにするのです。
ソウロのガイラインの張り方のコツ
ガイラインを張る時、1本のペグに2本のガイラインを掛ける方法は、あまり一般的ではありません。
ほとんどのテントでは、同じ方向に1本しかガイラインがありませんから。
ガイラインの本数が2倍なのも、軽量化よりも耐風性を重視した、ヒルバーグならではの特徴と言えます。
コツというかアドバイスなのですが、
「ペグの場所を決める時は、下側のガイラインで場所を決めましょう」
上のガイラインは長さに余裕があるので、それからペグに掛けても対応できますから。
これは、ヒルバーグを初めて使う人がちょっと戸惑うところかもしれません。
難しいことではないんですけれど。
完成!
完成した姿は、とても美しいと思います。
愛用者だからこその贔屓目があるかもしれませんが、少なくとも、
他のテントにはない独特のシルエット
をしていることは間違いないでしょう?
公式youtubeの設営方法もあります
ヒルバーグ公式サイトには、設営の様子の動画もありますので、そちらもどうぞ。
撤収方法はこちら
撤収の方法はくわしく説明しませんが、設営の手順を逆にやっていくだけです。
設営以上に、撤収はあっという間ですよ。
そして、丁寧にたたまなくても、適当に数回折りたたんで、余裕でスタッフバッグに入るので、さらにスピーディーです。
風が強い時のテントの設営と撤収は大変です。
しかしソウロは、ポールを先に立てて、あとでテント本体が立ち上がるので、吹き飛ぶ心配が少ないのです。
ペグを先に打つと、さらに安心ですよ。
ソウロの細部写真
それでは、あらためてソウロの設営時の細部を写真で紹介していきます。
全体的な印象として、部品を小さくとか、薄くとか、そういうことには気を使っていないのが伝わるでしょうか。
大きく、使いやすく、壊れにくく。
徹底したコンセプトです。(そのため重い・・・)
グラウンドシートは必要なのか?
私はグラウンドシートは使っていません。
なぜなら、もともと十分にフロアが厚いからです。
ちなみに、ソウロのフロアは厚さ70デニールですが、これはモンベルステラリッジの場合、フロア(30)とグラウンドシート(40)を合わせた厚さと同じです。
参考までにモンベルのグラウンドシートの重さは、200gほどです。
重量差ってこんなトリックがあることも知っておきましょう。
テントのフロアに穴が開かないように守るもので、とくに最近の軽量テントはフロアも薄く、すぐに穴が開く恐れがあるんです。
そこでテントの下に、さらにもう一枚シートを足すのですが、それがグラウンドシートです。
ヒルバーグ「ソウロ」設営まとめ
ヒルバーグ・ソウロの設営方法、写真を使って説明してきましたが、どのように感じられたでしょうか?
一体型のテントならではの、簡単さ・速さが伝わればいいのですけれど。
使えば使うほど、慣れれば慣れるほど、
「ああ、よく考えられてる。こういう時に助かるんだよ!」
と感心させてくれます。
参考になれば幸いです。