ご家族に登山者の情報を伝えるときに心がけていること




こんにちは、寝袋!です。

みなさん登山をしていると、いろいろな経験をされていると思います。

あまり嬉しくないシチュエーションですが、

登山者の情報を下界の誰かに伝えなきゃいけない場面

というのがあります。

というと、きっとみなさんはすぐに「遭難」「行方不明」「死亡」という不幸を思い浮かべると思います。

でも、情報を伝える場面というのは、じつはいろいろとあるものなのです。

今回は、そういう役割になったときに「私が心がけていること=過去の経験で学んだこと」をお伝えしたいなと思います。

伝え方ひとつで、ご家族の受け止め方がぜんぜん違うものなんです。

ご家族に登山者の情報を伝える?

ご家族に登山者の情報を伝える場面、どういうものがあるでしょうか?

対象も、一緒に登っていた登山仲間だったり、たまたま知り合った人だったり、お客さんだったり、違うでしょう。

そして、情報伝達をしなければいけない場面というのもいろいろあるのです。

遭難した場合

まずまっさきに思い浮かぶのが、対象者が遭難した場合です。

救助中の場合、行方不明になっている場合、不幸にも死亡してしまった場合があるでしょう。

下山が遅れる場合

天候や計画変更、ケガ、その他の事情で、対象者の下山が遅れる場合もあります。

山の中では連絡がつかない時も多いので、そういう時に下山する人に言伝を頼む場合があるのです。

登山者はご家族に心配をかけては大変と思い、なんとか伝えたいと考えますから。

これってめったにないようで、実は多いですよ。

あなたならどう伝えますか?

さて、もしあなたがその立場になったら、あなたはご家族にどう伝えますか?

考えたことないですよね。

死亡していた場合

対象者が死亡していた場合、これは一般の登山者が連絡する場面はほぼないと思います。

警察などが事前にご家族に伝えるからです。

もしもあるとしたら、そのあとに、登山仲間であるあなたが、あらためて状況などを説明する場合でしょうか。

これは、私ごとき若輩者がアドバイスできるものではありません。

経験もありません。

無事な場合

問題は、対象者が無事な場合です。

怪我しているけど命に別条はない場合や、ただ下山が遅れる場合、連絡することが遅れる場合です。

例えば、

「山で知り合った人が体調悪く、山小屋で1日停滞するので、心配しないように家族に伝えて欲しい」

という場合にしましょう。

登山者の名前を聞き、ご家族の電話番号を聞いてきているはずです。

下山したあなたはご家族に電話をかけます。

その時・・・あなたならなんと切り出しますか?

普通の人がやりがちな伝え方

私が昔やった、そして、普通の人がやりがちな伝え方を書いてみます。

悪い?伝え方
  1. こんにちは。
  2. 私〇〇と申しまして、ご主人と山で知り合った者です。
  3. 実はご主人、今日下山するはずだったのですが、まだ山の上にいます。
  4. そこで、下山する私が連絡を頼まれまして、ご連絡した次第です。
  5. ご主人は体調が悪くなり、山小屋に停滞するので、下山が遅れるとのことです。
  6. 山の上からは連絡できないので、心配しないように言っておられました。
  7. それでは、失礼いたします。

どうですか?

私は言葉遣いが下手なので、敬語とか丁寧語とかはアヤフヤですが、上のような伝え方、おかしいところないような気がしませんか?

私も仕事の関係上、何度かこういう電話をしてきました。

ご家族も喜んでくれましたし、これでいいと思っていました。

でも、これはきっと悪い伝え方です。

たまたまある登山ガイドさんがやっている伝え方を聞いていて、自分が間違っていたことに気づいたのでした。

他の方が対応している場面って、なかなか見れないものなので、実は気づかないことが多いものなんです。(自己弁護?)

ベターだと思う伝え方

それでは、お手本の登山ガイドさんが伝えると、どうなるか書いてみます。

ベターな伝え方
  1. こんにちは。
  2. 私〇〇と申しまして、ご主人と山で知り合った者です。
  3. まず先にお伝えしますが、ご主人はご無事です。
  4. そのうえで伝言をお伝えします。
  5. ご主人は体調が悪くなり、山小屋で1日停滞されます。
  6. 下山は明日になるということで、私が伝言を伝えさせていただきました。
  7. もし何かわからないことがあれば、私にお電話くださっても結構です。
  8. 失礼いたします。

ポイント①無事であることを先に言う

一番大切だと思うのが、なるべき早くご家族にご主人の無事を伝えることだと思います。

ご家族にしてみれば、山で会ったという見知らぬ人間から電話がかかってくる時点で、

「遭難?まさか・・・命は?」

と思うものなのです。心臓バクバクでしょう。

私の悪い伝え方ですと、「4」でようやくご主人がなんとか生きていることがわかってきて、「5」で体調不良だとわかるわけですね。

「4」で命があることがわかっても、まだ、ご主人が病院のベッドで寝ているのか、大怪我しているのか、わからないんですよ。

それまでは、ご主人のことが心配でありながら、情報を聞き逃すまい、取り乱すまいと、きっと頑張っておられるのでしょう。

緊張感のある声だったなと、今だと思いあたります。

そして、あとでまた、現在の状況を再確認されてくることが多かった。

なるべく早く、無事であることを伝える。

状況説明とかはあとでいい。(そもそも耳に入ってこない)

ポイント②自分の連絡先を伝える

あと、ご家族がどれだけ山のことに詳しいか、こちらはまったくわかりません。

ご主人がどんな山にいて、どんな状況なのか?

山小屋というけど、どんな場所なのか?

危なくないのか?

ご家族にしてみれば、まったくわからない可能性だってあるでしょう。

すると、冷静になって後で聞きたくなることが、出てくるかもしれません。

わからないと不安なので、誰かに聞きたいけど・・・。

そんなとき、自分に連絡してくるように言って連絡先を教えておけば、ご家族も安心できるはずです。

登山者同士助け合いだから

「いやいや、頼まれたことをやっただけなんだから、そこまでしなくてもいいでしょ?」

「伝えるだけで十分親切だよ」

と思うかもしれません。

まあ、ご家族や本人に怒られることはないでしょう。

でも、登山者はお互い助け合うものです。

「明日は我が身」かもしれないのです。

そのとき、自分の家族に余計な心配はして欲しくないじゃないですか。

なるべく穏やかに優しく、情報が伝わればいいじゃないですか。

「おたがいさま」だと思うから、やるからにはベターな方法でやりたいのです。

やってあげてください。

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