パタゴニアR1フリースの意外な特徴「使ってる人は知っている」




こんにちは、寝袋!です。

アウトドアブランド「パタゴニア」には、

レギュレーターフリース

と呼ばれるシリーズがあります。

暖かさと通気性を併せ持つフリースで、

「これを使いたいからパタゴニアユーザーになる」

と、言う人もいるくらい、昔から定番で大人気のシリーズです。

最近は、ナノエアシリーズなどの守備範囲の広いアイテムが開発され注目されています。

しかし、レギュレーターフリースには新素材に負けないだけの特徴があるので、決して消えないでしょう。

今回は、レギュレーターフリースの中の「R1」シリーズの紹介をします。

そして、これから使用を考えている人に、

「使用している人だけが知っている、R1の意外な特徴」

を、お伝えできればと思います。

レギュレーターフリースの全体像

「レギュレーターフリース」とは、パタゴニアが製造するフリース商品の中で、

カリッカリの登山用

としてシリーズ展開されています。

パタゴニアには、「街着としてのオシャレ感」が漂う製品群もあります。

しかし、レギュレーターフリースはそれとは無縁です。

登山愛好家の中には(私も含め)、

「どうだ! この『R』の刺繍、カッコいいでしょ?」

などと思っている人もいますが、基本、登山者によくありがちな「勘違い」です。

街でR1を着ていて、オシャレだから振り向かれるということはありません。

R1フリースは、

機能だけに特化した戦闘服

なのです。

公式HPより

非常に優れた通気性により激しい運動中もウェア内部をドライに保つレギュレーター・フリース・インサレーションは、さらに従来のフリースよりもかさばりと重量は抑えながら同等の保温性を提供し、よりコンパクトに収納可能。ドライで温かい着心地を維持するので幅広い気温条件化で快適に過ごすことができ、その結果としてレイヤリングの着替えも少なくて済むので、携帯するパックの軽量化にもつながるのです。

レギュレーターフリースは、時代によりますが、R1~R4の4種類に分けて発売されています。

下で表にしましたが、R3やR4は「レギュレーターフリース」の名を使ってはいるものの、登山用には向きません。

「『R』シリーズの人気を逆手にとった、街着向けアイテム」

と思っていいです。

実際、シリーズ展開から消えつつあるのが証拠ではないでしょうか。(2019年2020年現在、R1とR2のみ)

R1とR2だけが『R』の名に相応しいのです。

R1 R2 R3 R4
2018年現在の販売 × ×
登山向け? ×

(2019年以降のモデル展開について、後で変更点をまとめてあります。そちらをお読みください)

公式HPより

レギュレーター・インサレーションは、R4、R3、R2、R1の、全4種類のウェイト(保温性)をご用意しています。

R4はパタゴニアのテクニカル・フリースの中で最も保温性に優れ、ハイロフトの外側とグリッド構造R2の内側の間に、伸縮性を備えた防風性ラミネートを施しています。

R3は滑らかなハイロフトのフリースで、極寒時にも最小限の重量で最大限の保温性を提供します。ポーラテック・パワー・ドライのサイドパネルにより、改良されたテクニカルなフィットを実現します。

R2はハイロフトの短毛フリースで、R1のパネルを施すことによりフィット感と動きやすさを高め、長いアプローチやアイスクライミング、スキーツーリングなどでも快適さを維持します。毛皮のような繊維が軽量ながら優れた保温性と通気性を発揮する構造です。

R1は必要最小限のデザインで、山でのあらゆるアクティビティに対応するようチューンアップされました。凹凸を備えたグリッド構造により熱を閉じ込めて保温し、肌からの水分は外側へ発散します。

ちなみに私が所有しているのは、

  • R1プルオーバー
  • R1フーディー
  • R2ジャケット

の3着で、寿命が来たら買い換えようと思っています。

ところが、大変長持ちするので、いまだにその機会はありません。

参考までに
R2ジャケットをパタゴニア修理サービスに出して、修理してみた記事もどうぞ。

果たしていつまで使えるのやら。

【修理依頼】パタゴニアフリースのファスナー破損【無料】

2018年12月28日

R1シリーズの展開

さて、今回はR1シリーズの記事です。

R1シリーズは、最も薄手で軽いシリーズとなります。

最近は「R1テックフェイス」という亜種も登場しています。

使っていないので断言は出来ませんが、カタログを見る限り、

「なんだか街着方向にシフトしている印象」

を感じます。

中途半端かなあ。

亜種はここでは省きます。

R1プルオーバー

公式HPより
ミニマリストのデザインで多用途に使えるプルオーバー。軽量で通気性に優れ、抜群の伸縮性と耐久性を備えたポーラテック・パワー・グリッド素材を使用。ポリジン永続的防臭加工済み

