こんにちは、寝袋!です。
私にはホームグラウンドの山があります。
標高は1,000mにも満たないのですが、花が多く、なだらかな区間と急登が混ざっていて楽しい山です。
家から車で1時間ほどなので、気が向いたら年中いつでも登っています。
その山で、私の登山歴のなかで初めて聞いた挨拶を受けました。
いつもなんとなく挨拶を返している私ですが、思わず振り返ってしまいました。
その山は
その山は地元を中心に人気のある低山で、登山者はもちろん、親子連れのちょっとしたハイキングにも使われる山です。
途中の休憩所をゴールとするなら、子供でも危なくないハイキング。
そこそこ急登もありますので、頂上まで手応えを楽しんでもいいですし、歩き足りない人には延長して追加できるオプションがいくつかあります。
そして全体を通して花が多くて、飽きさせません。
私は季節を問わず登りに行きますし、とくに登山の間隔が開いたときなどは、次の山の足慣らしとしてよく使わせてもらっています。
親子を追い抜いたとき
いろんなペースで歩いている人が多い山なので、追い抜いたりすれ違ったりが頻繁におきます。
私が下山しているときに、親子連れに追いつき、追い越そうとしました。
子供は小学低学年だと思います。
背後からの私の接近に気づいてくれて、お母さんが子供に声をかけました。
「ほら、ちょっと横に避けてね」
お礼を言って素早く通り抜けたのですが、そのとき、背後から声を掛けられたのでした。
「お久しぶり~」
です。
そりゃ振り返りますよね?
でも、声を掛けてきた子供はもちろん、お母さんのほうも、まったく知らない人なんですよ。
「あれ?どこかで会ったかな?」
と返事すると、急に照れだして教えてくれません。まあ、よくありますよね。いざ面と向かって話すと話せなくなる子。
「じゃあね」
と言ってまた振り返り、先を急ごうとすると、また声を掛けてきました。
「またねー」
と。
私はそこは振り返らず、
「うん、またねー」
と返事だけして歩き続けました。
「ああ、山で『お久しぶり』って声を掛けられるって初めてかもな」
と笑いながら降りてきました。
もしかすると自然な流れなのか・・・
大人同士では絶対こんな会話にはならないと思うのですが、もしかすると子供には当たり前、自然な流れなのかもしれません。
きっとどこかで一度すれ違ったりして、その子は挨拶をしていたのだと思います。
「こんにちは~」
と。
そして、その人にもう一度山で会った。
そこでまた「こんにちは」と言うのもおかしいし、かといって挨拶するようにきっと親から言われてるので、
「お久しぶり」
になったんじゃないかと思っています。
そして、そこで別れるのだから「またねー」と。
「こんにちは」「お久しぶり」「またねー」
大人だったら・・・どんな言葉を交わすでしょうか。
子供の感性のほうが正しいんだろうな。
でも、山で「お久しぶり」と声を掛けられたら、絶対に振り向いてしまうよね。
魔性の言葉です。