こんにちは、寝袋!です。
登山で使う袋状水筒(以後、代表してプラティパス)は、とても便利です。
ただ、使い終わったあとが面倒で、口がせまいのでなかなか完全に乾いてくれません。
ひどいときは、2週間たってもまだ水滴が残っている場合もあります。
いろいろな方法が試されていますが、
「これは誰も試していないのでは?」
という方法があります。
それは、電子レンジで加熱するという方法です。
どうして誰もやらないのかというと、メーカーが、
「電子レンジにはかけるな」
と明記しているからです。
でも、もし「万が一」大丈夫だったら、あっという間に急速乾燥出来るのでは?
壊れてもいい気持ちで、実験してみました。
目次
プラティパスをいかに乾燥させるか?
そもそもなぜ、プラティパスを乾燥させなければいけないのでしょうか?
水滴が残ったままになっていると、緑色の藻のようなものが発生します。
ひとことで言うなら、カビるということです。
大切な飲み水を入れるものですから、カビてしまっては使い物にはなりません。
そこで、少しでも早く水分を抜いて、乾燥させたいというわけです。
いろいろな実験が行われています
「いかに早く乾燥させるか?」
これは、プラティパス最大の弱点ですから、たくさんの登山者が悩みに悩んでいます。
口が狭くて通気性が悪いので、ビックリするほど乾きません。
「乾ききる前に次の登山がやってきた」
ということもよくある話です。
そこでみなさん、いろいろな知恵を出して、あの手この手を試しています。
下の記事はとてもわかりやすい実験をされていますので、まずはお読みください。
【続・戦ってみた】プラティパス早乾き選手権 追加のあの手この手編
私も、上に書いてある方法はもちろん、いろいろ試してみました。
- ドライヤーで外から加熱する
- ドライヤーに細い口を付けて中に熱気を送り込む
- ストーブで軽くあぶる
などです。
しかし、「これぞ決定打!」というものと出会えていないのが現状です。
私の疑問「電子レンジは本当にダメ?」
そこで私が思いついたのが、
「電子レンジで一気に加熱したら、中の水分はすぐに蒸発するんじゃないか?」
ということです。
誰でも思いつく方法ですが、ネットを探しても、そういう実験をやった人はみつけられませんでした。
なぜかといえば、
『プラティパスを電子レンジで加熱することはお避けください』
と、はっきりとメーカーが禁止しているからです。
「ああ、たぶんプラティパス本体が、熱で融けてしまうんだろうな」
と、誰もが思って試そうとしないのです。
でも、「もしも」ですよ?
「もしも」電子レンジで融けなかったら・・・
考え始めると、実際にやってみなくては、眠れません。
電子レンジで急速乾燥させてみる
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/07/DSCF1757.jpg)
目を離さないように
手持ちのプラティパスの中から、一番古い0.75リットルのものを、生け贄にしました。
中に水を入れて、それを捨て、水滴が残ったまま電子レンジに投入します。
結果予想・・・良い方
電子レンジで加熱されたプラティパスが、熱で融けて穴が開く前に、水分が蒸発して乾燥終了。
5分もあれば勝負はついている?
時間設定が勝負?
結果予想・・・悪い方
あっという間にプラティパスが融けて、ゴミ箱行き。
乾燥以前の問題。
メーカーさんの注意書きは守りましょう。
そして実験結果
では、天国と地獄、どちらの結果が待っているか、実験開始です。
まずは1分だけやってみて、様子を見ながら時間を増やしていきます。
その間、電子レンジの窓から中を観察して、融け始めたら一刻も早く中止する体勢です。
1分経過
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/07/DSCF1753.jpg)
1分経過
取り出すと、プラティパスはアツアツに熱されていました。
口に手を近づけると、中の空気は熱くなっていますが、水滴はまだ変化がありませんでした。
プラティパス本体には、今のところ異常はありませんでした。
3分経過
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/07/DSCF1759.jpg)
3分経過
中の水分が蒸気になっているのがわかるくらい、口からはアツアツの蒸気が立ち上っていました。
プラティパスの中は湯気が充満している様子で、白く曇っていました。
意外なことに、プラティパス本体には異常がありませんでした。
5分経過
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/07/DSCF1763.jpg)
5分経過
プラティパスが融けるのが先か、水分が蒸発するのが先か?
いずれにしろ早く決着がつくと思っていたのですが、意外です。
プラティパスに異常がないのはイイとして、水滴はいっこうになくなりません。
「このままやっても、たぶん変化しないな」
と、悟り始めました。
結局、水分が蒸発しても、外に出ていかないと、結局水滴に逆戻りなのでしょうか?
実験結果考察
実験の結果、2つのことがわかりました。
- プラティパスは電子レンジにかけても融けない
- ただし乾燥もしない
ということです。
あくまでも我が家の電子レンジ程度の出力(800W)での話です。
もっと高出力では、融けてしまう可能性もあります。
結局、プラティパスの中は水蒸気でムンムンにはなりました。
まるでミストサウナのように。
でも、そのまままた水滴になり、乾燥することはないのでした。
やはり、プラティパスのせまい口では、ほとんど換気は行われないのですね。
密室状態でどれだけ熱しても、水分が出ていかない限り、乾燥することはないでしょう。
乾燥することがないのに、リスクをおかして、電子レンジにかける理由もありません。
私の実験は、結局なにも生み出すことがありませんでした。
プラティパスは冷凍保存がベストです
![](https://nebukurou.com/wp-content/uploads/2019/07/DSCF1764.jpg)
結局冷凍がベストアンサーなのか
思い切って実験してみましたが、無駄に終わりました。
今まで通り、プラティパスは冷凍保存するのが、一番良いのでしょう。
乾燥するのに時間がかかって大変なのだから、
「それならいっそ、次の山行まで冷凍庫に入れてしまえ!」
「冷凍しておけば、カビも生えないでしょ!」
という逆転の発想です。
家族に邪魔だと言われる以外、欠点がない保存方法と言えるでしょう。
結局これなのかなあ。