まずは定番の「プルオーバー」。

体にピッタリとフィットする形状で、下にはアンダーウェア程度しか着れません。

グリッド構造は機能的にも優れていますが、肌さわりもとてもいいです。

だからこそ、街着としても人気が出るのは理解はできます。

動いてもどんどん汗と熱を外に放出するので、ヒートアップしません。

そして、いざ寒くなったら、上に「フーディニジャケット」などのウインドシェルを着るだけで、一気に保温性が上がって暖かくなるのです。

「レギュレーターとはこういうことか!」

と、初めて着た人はビックリするでしょう。

逆に、すでにこれを愛用している人は、他のフリースが

「なんかこのフリース蒸れるなあ」

と感じてしまいます。もう他のフリースには戻れないのです。

プルオーバーは上からスポッと着るスタイル

襟は薄い生地、喉元に当たるところだけ厚めに

プルオーバーは胸ポケット1つのみ

ハンドポケットはありません。

「R1ジャケット」には腰にハンドポケットが2つ付いています。

このシンプルさが「プルオーバー」が好まれる理由のひとつです。

「とりあえず付けとくか」

という妥協はありません。

「必要ないものは付けない」

というポリシーが徹底されています。

Rシリーズ共通の刺繍

袖の先はサムホールが付いている。簡易手袋となる

これがR1が最高な理由「グリッド構造」

部位によってグリッド構造の大きさが違う

ポケットの裏地はメッシュ

R1フーディー

公式HPより
高山の必需品として崇拝され、あらゆるマウンテンスポーツで活躍する多用途型の中間着。軽量で通気性に優れ、抜群の伸縮性と耐久性を備えコンパクトに収納可能なポーラテック・パワー・グリッド素材を使用。ポリジン永続的防臭加工済み

「R1プルオーバー」と双璧で登山者に人気があるのが「R1フーディー」です。

見ての通り、バラクラバ(目出し帽)が一体になったようなスタイルです。

頭に密着するフードなので、これを街着として着るのは、変態か銀行強盗だけでしょう。

「全身タイツ」のような感じだと思ってもらえばわかりやすいかと思います。

私は厳冬期のテント泊では、この「R1フーディー」か「ナノエアフーディー」のどちらかで行きます。

行動中も睡眠中も、フードが気持ちいいからです。

プルオーバーと同じくピチピチなフィット感

同じく胸ポケットのみ

「R」の刺繍

当然サムホール

フードのジッパーは、斜めに付けられていて、鼻の下ではなくて、頬あたりに端がきます。

ジッパーが気にならないスグレモノ。(その年のバージョンで違います。2020年現在はまっすぐ。復活希望!)

このR1フーディーは、ジッパーを上げると本当に目しか出ません。

バラクラバとしての性能もよくて、グリッド構造の「抜け」がいいものだから、メガネでもほとんど曇らないのです。

私は真冬(北海道-10℃の世界)のジョギングで使うことも多いのですが、メガネが曇りにくくて本当にいいですよ。

今まで使ってきた、別購入のバラクラバと比べて、どれよりも使いやすいのだから驚きです。

フード内もすべてグリッド構造

フーディーはやや裾が長い。完全にインナー仕様。

メガネ登山者の憂鬱と問題を解決したい【曇り・破損・サングラス】

R1ジャケットは?

