「青春の叫び!」山小屋ノートの面白さ「感動・共感・失笑」




こんにちは、寝袋!です。

みなさん、山小屋ノートって書きますか?

または、読みますか?

おもに無人の避難小屋に置いてある、たいていは小汚い、古ぼけたノート。

私は書くことはほとんどないですが、読むのは大好きです。

今回は、山小屋ノートはどういうものか解説したいと思います。

今度小屋に泊まるときに探してみてください。面白いよ~。

山小屋ノートとは?

たいていは古くて汚い・・・

連絡事項や情報を伝える伝言板

山小屋ノートは、営業小屋よりも無人小屋でよく見かけます。

管理人が準備したものか、誰かが勝手に持ち込んだものかは場合によります。

  • 管理人から登山者への注意書き
  • 利用料金回収のメモ
  • 登山者どうしの情報の伝達
  • 小屋への感謝の気持ち

など、連絡事項や情報を伝えるために使われます・・・

「が、しかし、」

実際のところそんな真面目なものではなくて・・・

ヒマつぶしに書くための自由帳

そのほとんどは、「登山者がヒマつぶしに書くための自由帳」といった感じです。

自己紹介や自分語りをする者もいれば、下手な絵を書いてあったり、赤面しそうな詩が書いてあったり、まさになんでもありの自由なノートです。

進捗はとても遅く、数年~10年くらいかけてノート1冊という感じです。

とくにルールはないはずですが、年月日と名前や所属団体などを添える場合が多いです。

山小屋ノート「こんなことが書いてある」

自分を見つめる時間?

書くのは大学山岳部が多い

大学山岳部やワンダーフォーゲル部が主に書いている印象です。

彼らは長期滞在して登山を行う場合もあったり、双方向からのすれ違い縦走などもあったり、翌年からも後輩が訪れたりします。

メンバー同士が読み書きする面白みがあるので、よく書くのだと思います。

また、「若さ」というのもあるのかな?

青春っていいね!

文章はお世辞にも上手なものではなくて、おもいつくまま書きなぐったものが多いです。

そのぶん、素の感情が出ていて、そのあたりがとてもおもしろいのです。

20歳前後の若者のたちの世界をのぞき見している気分で、おっさんにはとても興味深いものがあるのです。

懐かし~い、甘酸っぱい、自分の青春時代を思い出すのもあって、

「青春っていいね!」

となります。

記憶に残る山小屋ノート

例として、私の記憶に残っている、いくつかの文章を紹介します。

例1「美味しいカレーうどんが出る避難小屋」

小屋を見て絶望しただろうな(笑)

『小屋に行けば、おばちゃんがカレーうどんを出してくれるいう〇〇さんのウソを真に受けた僕が馬鹿だった。やっぱり〇〇さんパーティーはウソつきパーティーだった』

大学の先輩にだまされて、雪深い時期に無人の避難小屋に連れてこられたんだね(笑)

でも、来てよかったでしょう?

例2「所属サークルの嘆き」

サークルへの嘆き

気持わかるぞ~

所属するワンゲル部への嘆きが面白かった。

  1. 山行の前にはかならずリーダーは下見で同じルートを行かねばならない
  2. 岩、沢は禁止
  3. ゾロゾロと大人数で行くので、たいした山登りができない

ということで、そこを抜け出して1人で山旅をしている学生さん。

善悪はともかく、気持ちはわかるぞ。

思う存分、山を味わって帰ったかな?

例3「人生振り返り・・・宮城の白い妖精」

宮城の白い妖精(笑)

三角関数を何度教えても理解しないバカな彼女に嫌気が差し、高校時代の写真部のかわいい女性を思い出している学生さん。

『宮城の白い妖精と名付けた。友達が妖精というテーマで曲を作ってくれた。泣けた。(その後フラれ、)孤独感からすぐに女を好きになるようになった』

他愛も無い話なのですが、最後に名前を書くところで、「白い妖精」ってあたりがクスリと来ましたね。

最後に名前の前に、

『高校時代のあだ名はイラン人』

と書いてあるから、白い妖精とイラン人風の男を想像しちゃって、山小屋で1人で笑ってしまいました。

例4「足首を怪我してパーティーを撤退に追い込んだメンバーの嘆き」

大学山岳部の沢登り山行で、1人が滑落して足首を怪我してしまい、小屋へエスケープして翌日全員で撤退するという夜の書き込み。

自分のせいでそうなったことを嘆く言葉と、それを思いやるメンバーのあたたかい言葉。

細かい言葉は覚えていませんが、若者らしいウソのない感情のこもった文章のやり取りに、ジーンときたことを覚えています。

山小屋ノートが役立つとき

自分の知らない世界のことも

さて、そんな山小屋ノートですが、

「山登りに行って、そんなノート読んでるヒマなんてねえよ!景色観るよ景色」

と思う人もいるでしょう。

いや、ごもっともなんですが、時間が余ってどうしようもない時ってあるじゃないですか。

停滞でヒマなときに書く

悪天で停滞を余儀なくされたときに、登山者は一気にヒマになります。

寝るか、食べるか、飲むか、それしかないのです。

寝ても寝ても時間は過ぎないし、体は痛いし、景色もなにも観れない。

そんなとき、ノートが置いてあると、

「ヒマだからなにか書こうかな? 人生でも振り返ってみようか?」

となるんですね。

書くことって案外時間がすぎるもので、これで1時間とか経っていると、

「ラッキー!」

ってなるのです。

停滞でヒマなときに読む

そして私のように、自分では書かなくても、読むだけでも時間がつぶせます。

そして、それがまた上で書いたように、面白い話、真面目な話、いろいろありますから、飽きないんですねえ。

山岳部は一般の登山者では想像もつかない山行もやってますから、

「あ、こういうプランもあるんだ!」

「うわっこんな季節に来てる奴らもいるんだな」

なんて、勉強になることもたくさんありますよ。

山奥に眠る山小屋ノート

山小屋ノート、最近は減ってきているようで、置いていない小屋も増えてきたように思います。

書き込みのペースが遅いので、1年に何ページしか進んでいないことも。

もしかして、消えつつある?

古くなって、汚くなって、ちょっとカビ臭いかもしれませんが、ヒマなときに探してみてはいかがでしょうか。

もちろん書いてみてもいいですが、まずは読んでみて。

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