こんにちは、寝袋!です。
あなたは雨男(女)ですか? 晴れ男(女)ですか?
私はどちらかといえば晴れ男だと思っているのですが、自信はありません。
登山者はだれでも、
「せっかくだから、いい天気の日に登りたい」
と願っていると思います。
さて、今回は、私が出会った、ある不運な雨女のことをお話します。
雨にウンザリすると、こんなふうになってしまうんですね。
2年連続で雨天撤退
1年目
その女性Aさんは、本州からはるばる北海道へ登山をしにきました。
日本百名山が目当てです。
いよいよ明日登ろうと言う夜、突然大雨が降り出してしまい、なんと、
林道が通行止め
になってしまいました。
林道の回復を待つ余裕もなかったので、残念ながら肩を落として帰っていきました。
「また来年来ます・・・」
2年目
Aさん、次の年もやってきました。
天候は、その日までは雨が降っていたのですが、どうやら明日は回復して、快晴予報です。
「今年こそ登れますね!」
お互いにホッと安心して、笑っていました。
ギラギラとした太陽に照らされながら、早朝から出かけていきました。
そして、夕方前に帰ってきました。
「あれ、早いね。どうだった?」
と聞くと、なんだか表情が暗いのです。
「昨晩までの雨で、沢が増水してて・・・渡渉できませんでした」
え? 奥の方はそんなに雨の量多かったんだ!
その日に登ろうとしていた20人ほど、みんな撤退したそうです。
あちゃー、ツイてないなー。
ぼやき
その夜、ちょっとお酒に付き合って、話を聞いていました。
すると、
「私、もともと雨の日に山に登るのイヤだから、この山は絶対晴れてる時に登りたいんですよ」
とおっしゃいます。
思ったより落ち込んでないな・・・と感心して聞いていましたら、
「私、これからは、晴れた日にしか山に登りません。だから、カッパ捨てようかな!」
ん? どこか脱線しつつある?
「カッパ持ってるからダメなわけで、カッパ捨てれば100%晴れじゃないですか?」
私が困っていると、年配の登山者Bさんが助け舟を出してくれました。
「Aさん、あなた、それはダメだよ」
Bさん、さすがです。Bさんは続けました。
「宮之浦岳だけは登ってから、カッパ捨てなさい! あそこは絶対雨降るから!」
宮之浦岳は屋久島にある山で、
「ひと月に35日は雨が降る」
と例えられるほど、雨の多いところです。
Aさん、ハッとして答えました。
「そうですね。じゃあ、宮之浦岳に登ったら、私、カッパをゴミ箱に投げ捨ててやります!」
おいおい、そうじゃないでしょー。
気持ちはわかるよ
まあ、Aさんが本当にカッパを捨てることは、ないと思います。
雨が嫌いで、それでもせっかく北海道まで来てるから、頑張って登ろうとしているのに、登れない不運。
しかも2年連続ですから。
思わずそういう、雨を呪う気持ちになるのも、よーくわかります。
きっと、仕事の休みを調整して、お金も使って、遠くまで来てるのにね。
でも、山をやめるときまで、カッパは捨てないでね。