R1ジャケットは前のファスナーが付いていて邪魔なのと、フィット感が実はこれら2つとは違います。

もっとゆったりとしていて、肌に密着させて着るスタイルではないのです。

やや上着っぽい印象となります。

私は使いにくいと思ったので購入していません。

2020年冬新発売のR1エアシリーズ

2020年11月、R1フリースに「R1エア」という新しいラインナップが加わりました。

従来の生地とは全く違った「雰囲気」のようで、ギザギザの波型が特徴的に見えます。

ベースレイヤーのキャプリーンにも「エア」と名付けられた亜種があるのですが、似たようなコンセプトなのかもしれません。

いずれにしろ、まだまだ実戦での評価もなく、私は様子見です。

「スレなどの生地の強さは大丈夫かなあ?」

というのが気になるポイントです。

わざわざ買い換える必要性はないと思っていますので、私が使うのはまだまだ先のことになりそうです。

評価はこれから

写真をクリックすると公式サイトでより詳しい解説やレビューを見れます。

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意外な特徴①ベースレイヤーとして

実はR1シリーズが登場した時は、

「ベースレイヤーとしても、とても優れている」

と、カタログにも書いてありました。

汗をよく吸って、それを放出する性能が高く、さらに肌さわりが最高なのだから、考えてみれば当然かもしれません。

試しに一度、素肌にR1で動いてみたらいいですよ。

「え、冗談みたいな話だけど、本当だ!」

と、驚くでしょう。もちろん、寒い時期限定ですけど。

ちなみに、私はドライレイヤーを下に着て使用しています。

【汗冷え対策】おすすめのメッシュドライレイヤー ミレー&ファイントラック

2019年1月1日

意外な特徴②R2との逆転関係

「レギュレーターフリース」は基本的に、数字が大きいほど厚く暖かくなります。

R2はR1よりも毛足が長く、ジャケットが人気なことからわかるように、明らかにミドルレイヤー以上として便利です。

両者とも、上に何も着ずに動いている時は、熱をどんどん放出していきます。

そして、風を遮る物を上に一枚着ると、一気に熱を蓄えるのです。

その熱量は当然、

R1<<R2

で、数字に見合ったものです。

しかし、ここで意外なことを紹介しておきましょう。

急に風に吹かれた時、実はR1のほうが温かい感じがするのです。

理由は、

  1. R2のほうが生地自体がスカスカで通風性が高い(保温力に見合った通風性が必要)こと
  2. R1が肌に密着していて風が抜けにくいこと

と、私は推測しています。

「風に吹かれた時、R2よりR1のほうが温かい」

これは実際に使用してみてわかったことです。

表にまとめるとこんなイメージです。

フリース 通常時の保温性 風があるときの保温性
R1
R2
メンズ・R2ジャケット

写真をクリックすると、公式サイトでより詳細な説明やレビューが見れますよ。

パタゴニア公式サイトのレビューは、とても正直な意見が多くて参考になります。

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パタゴニア・レギュレーター製品の中で最もコンパクトに収納でき、格別な通気性、速乾性、寒い天候下で保温性を発揮する究極の中間着 

R1シリーズは不滅です。

ナノエアシリーズを始め、新素材が開発されると様々な新しい試みがなされて、新製品が世に送り出されてきます。

淘汰されていく物もどんどん出てくるでしょう。

でも、フリースというものが、完全に消えるとも思えないのです。

「生地一枚」で成立しているシンプルな構造と、耐久性の優位性は簡単にはくつがえりません。

仮にフリースが登山界で衰退して行ったとして、

最後に残っているのはパタゴニアのR1シリーズ

だと思います。

将来、もしR1が消えるときが来たら、それは悲しいことじゃなくて、そんなすごい新素材が作られたと、喜ぶべきでしょうね。

あなたは、初めてR1を着たとき、どういう気持ちになるでしょうか?

じつは
Rシリーズの長い歴史の中で、亜種が誕生しては消えていく。そんな感じです。でも、ベーシックなR1、R2は消えていません。それだけ完成されている証拠だと思います。初めてパタゴニアのフリースを買うなら、私はR1プルオーバーかR1プルオーバーフーディーを絶対にオススメします。
亜流ではなく定番こそが一番。亜流は消えても定番は消えないのが証拠です。
メンズ・R1プルオーバー・フーディー

写真をクリックすると、公式サイトでより詳細な説明やレビューが見れますよ。

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ミニマリストのデザインで多用途に使えるプルオーバー。軽量で通気性に優れ、抜群の伸縮性と耐久性を備えたポーラテック・パワー・グリッド素材を使用。ポリジン永続的防臭加工済み

パタゴニア公式サイト
パタゴニア製品は、公式サイト以外では取り扱いが少なくなっています。

パタゴニア

R1のラインナップの変更

R1シリーズのラインナップが、2019年変更(2021年時点でも維持)になりました。

変更点をまとめてみました。

購入をお考えの方は、これを読んでから選択してください。

パタゴニアR1が一瞬で好きになる動画とラインナップの変更

2019年3月11日

パタゴニアR1エアの詳細レビュー【サイズ感・R1との違い】

R1パンツ
R1のグリッド構造の快適さを活かしたフリースパンツも販売されている。

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