こんにちは、寝袋!です。
「私は登山に関する本が好きです」
と、先日記事にしましたが、本と同じく映画もたくさん観てきました。
映像で観る山の美しい風景、これは、本とはまた違った楽しみです。
私のコレクションから、おすすめの映画を紹介します。
「登ること、歩くことが好きな人」
なら、きっと喜んで観てもらえるんじゃないかなーと。
- 登山の映画
- ロングトレイルの映画
- アウトドア&旅の映画
にわけて紹介します。
天気が悪くて山へ行けない日には、こんな映画を観て楽しんでください。
目次
登山の映画
運命を分けたザイル
山野井夫妻がギャチュンカンで遭難していた時、
「これ、もし俺たち生還できたら『死のクレバス』よりすごいかもな」
と話していたと著書にありました。
まさにその『死のクレバス』を映画化したものがこの作品です。
主人公ジョーの精神力の強さ、ほんとうにすごいと感じる映画です。
「立て、立つんだジョー!」
と、「あしたのジョー」のおやっさんのような気分になります。
これは実話ですが、正直、こんな奇跡ってありうるのでしょうか?
クレパスに落ちて、上に登る以外の選択肢って・・・。
登山者なら絶対観るべき映画です。
運命を分けたザイル2
これは1作目とはやや毛色が違います。
昔、アイガー北壁で起きた遭難事故(トニー・クルツの遭難)の一部始終を再現していく作品です。
「1」で生還したジョーが、実際にアイガー北壁を登りながら、事件の様子を説明していくのです。
この2作の映画のスタッフは、とても山岳映画を撮るのが上手だと思います。
映像が臨場感あっていいのです。
ジョーは
「自分が奇跡の生還を果たしたことと、クルツが死んだこととの間には違いはない」
と言っている。
お互いに全力を尽くしたし、
「生還と死を分けたのは両者の技量の差ではなく、たんなる偶然」
だということなのでしょう。
人間はただベストを尽くすのみであって、それより遥かに大きなウエイトを占める、自然界の下す判決。
そんなものなのかもしれませんね。
クライマー パタゴニアの彼方へ
ドキュメント映画です。
当然、天才クライマー本人が壁を登っているのですが、すごいイケメンです。
最初、どこまでが再現で、どこまでが実際の映像か、わからなくなりそうでした。
まるで自分が壁に張り付いているかのような、迫力の映像と音です。
最後、歓喜にわく撮影陣のなかのひとりが、
「オレにまかせろ!」
と、『あること』をします。
「まさに衝撃のラスト」が見ものです。
気持ちはわかるよ、気持ちは(笑)
1959年の謎めいた初登頂以来、50年以上も物議を醸し続けながらも、世界中のクライマー達を惹き付けて止まない難攻不落の山に、
2008年ワールドカップ総合優勝を果たしたクライミング界の若き天才“デビッド・ラマ”が、“フリークライミング”による前人未到の
登頂に挑む。この伝説の尖塔を命綱と素手だけで登頂した者は、未だかつて存在しない。厳しい天候、肉体的な限界、
周囲に巻き起こる不協和音など、様々な困難に直面しながらも、葛藤と挫折を繰り返し、自らの限界に挑む者だけが
見ることの出来る世界とは・・・。
MERU
これもドキュメント映画です。
登攀者の中に撮影のプロもいるので、臨場感抜群ですよ。
この映画を観るまで知らない名前の人たちばかりでしたが、観たらすごかったです。
世の中には、すごい人達がゴロゴロいるんですね。
春を背負って
あの駄作山岳映画「剱岳 点の記」を生み出してしまった監督が、2作目として送り出した駄作。
駄作・・・なんだけど、全体の雰囲気が悪くないので一応挙げておきます。
美しい映像は撮れる監督なので、下手にドラマティックな話じゃないほうが、いい方に出たのかもしれない。
偶然という可能性も大いにありですが。
見どころの一つをご紹介しましょう。
小屋で、山岳ガイドのTさん本人が飯を食っているシーンがあります。
他の登場人物が繰り広げるセリフとは無関係に、ガチ食いしているのです。
おそらく、
「演技出来ないでしょうから、とにかく飯食っててください」
などと言われて、本当に飯を食ってるだけなんでしょう。
微笑ましいシーンです。
ある意味、1番自然な演技なのでしょうか?
