こんにちは、寝袋!です。
北海道の人気の山のひとつトムラウシ山。
そのトムラウシ山の頂上直下に、花畑に囲まれた南沼キャンプ指定地があります。
携帯トイレブースが設置され、水はたくさん取れ、なによりロケーションが素晴らしい!
そんな南沼キャンプ指定地には何度もお世話になっています。
この記事では、箇条書きや数字だけじゃない、南沼キャンプ指定地の詳細な情報をお話したいと思います。
初めて行かれる方や、季節を変えて行かれる方の参考になればと思います。
目次
トムラウシ山頂直下のテント場
南沼キャンプ指定地は、トムラウシの頂上直下、山頂の大きな岩峰が頭上にそびえて、
「さあ、あと一踏ん張り!」
と気が高ぶるまさにそこにあります。
トムラウシ登山を1泊で
トムラウシ山はロングコースで知られています。
トムラウシ温泉短縮登山口から、往復コースタイムで軽く10時間は超えます。
下山時の登り返しも多いことから、思っている以上に体力が消耗し、13時間以上という人も少なくありません。
「そんなロングコースを、日帰りで往復するのはもったいない」
と考える人にとっては、この南沼キャンプ指定地は絶好の場所なのです。
縦走路が交わる
また、この南沼キャンプ指定地は、縦走路が交わるところでもあります。
トムラウシ温泉への道、大雪山(ヒサゴ沼、白雲岳、など)への道、そして十勝連峰への道、です。
大雪山と十勝連峰を結ぶ大縦走路を歩く人にとって、こちらも重要なテント場になるでしょう。
南沼キャンプ指定地の詳細情報
まずは南沼キャンプ指定地の基本情報です。
テントスペースの数は?
南沼キャンプ指定地は、小規模から中規模のテントスペースが点在するキャンプ指定地です。
すべて合わせると40張りと言われていますが、実際にはもう少し少なくなると思います。
ただ、ぎっしり満員になるのはまれですので、十分なスペースがあると思ってください。
水場について
南沼キャンプ指定地の水場は、キャンプ指定地のど真ん中を、雪渓からの雪解け水が流れています。
8月中旬までは十分に水が取れますが、雪渓がなくなると、雨水が同じところを流れるので、それを使うことになります。
雪渓があるうちは、それこそ浴びるほど水が取れますが、なくなると一気に少なくなるという両面を持っています。
トイレブースについて
南沼キャンプ指定地は、昔、『日本一汚いテント場』として有名になったことがありました。
お花畑のあちこちにはトイレットペーパーや汚物などが散乱していました。
そこで、有志の方々が立ち上がり、南沼キャンプ指定地に携帯トイレブースを2つ設置されたのです。
努力のかいあって、今では特別汚いとは思いません。
親切なことにトムラウシ登山口を中心に、携帯トイレの回収ボックスもありますから、登山者は必ず携帯トイレを持参してください。
携帯トイレブースは、6月下旬から7月初旬ぐらいを目処に利用可能になります。
残雪の残り方
6月に入ると、北海道の山々も雪解けが進みます。
南沼キャンプ指定地が利用可能(地面が出る)になるのは、6月中旬ごろからになります。
水場の雪渓から遠いほう、水場の下流側から順番に使えるようになります。
雪解け直後はドロドロですので、乾いたところから使われるようになります。
上の地図で言えば、Aは早く、Bは下流側から少しずつ使えるようになります。
南沼キャンプ指定地のいいところ
南沼キャンプ指定地で宿泊することの、一番のメリットは、
夕方から夜明けまでのトムラウシの姿を楽しめること
です。
テントから観ると、夕日は手前からトムラウシを赤く照らしますし、朝陽は山頂の背後から登りますのでシルエットが美しいです。
ロングコースだけに、ここに夕方や夜明けに居ることは、かなり大変です。
重いテントを担ぎ上げた人だけの特権と言えるでしょう。
南沼キャンプ指定地の欠点?
私は基本的に素晴らしいテント場と思っていて、とくに欠点はないと思うのですが、あえて言えば一つあげます。
それは、豊富な水場がテント指定地のど真ん中を流れるので、
バシャバシャと一晩中うるさい
ことでしょうか。
むしろ、水の音を聴きながら眠れるって最高だと思うのですが、気にされる方も多いようなので挙げておきますね。
個人的にオススメするテントスペース
最後に、個人的に一番好きなテントスペースを紹介しておきます。
上の地図で言えば「A」のスペースがおすすめ!
一番トムラウシ登山口に近いところに、ちょうど1張り分だけ独立したテントスペースがあるのです。
私はそこが、南沼キャンプ指定地のベストスポットだと思っています。
- 雪解けが早く、真っ先に乾く
- 小石が少なく土のスペース
- 個室気分
- 水場に近い
- 山頂を観るのに邪魔がない
- トイレブースまで他人の邪魔をせず行ける
からです。
欠点としては、キャンプ指定地に来る人がみんな前を通っていくことでしょうか。
でも、それと引き換えに得るものは大きくて、私は大好きです。
南沼キャンプ指定地で泊まろう
一時は汚いという悪名が先走った南沼キャンプ指定地。
今では関係者の努力と登山者の協力の結果、とてもキレイな状態になってきました。
水があって、トイレもあって、景色も最高なのが、本来の南沼キャンプ指定地です。
汚れたり、嫌われるとしたら人間のせいです。
いつまでもキレイに使わせていただきたいものです。
南沼キャンプ指定地を、正しく、便利に楽しんでください。
初めて行くテント場は、なにかと情報が不足するものです。
参考になれば嬉しいです。