こんにちは、寝袋!です。
登山経験を積んできて、今では登山のガイドをしている私ですが、
「初心者の頃の自分に、これを教えてあげたい」
と思うことがたくさんあります。
それらを、当時の私の気持ちを振り返りながら、まとめていきます。
今回は金言その10、
「登山直後に思ったこと・考えたことを大切にしてね」
というお話です。
私が初心者の頃
山登りを始めた頃は、何から何まで新鮮で、とても気分がいいものです。
初めて見るもの、出会った景色、達成感。
しかしその反面、いろいろな失敗や反省点とも出会います。
「アチャー失敗したなあ。今度は忘れないように持ってこなくちゃ」
「行動食ずいぶん余ったなあ」
「こういうものがあったら便利かも」
でも、そういうの覚えているのは、せいぜい下山して家に帰るまでなんですよね。
お風呂に入ったら綺麗サッパリ。
「そうだ!写真整理しよう。楽しかったなあ」
覚えているのは良かったことだけ。
反省点や改善点は、汗や汚れと一緒に、全部流していました。
そして、気づくのは次の機会です。
「あっ、この前も同じこと思ったのに、すっかり忘れてた!」
「またあれを持って来なかった。今度は持ってくると決めてたのに」
私はこういうのを、何度も何度も繰り返しました。
記憶力のあるしっかりした人は、こういうことないのかなあ?
私があとで気付いたこと
メモり始めた
しばらくして、どうにも忘れてしまう私は、手帳にメモることにしました。
覚えておこうと思っても、なんだかんだで、すぐに忘れちゃう自分に気づいたからです。
手帳にメモるということは、もちろん忘れ物や反省点や改善点だけではなくて、
「登山を豊かにするために」
良いものと思っています。
しかし、始めたきっかけは、そういうことでした。
登山に手帳を持っていくことについては、こちらで詳しくお話しました。
愛用の手帳と一緒に、どんなことを書いているかご紹介しました。
私の昔の手帳から、いくつかメモを書き出してみます。
恥ずかしいですが、なるべく書いてあるままです。
- 寝る時、寒いのは足先! 手も体も顔も大丈夫。とにかく足先!
- 竹ペグ、便利だけど数足りない。今度追加で工作する
- ビールはもう2度と持っていかない
- コッヘルの内側に水量のメモリを刻む(お湯沸かしたのに余る)
- 登山靴がすっぽり入るビニール袋持ってくること(テント内に入れる)
- 水ようかんうまい
- らっきょうGOOD。でもベタベタするかも。
なんでもない、つまらないことばかりです。
でも、だからこそ忘れてしまうのかもしれません。
どんどん忘れていく
上に書いてあるようなことを、あなただったら覚えておけますか?
私は無理でした。
こういう細かいことは忘却の彼方へ消えてしまって、
「今度こういうウェア買おうかな? 新しいテントも欲しいなあ」
などという、しょうもないこと(?)ばかり覚えている始末です。
登山の現場で感じた大切なことは、どんどん忘れていくのです。
「あれ? 山で不便だと感じたわけじゃないのに、なんで私はテント変えちゃった?」
「なんだか、もっと必要なものがあったような・・・?」
登山ガイドからのアドバイス
登山中に感じたことを、下山直後に忘れてしまわないようにしてください。
あなたがせっかく、身をもって経験したことなんですから。
ぜひ、登山直後に振り返ってください。
- 必要だと感じたものは、必要なものです
- 必要だと感じていないものは、不要なものです
必要なものを買わず、不必要なものを買わないようにしてください。
持っていくべきものを持ち、持たなくていいものを、ザックに入れないようにしてください。
登山直後に振り返ることが、上達への近道ですよ。
そのためには、メモることが1つの特効薬だということも覚えておいてください。
こちらもどうぞ
かなりの登山経験を積んだ今になって、初心者の頃を振り返って思います。
「あの頃、これを知っていたら・・・」
登山について、お金も時間も無駄にしてきた私ですが、
「これから誰かの役に立てば、無駄じゃなかった」
と思えます。
初心者・初級者が同じ思いをしないために、恥を捨てて書きまくります。
最初から読んでみてください。
お役に立てれば幸いです。