まあ、普通ならばそれほど目を引くシーンではありません。
しかしながら、この映画を観に行く人は山が好きな人が多いと思われるので、Tさんほどの有名ガイドになると、目を引きつけすぎるのです。
文字通り
「主役を食っている」
シーンとなっています。
こうご期待。
さらに、この映画のラストシーンは、驚愕の一言に尽きます。
私は、空いた口が塞がりませんでした。
「なぜこのシーンの『前で』終わらなかった!」
と、あなたもきっと思うでしょう。
まあ、山の上の生活を、穏やかに描いた作品です。
アイガー北壁
「運命を分けたザイル2」で扱った遭難事故の映画。
ほぼ同じ時期に作られています。
なんででしょう? あちらではブームだったのでしょうか?
遭難事故のことだけを観たいなら、こちらのほうがおすすめ。
登山まで自転車旅行で行くシーンもいい感じです。
麓には、初登頂を目指す各国からの登山家や、世紀の瞬間を見届けようという報道関係者や見物客が集まってきていた。その中にはトニーのかつての恋人で、新聞記者をしているルイーゼ(ヨハンナ・ヴォカレク)の姿もあった。天候を待つこと数日。ある晩、トニーとアンディは北壁への登攀(とうはん)を開始する。彼らのすぐ後をオーストリア隊が追い、4人は快調に高度を上げていくが、メンバーの負傷や急な悪天候に見舞われ、彼らは想像を絶する状況へと追い込まれていく……。
エベレスト
エベレストでの大量遭難事故の映画。
以前も何度か映画化されています。
原作は、『into the wild』を書いたジョン・クラカワで、『into thin air』だ。
登場人物が多いので、本より映画のほうが理解はしやすいですね。
ベースキャンプ(標高5,364メートル)で約1カ月間入念な準備を整えた後、頂上を目指す冒険に出発した一行は、
順調に第4キャンプ(標高7,951メートル)まで登っていく。
しかし、頂上アタックの日、固定ロープの不備や参加者の体調不良などでスケジュールが狂い、下山が大幅に遅れてしまう。
さらに未曾有の嵐の接近で急激に天候が悪化。
<デス・ゾーン>で散り散りになった登山家たちは、ブリザードと酸欠との過酷を極めた闘いの中で、
生き残りを賭けた能力を試されることになる…。
ビヨンド・ザ・エッジ
今ではツアーすら存在するエベレストですが、初登頂の頃は装備も古く、それこそ世界一危険な山でした。
「登れるかどうかわからない山」と「登れることはわかっている山」では、
「同じ山でも難易度がぜんぜん違う」
と、以前、山野井泰史さんが言っていました。
そのことがよくわかる映画です。
エベレストを登るために、世界中から寄せられる奇抜なアイデアも見ものです。
未踏峰とはこういうことなのでしょう。
その中にはニュージーランド人のエドモンド・ヒラリーと、シェルパのテンジン・ノルゲイもいたが、第1次アタック隊には別のイギリス人登山家が選ばれ、二人は第2アタック隊に選ばれてしまう。
しかし、第1次アタック隊が体力と酸素不足により登頂を断念。エベレスト初登頂の名誉が二人に託された。
フリーソロ
MERU
MERUという山に何度も挑戦して登頂するまでのドキュメント映画。
登場人物の1人でありカメラマンであるジミーさんという人(上記「フリーソロ」でも撮影を担当)が、ほんとうに素晴らしい映像を撮ってくれます。
日本で言えば平出和也さんや中島健朗さんのような、「山をバリバリ登れる一流クライマーが、直接映像を記録してくる」人たちがいるおかげで、私達が行けない世界の景色を観れるのは幸せだなあ。
チームメンバーの生き様もすごいですよ。
ロングトレイルの映画
WILD
初めてロングトレイルへの旅に出た女性の、細かい描写が、
「登山あるある」
ですごくいいです。
下のことにいくつか当てはまれば、あなたは観るべきです。
- 水を積んだザックを背負ったとき、その重さに愕然とする。
- テント泊の夜、ほんの小さな物音にビクつき、明かりをつけてテントの内壁を見つめる。
- 少し歩いて後ろを振り返り「まだこんな少ししか歩いていないのか~」と迷いが生じる。
- 誰に話すでもなくブツブツ言う。
- 長距離を歩くときは、えてして意識が過去の思い出に飛び、「あんなことが案外いつまでも自分の心には残っているもんだ」と意外なことに気づかされる。
- 道に迷っているのに、それを他人には知られたくない。
- なぜか口ずさんでしまった曲が、その日はずっと頭から離れずリピートする。
- 寝袋の中で体に触れた小さな虫の動きで、とんでもない危険生物が入り込んだと錯覚する。
- 何かがうまくいくと、それが些細なことなのにとてつもなく嬉しく、大声をあげたくなる。
今日から一人で砂漠と山道を歩くのだが、詰め込みすぎた巨大なバックパックにふらつき、テントを張るのに何度も失敗し、コンロの燃料を間違ったせいで冷たい粥しか食べられない。この旅を思い立った時、シェリルは最低の日々を送っていた。どんなに辛い境遇でもいつも人生を楽しんでいた母の死に耐えられず、優しい夫を裏切っては薬と男に溺れていた。遂に結婚生活も破綻し、このままでは残りの人生も台無しだ。母が誇りに思ってくれた自分を取り戻すために、一から出直すと決めたのだ。
だが、この道は人生よりも厳しかった。極寒の雪山、酷暑の砂漠に行く手を阻まれ、食べ物も底をつくなど、命の危険にさらされながら、自分と向き合うシェリル。果たして彼女が、1600キロの道のりで見つけたものとは──?
星の旅人たち
ロングトレイルの映画では、現在のところ私が一番好きな映画です。
私も歩いてみたいなあ。
サン・ジャックへの道
ロングトレイルの映画って真面目なものが多いんですが、これは笑える映画です。
でも、お軽くて笑えるからこそ、ジーンとくるんだよなあ。
奇跡の2000マイル
ラクダと犬と一緒に、砂漠を横断する女性の話。
いい映画なんだけど、犬に関するあるシーンがあまりに悲しくて、2度と観れません。
好きなものはヘビーローテーションする私には珍しいことです。
うまくいかない人生に変化を求め、家族や友だちから離れて、たったひとり都会からこの町にやってきた24歳の女性ロビン。
彼女がこの地を訪れた目的は、とてつもなく広大な西部の砂漠地帯を踏破し、インド洋を目指す冒険の旅に出ること。
町のパブで働きながら牧場でラクダの調教を学び、旅の準備を整えたロビンは、
荷物持ちとなる4頭のラクダと、いつも心の支えになってくれる愛犬を引き連れて、いよいよ町を出発。
圧倒的な大自然のなかを、自らの足でしっかりと大地を踏みしめて一歩ずつ前進していく。
やがてこの波乱に満ちた旅の道程で、ロビンは一生の宝物になるような出会いと経験を重ねていくのだった…。
ロングトレイル
ロングトレイルは若者だけの夢じゃない!
おっさんには、おっさんなりのロングトレイルがある。
登山だと登頂、トレイルだと完走が感動を呼びますが、この作品は・・・。
観てのお楽しみということで。
ロバート・レッドフォードは、年をとっても格好いい役者さんです。
ありふれた日常が続き、「なんだか物足りない…」と感じていた彼は、家の近くを通る3,500kmの自然歩道「アパラチアン・トレイル」の踏破を決意。
旅のパートナーを募る中、やってきたのは破天荒すぎる旧友スティーヴン・カッツ(ニック・ノルティ)。
期待と不安を胸に出発した二人に、大自然の脅威と体力の衰えという現実が立ちはだかる。
波乱の冒険は、やがて、思いがけない“心の旅”へと進路を変えていく…。
アウトドア&旅の映画
INTO THE WILD
映画も原作も大好きで、以前、別の記事を書いてるのでそちらもどうぞ。
ジャーナリストで登山家のジョン・クラカワーはこの出来事を綿密に取材し、ノンフィクション「荒野へ(原題:Into The Wild)」を発表、一躍ベストセラーとなった。この「荒野へ」に激しく心揺さぶられたショーン・ペンが10年近くをかけて映画化権を獲得。実力派のスタッフ&キャストが結集し、ついに本作「イントゥ・ザ・ワイルド」が完成した。理想と現実のギャップに悩み、全てを捨てて真実を追い求めた主人公の姿は、見る者すべてに衝撃を与える。
旅の終わりに彼が知った“真実の幸福”とは・・?
127時間
あなたは「主人公が最後にやったこと」を、実行できますか?
私には無理かもしれません。
この映画をみれば、登山での忘れ物が減るかもしれませんよ?
こういう舞台が溢れているのがアメリカなのか。
バックカントリーの先進国は、やはり違うなとも思います。
金曜の夜、いつものように一人で、ロッククライミングを楽しむため、ブルー・ジョン・キャニオンに向け出発した。だが、運命の瞬間が彼に襲いかかる。落石に右腕を挟まれ、谷底から一歩も動けなくなったのだ。助けを求める叫び声は無人の荒野にむなしく呑み込まれ、持てる知恵と経験を総動員して岩を撤去しようとするが、ピクリとも動かない。
死を目前にして初めて自分の人生と向き合うアーロン。自分勝手に生き、決して心を開かなかった両親にも、友人にも、恋人にも――。
衰弱した身体を引き裂くように襲いかかる後悔、そして湧き上がる命への情熱。生きたい。生き直したい――!
そして生命の限界を超えた127時間後、遂に彼は〈決断〉する――。
僕たちのバイシクルロード
自転車で世界を旅するお話。
ラスト、パンクに関する言葉にクスリときます。
ほんまかいなー?
イギリスのブルックファームを旅立ち、英仏海峡フェリーに乗ってフランスに向かった。それは、飛行機に乗らずに自転車
だけで7大陸を走破するという3年に及ぶ壮大な旅のはじまりだった。彼らは長距離旅行をした経験もなければ、ガイドブックも、
さしたる大金も持っていなかった。だが、彼らは世界中を心ゆくまで見てみたいという好奇心と、何かを成し遂げたいと湧き上がる冒険心、
そして今しか出来ないという焦燥感に突き動かされ、大きな夢を実現させようとしていた…。
君がくれたグッドライフ
気軽に観たのに、こんな話だとは思いもしなかった。
賛否両論あるでしょうが、私は本人の気持ちも、仲間たちの気持ちも、わかるような気がします。
ストレイトストーリー
時速8kmのトラクターに乗って、どこまで行くのよ!
最近、こういう、お年寄りを題材にした夢あふれる映画が多いような気がします。
夢や旅に、年齢って関係ないんだな。
兄弟の再会にもホロリ。
ネブラスカ
家族で旅をする話です。
私たちは、自分の親のことって、案外知りませんよね。
知ってもらっているばかりで。
お母さんが、幼馴染のお墓に対してやることが最高です。
“モンタナ州のウディ・グラント様 我々は貴殿に100万ドルをお支払い致します”誰が見ても古典的でインチキな手紙をすっかり信じてしまったウディは、ネブラスカまで歩いてでも賞金を取りに行くと言ってきかない。
大酒飲みで頑固なウディとは距離を置く息子のデイビッドだったが、そんな父親を見兼ね、骨折り損だと分かりながらも彼を車に乗せて、4州にわたる旅へ出る。
途中に立ち寄ったウディの故郷で、デイビッドは想像もしなかった両親の過去と出会うのだが―。
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